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沼袋の湧水沼は、明応年間(1492〜1500年)から明治初期(1870年)まで、修験道の赤沼新
山大権現の奥の院で、神託の「占場」として近隣27ヶ村の崇拝信仰の霊場となっていたそうだ。
現在でも、正月になると参拝する人も多くみられ、「おさんご」(半紙に米と銭を入れて折りたた
んだもの)をうって願をかけ、おさんごが流れたり開いたりせずに沈むと願い事が叶うという神秘
的な場所である
この地域は赤沼と呼ばれ、「赤沼」にちなんだ伝説もいくつかあるが、その一つを紹介しよう
十和田湖で南祖坊に負けた八ノ太郎(ここでもまたこの人が出てきます)が矢神で矢を受け、その傷
口を沼の水で手当したらその沼の水は血に染まり真っ赤になり、以来、赤沼と呼ばれているそうだ。
水量はさほど多くはないが、過去に一度水質が基準値すれすれになったため、地域住民の同意を得て
杉林150本を伐採して跡地に保水能力のある広葉樹を植林した結果、数値が徐々に改善され、現在は
そのまま飲める名水として親しまれている。
ここには「大沼神社」と「沼袋占場」の二ヶ所の湧水があり、協議会のメンバーにより大変きれいに
保存されている。
その結果、この水は地域住民等による主体的かつ持続的な水環境の保全活動が行われているものとし
て、平成20年度「平成の名水100選」に選定されている。
湧水巡りをするなら、必ず訪れるべき場所である。 |
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