MENUBOOK2009

■明治日本見聞録 / エセル・ハワード
開国して間もない明治時代の日本。島津家に家庭教師として招かれた英国人女性の7年間にわたる日本での生活を記録したもの。
全体的に日本に対して優しさと愛情を持った文章で書かれており、また当時の日本人の(上流階級ではあるものの)生活を垣間見ることができ面白かった。特に古い日本人の習慣との闘いはカルチャーショックどころのものではないと思う。
彼女が好奇心と冒険心を持って、また日本での数々の体験を喜びと驚きを感じて過ごせる人だったから、7年という長期間を立派に達成できたのだろう。子どもたちに対する愛情を感じる内容だった。
日記ではなく回想録なので、おそらく誇張やちょっとした勘違いも多々あると思うが、読み応えのある記録だと思う。現代の日本人から見てもきっと驚きの世界だろうなあ。と想像する。彼女の言葉を借りるなら“お伽の国”のような明治の日本を見てみたいと思ってしまった。
人生とは日々を好奇心と探究心で冒険していくことなのかもしれない。 

あくまで個人的な感想ですのでご参考程度にお読みいただけると幸いです。
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