<演奏会打ち上げでの先生方のお話より> |
■ 松村先生 ■ 皆さん、お疲れ様でした。今日がすごく良く思えたのは昨日があったお陰という気がしないでもありませんが…。台風の中を集まって頂いたり、いろんな事があった“ドイツレクイエム”でしたが、とてもいい演奏会だったと思います。 オケ合わせの時に申しあげたように、練習を延々と積んでくるとペースが、どこに向かっているのか分からなくなるのですが、半年前ぐらいになったら、徐々にオケ合わせに向かってペースを上げてきて、オケ合わせでオーケストラと一回勝負をしなければいけないわけです。自分たちはこういう風に歌うんだ、こういう風に練習を積んできたんだっていうのをオーケストラの皆さんにまず分かって頂かなければいけないのに、すごく受け身な感じがするんです。演奏家として、自分たちがやってきたことを一気にバァッと出して、それでかけ合わせていくのが音楽だろうと思うので、次回はその様にできたら良いなと思います。 それから、今日は斎藤先生ありがとうございました。僕は5番で泣くかも知れないと思ったんです。実はリリスで最後に練習したときに歌っていただきましたよね。あの時泣いちゃったんです。あれ以上喋ると、ぼろっていっちゃいそうだったんで喋るのを止めたんですけど、本当に感動しちゃったんです。今日はいろいろハラハラドキドキしなくちゃいけない事がたくさんあるので泣くような余裕はなくて非常に冷静にできました。 今日はもうお帰りになりましたけど、福島明也さんは、昨日生撮りで12時過ぎまでNHKで収録をしていて、今日は大変寝不足で見えたそうです。でも立派に歌ってくれました。信じられないかも知れないですけど、芸大で僕の1年下なんです。文章を書いてくれている鈴木敬一神父と同級生で、敬一神父の事をお話しすると、すごく懐かしそうでした。昔と変わらず接してくれて、とても良い合唱団ですねと言って下さいました。とても良い本番でしたとお伝え下さいということでしたのでお伝えします。それもとても嬉しかったことです。 次は歌ったこともなければ、多分オーケストラの皆さんも一回もやったことがないんじゃないかと思いますが、ドヴォルザークのスタバト・マーテル、これはすごくいい曲なんですよ。いい曲なんだけど、経験者が少ないということは先が見えないわけだから、どうなるか分からないんですけども、1年しかないので、またここで良かったと言えるような感動的な演奏ができるように。プログラムに湘南地方初演ともあるし、是非いい演奏をしましょう。 |
■服部先生■ どうもお疲れ様でした。僕は何でも屋のフィガロみたいで、指揮がいなければやりに行くし、発声の先生がいない時はするし、なかなか信用が得られないので、ピアノは弾かせてくれないんですけど、ピアニストがいなければピアノを…。僕は譜面にある音を正確に弾くことはできないんですよ。何となくダラダラ弾くのは好きなんですけどね。 今日は、嬉しかったことが一つ、二つ、三つぐらいあるんですけど、一番嬉しかったのは ですね、ソプラノが7番の Selig のところを、鎌倉の時から出だしの音が低くて、ゲネプロでも低くてワァーどうしようって思ってたら、本番ターヤ、ターヤって始まったら、僕的にはすごくいい感じで出てきたんですよ。それが、僕すごくうれしくて、ちょっとポロって来ちゃったんですね。あとで冷静にCDとか聴くと、あれって思うんでしょうけど。それは違うんですよ。一緒に歌っているとガァーってきてるし、その前に大暴れして前のフーガを歌い終わって、ソプラノがあの時すごくいい感じで聞こえた時に、ああって思ったのが、今日一番嬉しかったです。 それと同じくらい、斎藤先生と一緒に歌えたことがホントに嬉しかったです。僕はすごくお可愛そうだと思っていて、というのはヴォイストレーナーとして、皆さんと関わっていながら、自分はソリストであすこに立つというすごい勇気というか、強さというか、責任感がヒシヒシと伝わってきて…。ご自分の立場を越えてあそこで歌われている斎藤先生と一緒に歌えてすごく嬉しかったです。 いい演奏会だったと思っていますし、お手伝いできたことが嬉しく思っています。また一緒に頑張りましょう。 |
■斎藤先生■ 皆様今日は本当にありがとうございました。演奏させて頂くことができて本当に幸せだったのに、いろいろ考えることがございまして、アーンって感じもあるのですが…。4曲目まで、あそこに座らせていただいて、皆さんの歌を聴いて、すごく勇気づけられたっていう言い方は変なんですが、背中からヒッシと感じて。あと、松村先生がここで振ってらっしゃる息づかいとか、お気持ちとかがワァーときて、私は5曲目まで泣かないでいられるんだろうかと思いました。 今回はソプラノの方もメンバーが前回とは大分変動なさって、お声も合わせるのに大変だったと思うし、私自身も、ああ、こうしてさしあげれば良かったなと自分の1年半のねじの回し方が遅かったような気がしてとても反省が多かった年でした。でも、よく歌われたと思います、最後まで。7曲目よく持ちこたえたと思って、本当によかったと思いました。 今日はいろいろな思いが錯綜してて、1番目は嫌だと御子柴さんに言ったんですが、いつも発声で前に出ているだろうと言われて…。今度は後ろで発声してみようと思います。 どうもお疲れ様でした。 |
