MENU

4月1日 私は何をしたか


何もしませんでした。ずっと考えていたけれど、何か特別なことをしなくったって毎日心を込めて真剣に生きていれば、それが一番だと思ったから。

私は不器用でも一生懸命、心を込めて何かをやりとげる人でありたいと思っていました。そういう生き方は傷つくことも多いし疲れることもいっぱいあるんだけど、その分感じることも多いと母を見て思っていました。特別なことをしなくても、人は尊敬される対象になれるんだって。
憧れる人はたくさんいて、だけど自分が最終的にこうなりたいと思う姿は知らず知らず母を思い描いているような気がします。
関西に出てきて10年が経ちました。
その間に辛いこともいっぱいあって苦しかった時期もありました。妹たちが出てきて一緒に生活を始めるまでは、独りで虚勢をはっていたようなところもあって、妙にトゲトゲしていたような気がするし、今思えばそんなに無理しなくてもと思うこともたくさんあったけど、何ていうかその頃の自分はいっぱいいっぱいだけどとっても一生懸命だったなぁって。
今もまだまだ未熟者でくじけてばっかりだけど、自分のことを嫌いになったことは一度もありません。そういう私に育ててくれた両親に感謝しているし、家族が仲良くいられることもまたどれだけ幸せなことであるのかを実感しています。

レスリー・チャンとファンたちにとって特別な意味をもつ4月1日に、私は何かできるのかと考えていて、そんなことを思いました。何もしなくても人として愛され信頼される生き方をしていれば、毎日が私とレスリーをつなぐ特別な日になるのだと。


(2005.4.2.)