≪ メ モ ≫
「清水」は「しみず」と読むのが一般的だが、秋田では「しず」、山陰では「しょうず」九州地方
では「そうず」とも言うそうで、その他、「きよみず」や「せいすい」とも読まれることがある。
ここ「渾神の清水」は「いがみのしつこ」と読むのが正解だ。
また「渾」の字は、広辞苑で「渾々」が「水が盛んに流れて尽きないさま」とあるので、滾々と溢
れる水のことを表しているのかと思ったが、現地には次のような伝説があった。
「坂上田村麿将軍が眼病を患った際に、夢の中に神様が現れ、湧き水で眼を洗えばすぐに治るとい
うお告げがあり、探し当てた滾々と湧く清水で眼を洗ったところ、直ちに眼病が治ったことから、
以来、清水のことを眼の神(めのかみ)と呼ぶようになり、これが変化して、渾神(いがみ)の清
水と呼ぶようになった」と言う。
湧水は、平川市の旧平賀町から県道221号を林檎畑を左右に見ながら津軽高原ゴルフ場方面へ進み、
標高約576mの白手山に登る坂にさしかかる手前の道路沿いにある。
この水は昔から地域の農業用水として使用され、周辺は小公園としてきれいに整備されている。
石造りの湧水口の底からボコボコという感じで湧いているが、水が濁っているときは飲まないよう
に、また、沸騰させてから飲むようにとの注意書きがあるので守ろう。
この湧水は、昭和60年環境省の「名水百選」にも選ばれている。 |
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