■安原先生■ 皆様、今日は本当にありがとうございました。昨日と、その前の台風の時に皆さんに、合唱だけが頼りですと何度も言ったんですけど、もちろん背中でしか聴けなかったんですが、ヒシヒシと伝わってきて、これならいけるなと最初から思ってました。私自身のこととしては反省点も多々あるんですが、大好きな「ドイツ・レクイエム」が、いよいよオケの練習が始まったら、ああ、もう少ししかできないと思って、本当に7番の最後の和音は、私はもう何小節か前に終わってしまってオルガンを弾かないんですけど、ああ終わっちゃったと思って、ちょっとポロポロッときそうになりました。いい曲ですね、本当に。素晴らしくいい曲だと思います。ホントに嬉しかったんです。ウチでなかなかおチビがいて練習ができない分、ピアノが弾けるのも嬉しくて、皆さんと練習できるのが嬉しくて、オケの人たちとできるのも嬉しくて、とにかく毎回毎回嬉しくて、嬉しくてしようがなくて来てました。 でも、すごい恐いんですよ。一人であそこでじっとしていて、休憩のちょっと終わる頃にコソコソと出ていって、パイプの影でしばらくじっとしているんですが、気づいたら、オケの人が入っていて、あわてて飛んでいって、何気ない顔をしながらも、足もオルガンもガタガタしながら始まって…。でもああ、私はこんな所でガタガタしてちゃいけない、この曲が出来る幸せをかみしめながら、私が一番もち堪えなくてはいけないと思って弾いてたのですが、皆さんの声がホントに支えて下さったので、最後まで頑張ることができました。上手くいったがどうかは分かりませんが、最後まで弾けてホントに幸せでした。 |
■織田先生■ 今日はホントにおめでとうございます。素晴らしい演奏を聴かせていただいて心から感謝しております。きっと私だけが会場で聴けたんだと思うのですけれども、みんなにあの素晴らしい歌声と、響きと、オケとソロの方たちを一緒に客席で味わってほしかったと思うくらい素晴らしい演奏を聴かせていただいて、本当に幸せな一時でした。講評ということではないのですが、ずっと聴かせていただいていて、ゲネプロの時でもう昨日と全然違っていたので、皆さんのことは安心して聴いていたんですけれども、でもゲネプロとはまた全然違う表情のところとか、こんなゾクッとするようなところが今まであったかなというような表情があったりとか。5番なんかは皆さんの声が天使のようで、斎藤先生の後ろから聞こえている声が何とも言えないバランスで、斎藤先生のお声と、皆さんのお声がマッチしていて本当に素晴らしかったです。7番までもち堪えられるかなんて心配がないぐらいに、すごく大変なことだと思うのですが、でもそう感じさせないで最後まで出来たっていうのは、やはり斎藤先生のヴォイトレの成果がちゃんと出ていたんだなと。1年半は長いかなと思ったのですが、やって来たことが出てて、本当に今日はいい出来だったと思います。 |
■Eduard 石橋さん(コンサートマスター)■ 以前、東フィルでも“ドイツ・レクイエム”をやったこともあったんですが、あまりよく分かってなくて、印象に残った感じがなかったんですけど。今回ああレクイエムだなと思って、最初は、モーツアルトとか暗い、悲しい、とにかく重たいという先入観を持って接していたんですけど、やっているうちに、年取ったということもあるんでしょうね、ジーンとくる曲なんでね。何かフォーレとまた違うんですけども、こう澄んだ感じで、特に1曲目とか最後の曲もそうなんですけど、皆さんの声がすごくいい、きれいな声でしたね。 6曲目は僕としてはヴェルディとかに比べると、弦楽器は全然楽なんですよ、この曲は。こっちが大分セーブしていたこともあるんですけど、結構楽かなって思ってたのですが、後半部になった時は(皆さんが)半分死にそうになっていたので、すごく応援してたんですよ。弾きながら、応援してて、松村さんを見ると、何かこうムチを打っていて、うわぁ鬼って思いながら…。もちろん冗談ですけども。 ゲネプロも本気で歌っていたので、ゲネプロが早く終わって結構時間があいたんですが、やはり本番はきつかったのですね。皆さんにとって良い経験だったのではないでしょうか。弾いている僕としてはすごく楽しかったです。 |
