
このページではクリスマスものを中心に、私が冬に聞いているアルバムをノンジャンルで紹介したいと思います。左の時期はずれなシーンのジャケットは、私の最も好きなクリスマス・ソングのものです。シングルでしか発売されていないと思いますが、イーグルスが1978年に出した 「ふたりだけのクリスマス」(Please Come Home For Cristmas)というナンバーです。50年代のブルース・メン、チャーリー・ブラウンのカバー曲なのですが、ドン・ヘンリーが歌うとイーグルスのオリジナルかと思うほどイーグルスらしい素敵なロッカ・バラードになっています。 |
[ YUKIO's WINTER COLLECTION '97-'98]
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★クリスマス・ギフト・フォー・ユー★ 1963年
いわずと知れたクリスマス・アルバムの定盤ですね。フィル・スペクターといえばビートルズの半ば放置された『レット・イット・ビー』のテープを再プロデュースして完成させたことで有名です。その後ジョージやジョンのアルバムにも関わったりしたのですが、最も輝いていたのは60年代でありそのウォール・オヴ・サウンドという重厚な音づくりでR&B界で活躍していました。 このアルバムは、フィル・スペクターの秘蔵子たちが総出演したスペクター・サウンドの集大成とでもいえるものとなっています。 |
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★ビーチ・ボーイズ・クリスマス・パーティ!★ 1964年
おりしものブリテッシュ・インヴェイジョンの最中、アメリカのポップ・シーンの中でビートルズらに負けじと気を吐いていたビーチ・ボーイズですが、名実ともにこのクリスマス・アルバムで一流の仲間入りをしたのでしょうね。12曲入りのこのアルバムは、1〜5曲目がブライアンのオリジナルでビーチ・ボーイズらしい演奏になっています。6〜12曲目は、ディック・レイノルズのアレンジによるオーケストラをバックにビーチ・ボーイズがコーラス・グループとしてスタンダードを歌うという構成になっていて、1枚で2倍おいしい?好盤です。 |
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★ジョン・レノン★ 1982年
このアルバムは、「ハッピー・クリスマス(戦争は終わった)」が聞きたくて買いました。この曲は、71年のシングルですが、アルバムとしては、このコンピレーション以外に75年の『ジョン・レノンの軌跡』というシングル・コンピレーションに収録されています。 ジョン・レノンの命日が12月8日ということもあり、毎年この時期になると「ハッピー・クリスマス(戦争はおわった)」とともに思い出してしまいますね。現在19曲入りのこのアルバムは、日本では82年のジョンの命日に発売されたもので、ジョンの代表曲を1枚で網羅しているお買得な1枚です。ジャケットの写真も80年12月8日のものだそうで...。ジョンの入門編としてお薦めします。 |
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★ディセンバー★ 1982年
ギタリストのウィリアム・アッカーマンが創設したアコースティックな自然派のレーベル、ウィンダムヒル・レーベルの看板アーティストのピアニスト、ジョージ・ウィンストンが冬の情景を様々なインスピレーションのもとに綴った傑作ピアノ・ソロです。代表曲「パッヘルベルのカノン」は、きっとだれでも聞いたことあると思います。山下達朗の「クリスマス・イヴ」の途中ではいってくるパーダバダーダバ.....の部分、分かりますよね。あれです。その他オリジナルやクラシックの曲を実に美しく聞かせてくれます。こんな表現使うのもちょっと恥ずかしいですが、まさに心が洗われるような1枚です。ひとりで聞いていて暗いと言われないよう気をつけてくださいね。 |
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NEW LIGHT THROUGH OLD WINDOWS ★ザ・ベスト・オヴ・クリス・レア★ 1988年
クリス・レアは、ハスキ−な渋い声とスライド・ギターが特徴のイギリスの骨太硬派のシンガー・ソング・ライターです。『オン・ザ・ビーチ』のヒットでお馴染みだと思いますが...。このアルバムは、コンピレーションですが確か新録音だったと思います。お目当ては「ドライヴィンング・ホーム・フォー・クリスマス」です。このはずむリズムの軽やかな曲は、ハード・ボイルドが持ち味のクリス・レアの作品の中では珍しくソフトなものに仕上がってます。イーグルスの「ふたりだけのクリスマス」の次にお気に入りのクリスマス・ナンバーです。 この「ドライヴィンング・ホーム・フォー・クリスマス」は、確かこのアルバムの前に冬向けの企画アルバムで先に発表されたと記憶しています。また最近は新しいコンピレーションが発売されているようですね。 |
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★マイ・ギフト・トゥ・ユー★ 1988年
ソウル・シンガー、アレクサンダー・オニールのサード・アルバムです。当初は、ゴスペル・アルバムを考えていたのをクリスマス・アルバムに変更したらしく、そのへんの企画アルバムとちがって気合いが入っていて、良くできたアルバムになってます。1曲目の「マイ・ギフト・トゥ・ユー」は、山下達朗の『シーズンズ・グリーティングス』でのカバーでもお馴染みですが、ブラコン・クリスマス・ソングの名曲といえます。ジャム&ルイスがオリジナルを中心にプロデュースしており、全体的にブラコンならではの洗練されたお洒落なクリスマス・アルバムになってます。 |
