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Vol. 14 No. 15(Total 186 12)
  発行日:
2002.7.20  編集: 寺部、青山
          2002年
7月号


・チケット販売(配布)について
・“ドイツ・レクイエム”公演の団員分チケットを7/27(土)より配布致 します。
 各パート毎、抽選により該当番号を書いた封筒を各パートマネ
ージャーから
 お受け取り下さい。

・チケット代金(¥33,000)はなるべくまとめてお支払い下さい。
・詳細(追加券についてなど)はチケット係まで。        (T徳川、B後平)

・プログラム広告の募集について 
・只今、演奏会プログラムに掲載する広告を募集しています。
  B5版1/2サイズで¥10,000です。(1/4¥5,000でも可)
 お知り合いのお店、会社等お声をかけてみてください。
 ご成約の際には豪華特典が<…というわけにはいきませんが、
 緊縮財政の折、ぜひご協力をお願い致します。  (プログラム編集A 青山)
 
・強化練習日 9月22日(日)について 
・強化練習費 ¥1,000 を後日集めさせていただきます。
・当日の詳細なスケジュールは8月通信に記載致します。
・9/21(土)、9/22(日)連日の練習となります。今から予定を!!

・“ドイツ・レクイエム”CDの制作、打ち上げについて 
・今年度もCDの制作と演奏会後の打ち上げを予定しています。CDの価格
 ¥4,000前後、打ち上げは¥3〜4、000になる見込みです。
 事務処理のトラブルをなくすため、今回から代金を添えて申し込む形式に
 変更します。(9月より受付開始)
 
・次回ドヴォルザーク“スタバト・マーテル”楽譜の販売について 
・9月上旬より販売いたします。価格は¥3,000程度です。
 参考CDのご紹介は通信にてお知らせいたします。

  以上、何かと出費がかさみますが、集金のタイミングが繁雑にならないよう
   注意致します
ので、皆様のご協力を何卒宜しくお願いいたします。    ♪
  (事務局 S柏木)


『ドイツ・レクイエム』について(2)

鈴木 敬一 神父
 
第二曲と第三曲
死の足音と信じる者の希望」
 続く二曲で目立つ楽器は何といってもティンパニです。それぞれの曲の後半ではトランペットも。
 どんなに美しく素晴らしい人生にもいつかは必ず死が訪れます。「行進曲風に」という指示のある第二曲は、すべての生命を飲み込もうとする死の足音がティンパニによって表されているかのように始まります。この世の命のはかなさと、誰にでも経験のある死の不安。然し、死の暗闇を通り越した向こう側にあるものが、絶望と虚無の淵ではないことをもブラームスは表現しています。死の不安を告げる太鼓の音が、キリストの贖いによって、喜びと安らぎの予感に変えられて行きます。
 第三曲も同じような構成ですが、バリトンの独唱で始まる前半は、死によって親しい者から引き離されて孤独になってしまった魂の不安を訴えているかのようです。悲しみと慰め、不安と希望が交互に歌われながら曲は進みますが、最後に旧約聖書続編の知恵の書の「正しい者の魂は神の手の中にあり、いかなる苦しみも彼を揺さ振ることがない」という言葉が一つの答えのように歌われることになります。この時に曲はニ短調からニ長調へと転調し、前述の歌詞がフーガによって合唱の各パートに受け継がれながら、永遠の喜びへの期待として高らかに歌われます。このフーガには大きな特徴があります。はじめから終わりまで、同じD(レ)の低音で支えられていることです。初演のときにはこの音楽的な特徴が聴衆に理解されずに大失敗に終わったそうです。しかし、この「永遠のD」とも呼ばれる低音の持続音(オルゲンプンクト)が、「神により頼んでいる者の希望が決して揺るがない」ことを表しているものと受け取るならば、歌う者にも聴く者にもこのフーガは大きな感動を与えるものと確信します。
 
第四曲
  もう一つの「幸い」  
 詩篇の言葉に作曲された第四曲は、歌詞を見ればすぐ分かる通り平和な喜びと爽やかな憩いに満ちた曲で、解説の必要がないと言っても良い程です。ブラームスはこの曲を七曲の丁度真ん中において、「ドイツ・レクイエム」を全体としてシンメトリックな形に仕上げています。第一曲・第七曲の‘Selig’という言葉ではなく、‘Wohl’という言葉ですが、「(神よ)あなたの家を住まいとする者は幸い」が選ばれていることが注目すべきことだと思います。
 
