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いつか

香港でやりたいこと、、、思いつかない。
香港で行きたいところ、、、思いつかない。

何でだろう。行ってみたい気持ちはとてもあるのに、したいことが思いつかない不思議な場所。

レスリーのことがあるから? 

・・・わからない。
だけど少しは、ううん、結構大きな割合で、そのことは関係している気がする。
好奇心は人並みにあるほうだけど、レスリーのこと、あまり知りたくない気持ちが強いのは事実。

絶対に触れてはいけない存在。
謎がいっぱいで、不思議がいっぱいで、透明で真っ赤な、そんな人。
私にとってレスリー・チャンとはそういう人。
別に伝説化してるわけでも、神格化してるわけでもない。
間違いなく彼は生きていた人で、だからこそ私は彼に憧れてる。
映画や音楽を通して彼の思いに触れることができるから、私はそれ以上のものは知らなくても平気。
彼がそっとしまっておきたかったことや、親しい人たちだけの思い出、 彼と幸運な時間を過ごせた人の思い、それはそれを知っている人たちが大切にしてくれたらそれでいい。
レスリーがずっと謎めいた不思議なベールに包まれた、透明で真っ赤な人であってくれれば、私はそれでいい。

レスリーの街に行けば、不意にどんな面影と出会ってしまうかもわからない。
それがちょっと怖い。私の開きたくない扉を開けられてしまう気がして。
レスリーのことは、これ以上は踏み込みたくない、っていう線が自分の中にハッキリしているから、
情報や状況を取捨選択できるくらいレスリーから少し距離のある場所が私には丁度良いんだと思う。
一つ知ってしまえば自分に歯止めがきかなくなってしまう。知りたくないことまで確認せずにはいられなくなる。
そしたら自分の毎日なのにレスリー中心になってしまいかねない。

私は決して器用な人間じゃない。
人に合わせるのも苦手だし、まして同じ方向を向くこともできない。
だから突然そんな場面に出くわしてしまったら、正直どうしていいのか、わからなくなる。そういう時は、相手に合わせて相槌を打っていても、心は違うことを考えていたりする。
そんな自分がとても嫌で仕方がない、結局そういうことなのだ。

レスリーのことを思うときは前を向いていたい。いつもそう思ってる。
だから、香港でやりたいことが思い浮かんだら、私は真っ先にレスリーに会いに行くつもり。


(2006.05.11.)