青海省2019
1日目(8月10日) 1.台風回避の大回り
フライトがそこそこ早朝の場合は、家から出発しても間に合う場合でも空港近辺に泊まることにしている。
蒲田のホテルがディスカウント価格で取れた場合はそうするし、もしくは鶴見にお気に入りを設定しているのだが、今回は鶴見になった。
京急鶴見から徒歩3分のホテルで
、5時半にシャワーを浴びて出陣。

6時の各停に乗車し川崎駅で乗り換えると、時半には羽田空港国際線の出発ロビーに立つことができるのでに気楽なものだ。
すぐに出国してボーディングエリアで朝食。 飛行機は定刻の9時過ぎに出発したが、羽田空港は滑走路までが長い。
羽田から北京に飛ぶなら、普通はソウル上空を抜けると思うのだが、今日は台風を避けるためか佐渡の東の上空を経由し、
ウラジオストクから長春を抜けて北東から回り込むルート設定らしい。

初めは定刻前に着陸するような予告が出ていたが空港混雑で旋回し、ANAの努力むなしく北京空港には定刻より20分ほど遅れて着陸。
北京での入国手続きはすこぶる順調で13時ちょうどに地鉄空港線に乗る。入国時に不要な混雑を招いていたX線検査はなくなっていた。

2.北京
メトロ駅手前で北京カードに50元をチャージし、目指すはホテルを確保している三元橋。
時間前にチェックインができたので荷物を置いて外出したが、今さら中途半端に北京観光をしたいわけでもなく、なんとなく目の前の地鉄駅から
10
号線-5号線を経由して東単で下車。大通りを西向きに歩いていたら天安門広場のチェックポイントから人の渋滞ができていて逃れられず。
そのまま天安門を眺めることになってしまう。 そのまま中山公園で一休み。
北京といえど暑いのでとっとと三元橋に戻る。
ホテル近くの百貨店も欲張らない夕食をとるには十分。鰻からラーメン、サボテンの支店まである。
百貨店の地下のフードコートでエスニックな炒飯。 75元もしたが満足度は高い。 店員によると、ピビンバのようにかき混ぜて食べるものらしい。
2日目(8月11日) 1.滞在22時間で北京脱出
空港で朝食を摂るために早めに起きようとは思っていたが、5時前に目覚めてしまう。
サクッとシャワーを浴びて出発したが、空港線の地鉄駅はホテルを出たら目の前だし、電車は12分毎に走っているしで空港には7時前に着いてしまう。
ターミナルに入ったすぐのところに中国東方航空のチケット売り場が有ったので、「ここじゃないだろうな」と思いながらも並んでいたら、親切おじさん登場。
チェックイン自動機まで案内してくれた上に操作までしてくれる。 初めての土地に飛ぶので窓際を選んだら、ずいぶんと後方になってしまった。

X線を浴びてから粥の朝飯25元。まぁ正解。
37分に飛行機がやってきたので「少し遅れるかな?」と思っていたが、10時にはボーディングを開始し、なんと定刻前に動き出して10に離陸。
昨日は12時半に到着したから、今回の北京での滞在時間は22時間ということになる。

2.西寧
フライトマップがないので推定だが、主に内モンゴルあたりの砂漠地帯上空を飛行。
西寧には12時30分に着陸し、12時40分にはバス切符売り場に出れてしまう。
事前に百度地図で調べていた限りでは、ゲットしているホテルを少し行き過ぎて青海賓館まで行ってから町中の路線バスで戻ってくるのが最速ルートだったが、
実はいろんな路線があり、21元と同じ料金設定。
しかし自販機はスマホ決済オンリーで旅行者は自販機案内のお姉さんに頼んで手売りしてもらうことになる。
もともと本日中に見ておくつもりだった鉄道西寧駅行きを購入。 どうやら座席指定はなさそうだ。

バスは13時ちょうどに出発し、八一路でいったん停まってから、13時半に、おそらくは駅の最寄りであろうバス停に到着。
鉄道駅の前を歩いてバスターミナルに行ったら、目的のホテル近くに停まる20路が来る。
その手前に、タール寺に行く909路も複数待機していたので、自力でタール寺に行くのも簡単そうだ。

3.青海湖プライベートカー確保
中国のバスは、急発進・急加速で豪快に飛ばすので、10分そこそこでホテル最寄りの石破街口。
チェックイン可能な14時ちょうどにホテルに着いたのだが、事前情報を裏切ってアメックス使えず。

