平川市の旧平賀町から尾崎地区に入り、浅井川沿いの整備されたばかりの道路をどんどん山の方
に進むとやがて白い山肌が見えて来る。
名前のとおりこのあたり一帯は残雪と間違うほどの白い凝灰岩が露出した断崖が連なるエリアで、
標高約300bの白岩山を中心にキャンプ場やフィールドアスレチックなどがある森林公園となっ
ている。
凝灰岩はもともとが火山灰であり、その層は土中に水を含みやすく、また他の岩石に比べて軟弱な
ことから地下水の通り道となることが多いと言われている。
したがってここの公園周辺でもいたるところで地下水が湧いており、私も五ヶ所ほどの湧水に巡り
合っている。
まず、公園のエリアに入ってほどなくケヤキの切り株を汲み口としている「けやきのシッコ」、そ
こから少し進んだところの小公園に湧いている「薬師のシッコ」、その向かい側にあるが現在は枯
れている「あじさいのシッコ」と湧水口がどこなのか良くわからなかった「メクラ坂清水」、さら
に進んで管理棟を過ぎ、林道が二手に分かれる木戸口沢の分岐点には、どこかで聞いたことのある
「十和田神社」という小さな神社と、その傍らから湧いている「十和田のシッコ」、木戸口沢と反
対側の沢筋には「たものシッコ」と言うように多くの清水が湧いており、湧水めぐりをするだけで
も実に楽しいエリアとなっている。
ここの公園ではツツジが見頃の五月中旬に「白岩まつり」というイベントが開かれるので、この時
期に訪れるのも良いだろう。
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