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レスリー・チャンを想う日


天雲の そくへの極み 遠けども 心し行けば 恋ふるものかも (天雲乃 遠隔乃極 遠鷄跡裳 情志行者 戀流物可聞)(あまくもの そくへのきはみ とほけども こころしゆけば こふるものかも)…万葉集より 丹生女王(にふのおおきみ)の歌
――あなたのいらっしゃるところは雲の果て、はるか遠くにあるけれど、どんなに遠くても心はあなたの元へ行くことができるので、私はこうして恋しく思っていられるのですね。

4月1日。この特別な一日。
彼の人を敬愛し、懐かしみ、深く慕い、それぞれの場所から思いを同じくする人たちがある。
きっとこの歌のように、遠く離れていようと心は近くにあると、そう感じているに違いない。
春は少しの寂しさと果てしない希望をはぐくむ季節。
みんなこの日が巡るたび、思いを馳せるだろう。
レスリーはまるで空行く月のようだ。
まためぐり逢う日まで、彼を慕う人たちへ、優しく穏やかに月の光を投げかけているのに違いない。


(20053.30.)