緊急用にストックしている中国銀行のキャッシュカードで払ったので残額が少なくなってしまった。
荷物を置いたら、近くの旅行代理店で明日の青海湖に行く足を確保。
店の中に男性二人がいたので、英語で「英語は話せる?」と聞いたら一人が反応。
英語で、「明日、プライベートカーで写真を撮りながら青海湖を一周したい。」と申し入れ、同じことを中国語で書いている紙片も見せたところ回答は800元。
誠実料金だったが交渉して700元で決着。 ホテルの部屋からは近くの北禅寺のライトアップ参道がよく見える。
3日目(8月12日) 1.西寧は朝から大渋滞
7時半に朝食を求めて出歩くが、ホテル近くの食べやすそうな店は満席。 少し歩いたところで流行っていない手頃な餃子店を発見。
約束の8分前に旅行代理店に行ったら、運転手を務めてくれる高さんは律儀にも店の前で立って待っている。
付近には駐車できないという事で裏の駐車場まで歩き9時5分に出発。
まず西寧を出るのに大渋滞。
高速(ファーストウェーと言う)に乗ってしばらく進んだが、急に高速を降りるので聞くと、この先で高速は大渋滞だと言う。
下の道を順方向に走ったら、時々高速が見えて、確かに車が動いていないことが視認できる。
かなり走ってから高速が動き出したが、次の湟源で高速道路に乗り直す。その後も渋滞したり道を間違えたりして、11時30分に日月山。

2.日月山
日月山は古から唐とトルファンの境とされていた。 唐の都の長安を去ること800km。 
当時の人々にとっては、本当に地の涯だったろう。
今は観光化されているが、それでもここには独特の、どこか物悲しい空気が流れている。
チベット仏教特有のものだろうタルチョが風にたなびいている。
タルチョは青・白・赤・緑・黄の順に決まっており、それぞれが天・風・火・水・地の五大を表現する。
チベットにおける仏教伝来以前のボン教の時代からの伝統の祈祷旗である。
(帰国後にネット地図で計測してみると)標高は、3,500mを超えているので少し涼しい。
自分は薄い空気が平気なので気づきにくいが、見回すと、山ほどいる中国人観光客の多くは、駐車場から少し上の広場にたむろしているだけで、
日亭・月亭や大タルチョまで上ってこない。
おかげで人が写り込まない写真が撮れたし、静かな時間を過ごすことができた。 12時に駐車場で待っていた高さんと合流して再出発。

3.青海湖
しばらく走ると青海湖の看板を通過し、13時頃に青海湖が見えてくる。
そのかなり手前で高さんが、「100年前はこの辺りも湖だった」と語る。 帰国後に文献で調べたが、やはり青海湖は年々縮小しているらしい。
この季節は、青海湖畔の菜の花畑が美しい。 8月に菜の花が全盛とは違和感があるが、標高3200mの故でもある。
まずは私がリクエストした雰囲気の場所に行ってくれる。
が、この付近は道と湖の間に200メートルくらいの距離があり、
(おそらくは)湖畔の地権者が通行車から金をとっていた。
入る際に50元取られたのだが、出る時に高さんが30元を取り返してくれた。
交渉制?
「インターナショナルフレンド」だと言って値引きしたらしい。 普通の中国人は100元と言っていたが本当かな?

対岸に見えている沙島にも行ってみたいと申し入れたが、「今は野生動物の保護のために人は入れない」と、スマホの自動翻訳で説明してくれる。
本当なのか、遠いから行きたくないのかどちらかな?
途中の渋滞状況を見ても確かに時間がかかりそうなのであきらめる。
「じゃあ、次はどこに連れて行ってくれるの?」と聞くと、「さっきのはスモールプレイス、次はビッグプレイス」と言う。