■間瀬さん(舞台監督)■ 松村先生からテンションを上げるって話がありましたけど、今回リハの時から指導者陣は、エラくテンションが高くて…。ここはオルガンがすごい遠くにあるので、本番でいきなりあれだと、みんなもやりにくいし、安原先生も近くで弾いていていきなり向こうに行くとタイミングが狂うだろう、なるべく同じ条件を作ろうと、半分ギャグで、鎌芸であの段を組んだわけで。本当は2段組って危険で許されないんですけど、もういいです、好きにやって下さいって。僕ブラックリストなんで。それで2段組にしまして、上にオルガンを置いて…、そこから冗談が始まりまして、今回は冗談言い放しで、ご飯食べるたびに冗談言って、本気で笑いこけて…。多分今回テンションが一番高かったのは松村だと思います。 子どもの時からいつも一緒にテンション上げてる仲なんですけど、今後とも松村を一つヨロシクお願いします。いろいろありがとうございました。 |
<会場アンケートより> ※今回44名もの方がアンケートに答えて下さいました。 紙面の都合上、とても全部はご紹介できません。 練習会場の受付にピンクのファイルに綴じて置いておきますので、是非御覧下さい。 |
☆前 略 練習を積んだ合唱団の音楽は実に気持ちがいいものです。アルトが特に良かったと思うのは自分がアルトだからでしょうか。聞かせどころが大人の声でしっかり伝わってきました。ブラームスはアルトがお好き?それにしても大曲は体力がいり大変だったことでしょう。素晴らしい演奏会をありがとうございました。 (「ふれあい朝日」の方からハガキを頂きました) ☆一言で表現すると、指揮、管弦楽、合唱の一体感ある素晴らしい演奏でした。きめ細かい表現で、指揮者の力を感じます。 ☆鈴木神父の解説には惚れました。松村さんの設定するテンポはゆったりして一音一音ていねいに楽想を紡ぎだすようで、曲の良さを痛感しました。第5曲の終結部なぞ、ため息が出るようです。何より合唱の精魂傾けた歌声が感銘を受けました。遠路はるばる来たかいがありました。 (「ぶらあぼ」を見て墨田区から来られた方) ☆2回目ということもあり、余裕が感じられた。出だしのSelig sind … を注目していたが、響きも良く上手く流れに乗った。レベルの高い演奏で満足しました。 ☆5番のソプラノソロとのかけ合いのコーラス、強弱がとても良かった。全体にとても良くまとまってきれいでした。顔も後半良く上がっていたと思います。松村先生の指揮で歌えるなんで羨ましい〜!! ☆“運命の女神の歌”長調の流れが心に響きました。 “ドイツ・レクイエム”感動いたしました。「主に結ばれて死ぬ人はさいわいである」いつも心清められ、主につつまれているような幸せな一時を頂き御礼を申し上げます。「クリスマスチャリティコンサート」、「スタバトマーテル」楽しみにしております。もったいないので友人達とこれからはまいります。皆々様のご健康を祈りつつ。 (オケのメンバーの紹介で来られた方) ☆ソプラノは高い声が無理せず、よく出ていました。テナーはお顔の割に若やいだ張りのある声でした。最後は疲れたかな。バス、アルト。とても安定。聞いていて安心。 ☆重厚なオーケストラのサウンドに負けずに人声が天を衝くばかりのボリュームで 歌い上げる七曲はとても素晴らしかった。 ☆ドイツ・レクイエムを生で聴いたのは3回目ですが、今回とても良い席で、オルガンも大オルガンが使われ、バランスも良く、体中にブラームスの音楽がしみとおって、感動しました。神父様の解説を読んで、歌詞を追いながら聴き、改めて深い共感をもって聴くことができました。そのような機会を与えられて感謝しています。 (皆さまに。神さまに=) ☆すばらしかった===== ブラヴィ===== 7番きれいでした。歌詞のごとく、安らぎを得られましたね。全体にきれいでした。お疲れ様でした。 テノール少ないのに頑張りましたね。大学2年の時、20+α年前、歌いました。 その時は歌うのに必死でした。今日は心の中で歌いながら一緒にブラームスの音楽 がよく聴けました。練習場が遠いので、出られませんでしたが、聴いた方がよかったかも知れません。 (他の合唱団へのDMで聴きに来て下さった方) ☆今回も、演奏(+コーラス)を拝聴致しまして、皆様の練習の成果の素晴らしさ や本当に音楽の素晴らしさを感じました。(特にZの後半はメリハリがあって、とてもジーンときてしまいました。)また今後もぜひ聴きに来たいと思います> 前回のVERDI “Requiem”の時とまた少し違って BRAHMS だけにメロが穏やかで安らぐ感じで、とてもいやされるという感じでした。soprano、mezzo、alto、tenor、bass 共それぞれとてもまとまりのあるharmony が本当に素敵で皆とてもきれいな声でした。オケも一つ一つのパートが音がクリア(澄んでいて)で本当に繊細で、又、迫力のある素晴らしい演奏でした♪soloの斎藤先生や福島さんの歌声もいつもながら大変素晴らしく、とても感動致しました。 |
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