≪ メ モ ≫
弘南鉄道の津軽大沢駅から堂ヶ平山(標高496m)に通ずる林道を進み、本当にこんな山奥
に湧水があるのかと不安になりはじめる頃に、大沢町会が林道の新設を記念して建てた案内
標識があってホッとする。
さらにしばらく進むと突然視野が開けて広場が現れ林道の終点となる。
清水はその広場にある桂の木の根元から滾々と湧いており、木の根に上手に埋め込まれた義
眼が、まるで龍の喉もとから湧いているように見せている。
水は大変なめらかで冷たく糖尿病や癌にも効くという噂もあり、軽トラやライトバンの荷台
いっぱいに汲んでいく人が多い。
汲み場は弘前市の補助により綺麗に整備され、清水の環境整備に充てるための浄財箱がある
ので気持を多めに入れてこよう。
湧水の周辺は、鎌倉時代初期、この地方に大きな勢力を誇った熊野系修験の福王寺跡とされ
ているところで、藩政時代には金光山市応寺という修験の寺が置かれ、一大修験場として栄
えたと伝えられおり、今でも当時を偲ぶ祠が数多く残っている。
またここには「燈明杉」と呼ばれる樹齢700年を越す巨木があるが、名前の由来は、いつか
らか年4回ほぼ同時期に天からこの杉に燈明が降りて光を放ったという言い伝えによるもの
で、幹周り約6.6m、樹高約33mの姿は正に圧巻であるので、心臓に自信のある方(きつい
坂道を登った山の中腹にこの杉はある)は是非ご覧いただきたい。 |
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