4.
二郎剑景区
互いに「腹減ったね」と言い合っていたのに食事も摂らず、二郎剑景区に14時15分到着。
ここがビッグプレイスらしい(笑)
90元で入場し、屋台飯を食いながら観光区域の一部を一周したが人が多すぎる。
でもまぁ、雰囲気は悪くはないし、青海湖に来たという満足感も満たせる。
15時30分に駐車場に戻って合流。 帰りは大きな渋滞もなく比較的スムースで、最後は混んだものの19時ちょうどに西寧。
高さんにはチップを上げようとしたが辞退。生真面目だなぁ。 ならばとプレゼントした日本の500円玉は喜んで受け取った。
4日目(8月13日) 1.タール寺
今朝は目覚めたら雨。 これは天気予報通りであり、ほどなく晴れそうなので本日のタール寺行き計画はそのままとするが朝食に出る気になれない。
臨時朝食用として昨夜のうちにインスタントラーメンを買っておいて正解だった。 なんだか旅のスタイルまで中国ナイズしてきた気がする
面をすすっているうちに雨がやんだ様なので8時過ぎにホテルを出発。
通いなれた大十字バス停から103路とやらに乗ると、隣の石破街口など幾つかバス停をかっ飛ばして鉄道駅横のバスターミナル。
少し待ってやって来た909路は08時35分に出発するが街中は大渋滞。30分ほどで南山路に入るとスピードが上がるが、この辺りで座席が埋る。
終着バス停には10時前に到着。
百度地図のストリートビューで分かりにくかった戻りのバス停は道の反対側にあるようだ。 ここからタール寺の入口までは少し歩く。
10時10分過ぎに切符売場についたが人が多い。
各窓口には20人も並んでいないのに進まない。
自分は参観地図まで買って15秒で完了。
割引切符を買う人は身分証を見せたりもするが、それでも一組に、
なぜ1分以上もかかるのか理解できない。
切符売りはタール寺の坊さん。年齢的に下っ端ではなく中堅の僧も担当している様子。

2.西寧帰還
13時30分くらいまで、たっぷり3時間ほど歩いて参観終了。
バス停近くに戻ってイスラム食で牛肉涼伴麺15元。 けして悪くなかったが、少し手前にあったチベット料理店に未練が残る。
旅は一期一会。もう二度と、ここに来ることは無いのだろうなぁ。
イスラム食料理店を出たら、すでにバスがいて座席は埋まり気味。14時05分に出発。 戻りも1時間15分ほどかかり15時20分に鉄道駅。

3.北禅寺
ホテルに戻ってから徒歩で北禅寺まで歩いたが、ちょうど閉まるところだったので外観のみ。
最寄りのバス停から駅行きに乗るが、ターミナル二階の目をつけていた炒飯店は閉じており、その他に駅周辺でそそられる店がなく、なんども乗っている20路のバスで
五一路口バス停。途中下車をしたのは空港行きのバス停の調査だったが、4方向を探しても見つからず。
途中で簡素な麺を食って戻るが、昼食が遅くボリュームもあったので、空腹感はない。
5日目(8月14日) 1.青海蔵文化博物院
西寧沈没3日目の今日は、高鐵に乗って蘭州ラーメンを食べに行くという選択肢もあったが、
今回はじっくりと青海省と向き合うということで、路線バスでいく範囲としては遠いところにある青海蔵文化博物院を目指すことにする。

いつもの大十字バス停を8時45分に出る1路に乗ったが、なんだか途中で終点。 大通りの道端で待たされ、次のバスも再びの1路。
中国のバスは乗車時にお金を払うと、基本はどこまで行っても均一料金なので、この様なことになると、ただ無駄に一回分を支払うことになってしまう。
ここは南北に同じような建物が二つあって、618mのタンカがある青海蔵文化博物院は南館。 南館のみ有料だが、60元で相当な見ごたえ。
特に四階のタンカは圧巻。
ただし近年に組織的に描かれたもの。
北館の青海蔵医薬文化博物館の展示物の模写もある。
チベット医学が世界的にも、いかに先進的だったかを
語っているコーナーもあったが、漢方薬の大元はチベット医学?

歴代のチベット王の絵もあり、ダライラマも描かれていたが
第13代までで、インドのダラムサラに亡命している
ダライラマ14世は描かれていなかった。
このあたり政治的?
こちらもかなりの満足度で13時くらいに、復路は少し違うルートを走る1路で帰路につくが、バスは大混雑。
およそ30分で大十字に着き、明日の空港行バスターミナルの視察をするために乗り換えた22路も大混雑。
康楽というバス停が八一バスターミナルの最寄り。
ここにも空港と同じように、スマホでしか支払えないバスチケット自販機があったが、荷物検査のおじさんに聞くと現金でも切符は購入可能とのこと。
気が付いたら腹が減っていたので、ターミナル近くの店でこの旅初の跨橋米線14元。
明日は何とかなりそうなので、一安心して康楽から22路一本での新寧広場南に直行。 このバス停の裏手に青海省博物館がある。
と、信じて満員バスに揺られて来たのに、博物院は今年の4月から修理閉館中。 近くに文化館があったが、ここは地域の学校の出し物をやっている感じ。

