| 天気がいいと、気持ちがせいせいします。 |
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| 万年筆とインクの掃除&整理をやると、新しい万年筆が欲しく・・・・・・・・ダメダメ! むずむず落ち着かないので、久しぶりにまだ書いていない万年筆のエントリーでも書くことにしました。 オークションで見つけたかなり古いセルロイドの万年筆。ペン先は14Kと書いてあるので金ペンのようです。(安価の万年筆のペン先はスチール製が多く、鉄ペンと呼ばれています) メーカーも出身国もわからないこの万年筆。渋い青の縞模様に、ふと思い出した物語から“野ばら”と名づけました。 *** 隣合う大きな国と小さな国の国境を守る2人の兵士。年齢の差はありますが、お互いに誰も話し相手がおらず次第に仲良くなっていきます。 国境には野ばらが咲いていて、ミツバチの快い羽音で2人は目を覚ますのです。 ところが、この二つの国の間に戦争が起こり仲の良い2人は敵同士となってしまいます。 老兵は言います。「自分は年老いているがこれでも少佐だ。自分の首を持っていけば手柄になる」 だけど青年は「どうしてあなたと敵同士になれるだろう」と言って戦地へ赴いたのです。 国境に残された老兵は青年が戻るのを待ちました。 或る日通りかかった旅人に戦争がどうなったのかを尋ねると、旅人は「大きな国が勝って、小さな国の兵士は皆殺しになってしまった」といいます。 老兵は青年も死んでしまっただろう・・と思いながら、青年の夢を見ました。 しばらくして、国境に咲いていた野ばらが枯れてしまいました。 老兵は暇をもらい故郷に帰っていきました。 *** 小学生の時に習った作品です。小川未明の「野ばら」という作品には、年老いた兵士と若い兵士が出てきます。 エッチングで描かれたカラフルな挿絵がとても洒落ていました。そして「快い羽音」という言い回しがものすごく気に入ってしまったことをよく覚えています(笑)。今でもこの作品を思い出す時、真っ先に浮かぶ言葉です。 と言うことで「快い羽音」のシーンを一文書いてみました。 短い作品なのですが、老兵の心情がとても伝わってきて忘れられないなあ。 平和に暮らしていた国境でただ1人、戦争に行ってしまった青年が帰る日をずっとずっと待っている。なんて孤独で寂しくい光景だろう・・。きっと青年と過ごした楽しい毎日のことを何度も思い出して、青年の無事を祈って、また2人で将棋をさしたいと願っていたに違いない。戦争は国境の「快い羽音」を消し去ってしまった。 小川未明の作品は、深い穴を見るようなほの暗さや何かわからない不安感のようなものがあり、その上に色鮮やかな情景を描きます。 子どもの頃に読んだ「赤いろうそくと人魚」なんか特にそう感じました。他に好きだったのは「月夜とめがね」。是非一度読んでもらいたいな。大人が読んでも感じるものがたくさんあると思います。 目に浮かぶ幻想的で柔らかい色の数々、そしてその奥に見え隠れする作者の思い。それが深い穴なのかもしれません。 ほの暗いブルーグレーを思わせるセルロイド軸に、2人が過ごした国境の朝を思わせるペリカンのブルーを入れてみました。良い組み合わせだなと思います。 |
| 2009年02月14日 |