絵本ってやつは深いです
ほんとにとっても深いのでどこまで深いか確かめようと潜ってみると
なんかぜんぜん違うところに出ちゃったりして
なんかこれがもうますます面白いことになっちゃいまして
気がつくと絵本のこと忘れてたりします

そして、このぼくの心をとらえて離さない
絵本というメディアはなんじゃろな
などというなんだか大掛かりな考えにまでいったりします

まあ、そんなに大袈裟なこともないんですけど
絵本をよんでるうちに湧いてきた
疑問、好奇心、暴走する妄想などを
書いてみようかなんて思ったりして…

2月4日更新

第32回 「マネマネ・モシャス」

独学でやってるぼくは、これいいな、面白いな、と思ったら
とりあえず真似します。模写します。
あっ、ドラクエのモシャス(相手の能力をコピーする呪文)のモシャは
模写のモシャかも。ふ〜ん、面白いなあ。
それはさておき、デッサンも非常に大事ですが(でも苦手)、模写です。
以前パリのピカソ美術館にいったときのこと、
一見、なんのことやらわかんない絵を、
とにかく面白いから模写してみようと始めたところ
「あっ、そうか」
「これがこうなのか」
「なるほどそうなのね」
「いやいや全然ちゃんと描いてあるじゃないか!!」
と、なんだか面白いようにその絵のことが見えてきたもんなあ。
(模写した絵は、まったく似てなくてひどい有り様でしたが…)

まあ、そんなことがあり、気になると、絵でも写真でも
真似してみるように。
まったくのオリジナルを作るのは、ほとんど不可能ではないかと
思えてくる世の中、音楽だってリミックスの嵐、
流行りのイラストも似たり寄ったりで、
そんな中、単に真似しただけの絵、とか、○○風のイラスト、
なんかを堂々と商品にしてもうけてたりするのもたしかにあって、
それはほんとにひどいことだと思いますが、
勉強する上では、いっぱいいっぱい真似してみてもいいんじゃなかろうか、
なんてことをよく思います。
ピカソの絵でも、100回1000回と真似してるうちに
そん中から自分にしか見えない何かがみえてくるかも知れません。
うちのくまころも、プーさんなんかを真似して真似して真似しまくってるうちに
なんかのきっかけで、こんな形に変化して、
気がつくとこうなってたのかもしれない。
最終的に、その絵に心が宿るかどうか、絵描き魂の問題か。
○○風のイラスト、でも描いた人が必死に描き込んでそうなったんだったら
多分、オリジナルの作家さんにもそれは伝わるのではないかと。
ていうか、ちゃんと模写しようと思ったら、
それはオリジナルを描いた作家さんとの対話でもあるので
おいそれとただ真似しただけで発表しようとは思わないでしょうから。
パロディにするにしてもちゃんとオリジナルへの敬意があるはず。

とにかく、ぼくはこれからも、面白い絵を見かけたら模写します。
いっぱい対話して、いっぱい教えてもらおうと思ってます。
 

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