2.東関清真大寺
再び満員の22路で大十字に戻り、一旦ホテルに帰ってから徒歩でイスラム寺院。16時30分だと、やはり逆光で絵にならず。 少し待ったら陰ったので全景写真。
その後、ホテル付近を探索したが、この町は思いのほか地下街が広がっている。
大十字交差点の近くにちゃんとしたレベルのパン屋を発見。明日の朝食はパン食にしよう。
ホテルの部屋から眺めていたら、20時30分かっきりに北禅寺のイルミネーションが点灯。
6日目(8月15日) 上海帰還 
夜はあまり眠れなかったが、ここしばらくは眠り過ぎていたからまあ良いか。 シャワーを浴びて7時ジャストに出発準備オッケー。
チェックアウトは予想に反して無茶スムースだったので7時半には八一バスターミナルに最も早い25路に乗れてしまう。
しかもがら空き。 25路は最短路で7時半過ぎに康楽に着いてしまう。
見える場所の切符売りはスマホ払い専用の自販機だが、X線親父が言っていたように奥まった場所に現金が使える窓口があった。
来た時と同じ21元。 25路と併せて22元。 タクシー利用より100元は節約できたことだろう。
地方のバスターミナルは相変わらずわかりづらく、バスが何時に出るのか、どのバスに乗れば良いのか、要領が得ない。
自分の周りで中国人も心配そうに突っ立ってキョロキョロしているから、そもそもの案内が不十分なのだろう。
8時20分頃に、チケットチェックを受けて、それらしいバスに乗車。

西寧空港にも9時前に到着してしまう。 「予定より早い」と思ったのだが、なのに窓際席は完売。 仕方なく前方を優先し、4E席をゲット。
ボーディングが始まらないなぁっと思っていたら、予定時刻を過ぎてから「上海地方の天候要因により出発遅延」との案内。
予感していたがキッカリ一時間遅れでボーディング開始。 しかし再び固まり、13時15時になって滑走開始。一時間半遅れといったところか。
飛行機は16時少し前に着陸したのだが停機までに随分と時間を要し、結局バスのお出迎えで、そのバスは途中で意味不明に動かない。
やっと到着口に着いたら前のバスが待機中で扉が空かず、ようやくビルに入って地下鉄乗り場に行ったら長蛇の例。
とは言え、ここまで来たら到着しているようなもの。
リニアモーターカーを使おうと思うほどでもなく地鉄2号線だけで世紀大道に移動。
通いなれたホテルにも18時を少し過ぎたころにチェックインできた。
今回は、このホテルにしてはかなり安く予約ができていたのだが、
なぜか最上階の42階をあてがわれる。しかも一番眺めが良い方向。
湯船につかったまま上海の夜景を眺めることができるなど、旅の終わりにラッキーなひと時。

このホテルは96広場に隣接しているので食べに行くにも便利。
潮州炒飯と海老炒めにスプライトを付けて105元。
帰国日(8月16日) 中国脱出
このホテルも朝食は高いので素泊まりにしており、今回も空港で朝食を摂ろうと7時過ぎにチェックアウト。
浦東空港はチェックイン手前なら市中料金で色々食せる。

上海の朝は少しドンヨリしているが、晴れそうな気配もある。大気汚染も、かなりマシになったように見える。
空港に行くにはまだ早い時間だが、今日は金曜日で、まもなくラッシュが始まることから先を急ごう。
ターミナル1と2の中間点にある食堂街の東方暁白で朝食23元を頼むが20分かかると言われた。
写真や予想と随分と違ったがなんだか美味しい。 空港の中に入ったら倍の値段。

今回は羽田ではなく関空に飛ぶ。
ANAは定刻を過ぎてボーディング開始したが離陸は30分遅れ。関空も混雑しているらしい。
それでも定刻前倒しで関空上空に着いたのだが、着陸待ちの旋回で徳島上空を三周。

着陸から35分後に出発する三宮行きバスに飛び乗って今回のミッション完了。

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