その157 「はっぴばーすでー・とぅー・みー」
また気がつくと、32年も歳を重ねてしまいました。
まあ、日々減っていく寿命と対峙して
一日一日がんばりましょうや、などと思っていましたが
楓さんがケーキを前にハッピバースデーの歌が歌いたいと申します。
お父さんは背骨の矯正があるので、12時に街のゲーセンにて待ち合わせ。
お父さん、背骨の矯正は速攻で終わり、時間までゲーセンでWCCFを〜
たくさんしたいので、パチンコ屋で資金稼ぎ。
あやうく死にそうな所をなんとか不二子ちゃんに挽回してもらいイーブンに。
あぶないところだった。時計を見ると1時。
走ってゲーセンに行き、辺りを見回すがおらんので
3階に行ってWCCFでもすっかと着席しようとすると二人がこちらへ。
こないだコムサで買ってあげたボア付のGジャンが非常にかわいい。
ちょっと早いかもと相方に言われたのだが
「この手の品物は欲しい時にはもうサイズがないから今買っとけすぐ買っとけ!」
と言って買ったのだったが大正解。相変わらず買う時の決断力は素早いぜ!!
ていうか、気に入ったら買う、迷ったら買わないで32年生きてきました。
そういえば、あん時は、そんな調子でバキバキ買い物したんだが
その買いっぷりがよかったのか、店のねえちゃんに
「御主人、団結力がありますねえ」と言われ
「団結力じゃなくで決断力でしょうが!」と突っ込もうと思ったけどやめました。
それはさておき、ちょっと遅刻してしまったことを謝罪し、
(しかし、普段はぼくが待ちぼうけてることの方が圧倒的に多い)
ひとまず食事。中華料理を食う。
自分にプレゼント、なんてこと言う前に、欲しい本とかゲームとか服とか
買ってしまっているので、特になんもいらんなあ、と思ってましたが
先日ナイスなプライベート名刺を作ったので、ここはひとつ、
かっちょよい名刺入れでも買おうかと思い、コンランショップにいってみる。
が、無印の名刺入れに毛が生えたようなのしかなかったのでガッカリする。
もちょっと面白いデザインのもの仕入れとけコンランじじぃ。
仕方がないので何も買わずに本屋へ移動し、頭文字Dの最新刊を買い、
ケーキを買いに行く。
ぼくは三越のケーキ屋さんのカシスのケーキが大好きなので
あれにしようと店の前までいくと、楓さんが大きなイチゴのケーキを指差し
「これっ。」、などと申す。まあ、ここまでは予想済みだったので
よそのケーキ屋のイチゴがてんこ盛りのショートケーキを買ってあげようとすると
「ちがうの、おおきいの」と店の前で大粒の涙を流しはじめる。
「あんたと違って、俺はもう、イチゴのスポンジケーキなんか嫌じゃ〜。
ローソク立ててハッピバースデーツーユーなんてまっぴら御免じゃー!」
と思うも、泣き続ける楓さんには勝てず、泣く泣く元のケーキ屋へ。
イチゴのケーキ1ホールと、小さなカシスのケーキを注文、
しようとしてますと、またもや楓さん泣き出して
「ちがうちがう、大きいのっ!!」と上段のさらにでかいケーキを指差す。
ほんとに勘弁して下さい。というか、すこし、おねむモード発動のご様子。
なんとか言いくるめ、中くらいので勘弁してもらい、売り場をあとにする。
夕食、ブリの塩焼き、揚げとワカメの味噌汁、山芋の短冊、トマトの輪切り、
と、いつもどおりの夕食を済ませ(※1)、ケーキを出す。
はいはい、始めましょうね、あなたのために。
ローソクを差し、日を着け、部屋の電気を消します。
「はっぴばーすでーつーゆー、はっぴばーすでーつーゆー、
はっぴばーすでー、でぃあ、かえ…おとうさーん、
はっぴばーすでーつーゆー、おめでとー!!」
と、ローソクの火はすべて楓さんが消し、誕生日の儀終了。
その後楓さんは、まわりの制止を振りきりケーキを3分の2程食し、
フロに入り、満足げに眠り、おねしょしました。
※1…相方的にはもっともっと頑張りたかったご様子ですが
楓さんは眠ねむダダッコモード発動、そして肝心のぼくは
とんねるずのノリさんと同じ凝った料理よりたまごかけごはん派なので
いつもこんな感じですかね。貧粗な程うれしい。コメ命。
作り甲斐のないだんなで申しわけありません。
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