その165 「財布の中身は228円」
久々に、方眼紙に絵を描こうと思ってひっぱりだしてみると
魔女っ子メグちゃんのライバルの、髪の青い女の子やら
首吊った猫やら、ヤマトの乗組員のコスプレしたウサギに混じって
カリスマインド人、美白中
というタイトルの絵があった。
なんか嫌なことでもあったのか、あの頃の俺!?
財布の中身がジャリ銭しかなかった給料日直前の今日は、
楓さんが行こう行こうとせがむので寒空の中公園に遊びに行きました。
いつもは誰もいない公園に、今日は珍しく先客があり、
楓さんとドングリを拾ってると、こちらに寄ってきて話し掛けてきた。
楓さん速攻でフリーズ。しかしその娘はお構い無しにしゃべるしゃべる。
カレンと名乗るその娘は、来月誕生日だとかクリスマスにサンタさんに
もらうプレゼントはもうお願いしただとかいろいろ話してくれ
ぼくは固まってる楓さんを横に、地面にはなはなマロンを描きながら
聞いておりますと、「わたしはなはなマロンのまねできるよ」といって
真似してくれました。うんうん、似てる似てる。
こどもが真似しやすい声優さん使ってるんだなあ、すげえなあ。
などと考えておりますと、楓さん、どうもでこぼこフレンズネタで
緊張がほぐれたご様子。
「かえではぁ、どんぐりん」とかいって会話を始めたではないか!?
超人見知りの楓さんがよその子供(それも年上)と話しているとは
立って歩いてくるクララを見て、感動の余り泣いてしまう
ゼーゼマンさんくらいびっくりした。こどもってすごいのね。
その後、ほんとに珍しく公園には子供が集まって賑やかに。
ぼくは、楓さんより小さな女の子に気に入られ、
地面に落ちているどんぐりをたくさん頂きました。
楓さんも負けてられんと思ったらしく、沢山どんぐりを持ってきてくれました。
時々大きな子がくると固まってましたが、けっこうのびのびと
サッカーしたり砂遊びしたりして遊んでおりました。
公園で遊んでいる子供達の側で話し込んでるお母さんたちは
やっぱり恐かったです。公園って大変。
とはいえ、ぼくもお構いなしに地面にお絵描きしてましたが。
あ〜、スケッチブック持ってきとけばよかった。
しばらくすると、子供達はいなくなり、ちょっぴり日も陰ってきたので
楓さんとスーパーへ行き、相方に頼まれてたトマトと
楓さん所望の稲荷寿司と納豆巻きともちとパックンチョという
とてもとても変な組み合わせのものを買い、お家へ。
楓さんは、子供と会話したのが疲れたらしく、帰り道の信号待ちで
歩道のブロックにちょこんと腰掛けてしまいました。なんか可愛かった。
その後、どんどん歩みが鈍くなってきたので、抱えます。
うわっ、重くなったなあ。
なんとか家に帰り、疲れ切った楓さんはゴロンと横に。
こんなにクタクタなの始めて見る。やっぱ緊張してたのかなあ。
しかし、稲荷寿司ともちとパックンチョを食べた楓さんは速攻回復。
ぼくがウトウトしてうたた寝してる間に、じいちゃんと灯油を買いに行き、
ついでにパフェ食べてきたそうです。子供の回復力恐るべし。
とにかく、給料前最後の一日をなんとか楽しく乗り切る。
明日は給料日。いきなり飛ばさないように注意しとかんと…
との思いとは裏腹に、頭の中はほしいものでいっぱい。
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