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★クリスマス・アット・マイ・ハウス★ 1989年
88年に凶弾に倒れ再起を危ぶまれていたラリー・カールトンですが、89年の『オン・ソリッド・グラウンド』で感動的に復帰しました。クラプトンの「レイラ」、スティーリー・ダンの「ジョシー」のカバーなどが話題を集めたアルバムでした。そんなラリーが年末に発表したのは、タイトルにあるようにリラックスしたクリスマス・アルバムでした。スタンダードを中心に、ジャジーに、メローに決めています。インストもののクリスマス・アルバムは、へたすると商店街でよくかかっているあれ的になってしまうのですが、そこはラリーさんしっかりと聞ける音楽にしてくれております。さすがですね。 |
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★ヒー・イズ・クリスマス★ 1991年
ナッシュビルを拠点とする6人組のゴスペル・コーラス・グループ、TAKE 6のサード・アルバムです。スタンダード・ナンバーを中心に構成されたこのアルバムを初めて聞いた時の感動は忘れられないものがあります。ほとんどアカペラに近いコーラスなのですが、シュールとも言える原曲の解釈は、ジャジーなもの、ゴスペル風の神聖なもの、そしてファンキーなものとヴァラエティに富んだいて、その斬新なコーラス・アレンジにはただただ聞き惚れていました。さすがクインシー・ジョーンズの目に止まっただけのことはあります。 |
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★タイムレス・クラシックス★ 1992年
マイケル・ボルトンというシンガーは、アメリカ版歌謡曲(今はもう死語かもしれませんが)と言えなくもないのですが、R&Bをルーツとしたソウルフルな見事な熱唱には、思わず聞き惚れてしまいます。特に女性に人気があるようですね。うちの奥さんなんかも好きみたいです...。ソング・ライターとしても実力のあるマイケル・ボルトンですが、以前からカバー曲を織りまぜたアルバムをつくっており、このアルバムは、タイトルから分かるようにとうとう全編R&Bの名曲を中心としたカバー・アルバムをつくっちゃいましたって感じですね。ちなみに10曲中6曲にデヴィッド・フォスターがプロデュース&アレンジに関わっています。 「ホワイト・クリスマス」でしっとりと締めくくっているところが味噌ですが、最近はマイケル・ボルトンのクリスマス・アルバムが出ているようです。 |
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★ミラクルズ★ 1992年
80年代後半から90年代前半にかけて、大ブレークしたメローなソプラノ・サックス奏者、ケニーGのクリスマス・アルバムです。インストルメンタルでこれだけヒットした人も珍しいのではないでしょうか、ケニーGファンには失礼ですが、いたるところでBGMに使われていましたよね。このアルバムですが、そんなケニーGのキャラクターにぴったりの企画で、流麗なソプラノ・サックス、マイルドなテナー・サックスを使い分けながら見事にスタンダード・ナンバーをケニーのカラーに染めあげています。なんてことない予想通りの音なのですが、とろけるようなあまりの滑らかなサウンドについ気持ちよく身をまかせてしまいます。使えるアルバムですよ??? |
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★シーズンズ・グリーティングス★ 1993年
山下達朗は、日本で数少ないクリスマス・アルバムが出せる、あるいは出す資格があるアーティストと言っても良いのではないでしょうか。80年の『ON THE STREET CORNER』、83年の『メロディーズ』の「クリスマス・イヴ」、86年の『ON THE STREET CORNER 2』といった作品はまさにこのアルバムの登場を期待させるものでした。そして、93年に満を持してリリースされたこのアルバムは、基本的に得意のひとりアカペラの曲とオーケストラの曲から成り立っています。アカペラの部分は、『ON THE STREET CORNER 3』としても楽しむことができます。オーケストラの部分は、『ビーチ・ボーイズ・クリスマス・パーティ!』を連想してしまいました。「クリスマス・イヴ」は英語ヴァージョンが収録されていますが、この曲だけは従来のサウンド構成のものとなっています。海外で評価を聞いてみたい1枚ですよね。 |
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CORO DE MONJES DEL MONASTERIO BENEDICTINO DE SANTO DOMINGO DE SILOS ★グレゴリアン・チャント(グレゴリオ聖歌)★ 1993年
このアルバムは、ポップスではありません。純粋に宗教音楽というものに属します。演奏というか歌声といったほうが良いのでしょうが、スペインのシロス修道院合唱団の修道士たちのものです。そして録音は73年のものです。そのような音楽がなぜか93年にスペインで大ヒットし、ついに日本にまで飛び火してしまったわけなのですが、確かに聞いてみると良いのですよ。ヒーリイング・ミュージックの一種として、売られていたと思いますが、私はキリスト教徒ではないので、とりあえずそのようにしか接することしかできなかったのですが、きっと聖堂で録音されたと思われれるナチュラルなエコー、口伝によってのみ伝えらるという音程の独特な節廻しやハーモニーには、うまく表現できませんが宗教を超えたもの、たとえばヨーロッパの歴史とかを感じてしまいます。 |
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