第五曲・第六曲
「慰めと喜び」  
 全体の構成からすると、第五曲は第三曲と対を成すことになる部分ですが、曲の雰囲気は第三曲の盛り上がりとは正反対で、ゆったりと落ち着いたものです。
 ソプラノの独唱と弱音器をつけた弦、そして独唱を受け継ぐように歌う合唱は母に慰められる子供が取り戻した心の平和を表現するかのようです。歌詞のテーマは相変わらず「不安から慰め」なのですが、音楽的な表現は、すでに「不安」ではなく、「慰め」の方に重点を移し、母の温かさを感じさせる曲想となっています。
 尚、第三曲のフーガの最も盛り上がった部分で各パートが高らかに歌った旋律が、ほんの一瞬ですが、穏やかに現れることでも作曲者がこの二曲を対照的に作ったことがうかがえます。
 第六曲は、第二曲と同様大きな構成の曲になっています。神の計画の奥義を告げる言葉につけられた曲は音楽的にも迫力あるものとなっています。
 地上の営みのはかなさを不安げに合唱が歌い出し、続いてバリトン独唱が神の計画を決然と告知します。コリント書の言葉によって、死者の復活が告げられると、それに答えて合唱が命の勝利を壮大に歌い、更に、黙示録の言葉によって神の創造の業に栄光が帰されて曲はクライマックスをむかえます。この曲が全体のフィナーレであるかのようですが、その喜びと壮大さは、あの第七曲の深い落ち着きに満ちた「幸い」へと引き継がれて完結するのです。 
(完) 

 
 ▽▲編集後記▽▲
 演奏会までの練習日程がでました。あと11回。暗譜は順調に進んでますか?
 ここまで真面目に練習に参加されてきた皆さんなら、もうほとんど頭に入っているはず。あとは楽譜を見ない練習をするだけです。今日から楽譜をはずして練習に参加してみましょう。 えっ、不安ですか? 最初はその不安と戦わなければ! 間違えればいいのです。
 間違えた所こそ、自分が歌えていない所なのですから、そこをしっかり復習するのです。楽譜を見たままでは歌えているつもりになってしまい、どこが本当に歌えていないのか自覚できないように思います。
 話は変わりますが、湘フィルのHPに‘アンサンブル藤沢’の方からメールが届きました。松村先生が指導されている藤沢の女声合唱団です。合唱関係を検索していて、同じ先生に指導を受けているということで親近感を持って下さったとのこと。若い方ばかりのフレッシュな団のようで、みずみずしさを感じました。せっかくですから、HPもリンクできるようにする予定です。たまには他の団のHPをのぞいてみるのも楽しいものです。何か新しい発見があるかも
(Tama)
       アンサンブル藤沢HP http://homepage1.nifty.com/tefutefu/



 2002年8・9・10月の練習日程         
  7月  27日(土)   プラザホール       18:15 〜 21:30
  8月   3日(土)   明治公民館        18:15 〜 21:00
      10日(土)   リリスホール       18:15 〜 21:30
      17日(土)   玉縄公民館        18:15 〜 21:00
      24日(土)   リリスホール       18:15 〜 21:30
       31日(土)   明治公民館        18:15 〜 21:00
  9月   7日(土)   玉縄公民館        18:15 〜 21:00
   ※@ 16日(月)   リリスホール       18:15 〜 21:30
       21日(土)   明治公民館        18:15 〜 21:00
      22日(日)   明治公民館    ※A 13:1521:00
      28日(土)   リリスホール        18:15 〜 21:30
10月   1日(火) ★ 鎌倉芸術館大ホール  18:15 〜 発声
              <オーケストラ合わせ>  19:00 〜 21:00
       4日(金) ★鎌倉芸術館大ホール  18:15 〜 発声
              <オーケストラ合わせ>  19:00 〜 20:00
       5日(土) 横浜みなとみらいホール    本 番
              “ドイツ・レクイエム”  (詳しい日程は未定)
              “運命の女神の歌”
 
   ※@ 振替休日の練習です。曜日に注意>
   ※A 本番直前の仕上げ強化練習となります。通し練習に備え、体力、気力
       とも充実させて臨みましょう。(一日練習デス。)
     ★ オーケストラ合わせ(2回)
    《 舞台山台づくり》 9/30(月)10:00 〜 鎌倉芸術館大ホール
               10/ 4(金)10:00 〜 鎌倉芸術館大ホール
     =両日とも、7〜8名の方のお手伝いをお願い致します。(B.中村まで)