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のぼり続ける龍に期待

アイリッシュ色の強いヴァイオリンが印象的な“W-H-Y”“Julia”。
初めて聴いたとき、アンタいくつやねーーーん!と突っ込みましたわ。明らかに世代違うやん。
いや、それは「公轉自轉」聴いた時も思ったんだけど、彼ってホントに幅広いよね。
引き出せば何か出てくる、さすが王力宏、、、お見それいりました。

私はR&BとかHip-Hopはまったく聴かないのでわからないのですけど、
自分の好きな系統の楽曲には食いつきます。
だから「唯一」とか「公轉自轉」が好きなんだよねぇ。この2枚から先に進まへん。
ちゃんと今の音なんだけど、後ろに見えるのは間違いなく私の好きな時代なんだよねぇ。
特に“IF YOU KNEW”“夢想被冷凍”“我的情歌”あたり、とても'70s。
ミュージカル、ジャズ系のアプローチもさすがだけど、やっぱりこういう少し懐かしい時代の洋楽の雰囲気って、
聴いて育った人とそうでない人ってちょっと違うもんなんだなって。
もしかして、私同じでお母さんが好きやったんかなぁ。それで聴いてたんかなぁ。。
とか勝手に想像。(うちはまさしくソレ)
アメリカ育ちだね〜って思う、そういうところ。
いい音楽をいっぱい聴いて大きくなった人なんだと、非常に思いますです。
もうちょいラテン系あってもいいかなぁ。。。まだ全部聴いてないからあるのかもしれないけど、
“完美的互動”はややラテンきてますよね。
でももっと蒸し蒸しのあっつーい、色っぽいのも期待したいところ。ラテン好きやねん〜。

でね、chinked-outをzing zingまい進している隊長に一つ。
流行音楽と中国古典音楽の融合、この試みは非常にオリジナリティ溢れる
エネルギッシュなチャレンジだと思います。
隊長の並々ならぬ情熱を、ワタクシごときがあれこれ言うなんて野暮もいいところ。
それはよーく承知しております。
だけど、ここのところ隊長の音楽について色々と書いたりまとめたりしていて思ったことを、
残しておきたいって思います。

chinked-outの未来。
今隊長が魂を注ぎ込んでいるこのchinked-outは、これから先どう発展していくのか。
隊長の手から生まれる音楽だけで終わってしまったら意味がない、とワタクシは思うのであります。
隊長がそう感じたように、この後に続く人たちに継がれていかなくちゃ・・・って。
音楽の世界だけに留まらないで、広く芸術世界の中でchinked-outは浸透していける、
そういう強い思いと力があると思う。

そう考えていたところに「中国語のミュージカルを作りたい」っていう隊長の言葉。
私は膝を打ちましたよ。
あぁ、やっぱり長いスパンでものを見てる人なんやね〜。
そして私はこういうチャレンジこそ隊長にしか出来ない創作だって思うわけです。

イケメンだとかサラブレットだとか、周りからの飾りが邪魔になることだっていっぱいあると思う。
思いとは違う方向に進まざる得なかったり、意味のないネタで騒がれたり、
そういうことって今までもたくさんあっただろうし、これからもきっとそうだと思うけど、
真の部分、王力宏という個の部分が何を発しているのか、作品からちゃんと伝わってくる限り安心です。
人間は年を取るものだから、いつまでも若く美しい姿でいることはできないけれど、
反対に年を重ねるごとに飾りの必要がない美しさを身につけていける。日々の心がけ一つで。
まだ生まれたばかりのchinked-outなのに、今から何を心配してるんだ、って話ですけど。
今しか出来ない音楽を創っていく、その先にchinked-outの未来も自然に見えてくるもの、なんだなぁ。
中国語ミュージカル、是非とも実現させてください。
ただ中華×ブロードウェイなだけじゃないものが、隊長なら作れるって思う。

(2006.05.05.)