あおもり湧水サーベイ        八戸市へもどる

      がんじゃの水
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八戸市松館
                        


 ≪ メ モ ≫


    「がんじゃの水」とは八戸市の「蟹沢」地区に湧いている水のことで、蟹沢川(現在の烏渡川)
    に沢蟹が生息していたことが語源らしい。

    大館公民館の館長の話によると、昔は人が死ぬと死体を河川や沢あるいは山中に捨てたといわれ、
    この地域では主に「沢」に捨てたことから、今でも蟹沢(がんじゃ)、寺沢(てらじゃ)、烏沢
    (からすじゃ)という地名が残っているという。

    地域の人々は「沢」のことを「じゃ」と呼んでいたそうで、「かにさわ」ではなく「がんじゃ」と
    発音しないと通じないこともあるらしい。

    この湧水はもともと「藤助の水」と呼ばれ、上流の地下石灰岩洞窟を流れて烏渡川の上流部に湧き
    出したもので、そのおいしさと豊富な水量から現在は市の水源地となっており、残念ながら立ち入
    りが制限されている。

    しかしながら、年に一回「蟹沢ウオーク」の時に水源地の扉を開けて「湧泉室」を見ることができ、
    ゴーゴーと地中から湧く水の音とその量には圧倒される。

    この湧水は調整室を経て3`ほど下流の蟹沢浄水場から市民に配水されている。

    最近は
地元酒造メーカーが、この水を使って酒米を作付けして酒造りを体験する「がんじゃ自然
     酒倶楽部」を発足させたが、市場
に出回らないレアな日本酒が味わえるという噂が広まり、会員
    数も百人を超えると聞いている。

    このように古来から利用されてきた湧水を、現在も水源として大事に守りながら、さらに地域づくり
    に活用しようとしている関係者に敬意を表したい。
    

蟹沢水源地 湧泉室の内部 地底からゴーゴーと湧く



≪ DATA ≫

指  定  区  分 なし
お  薦  め  度 ◎◎◎
分       類 湧水(水道水)
飲       用
所   在   地 八戸市松館字砥倉地内
G    P    S 北緯 40.28.17  東経 141.32.40
ア  ク  セ  ス 八戸公園から車で20分程度
問   合   せ 0178-70-7022 八戸圏域水道企業団総務課
そ   の   他 駐車可
訪   問   日 平成22年6月5日


≪ MAP ≫


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