29冊目 「スーホの白い馬
       モンゴル民話 大塚勇三・再話 赤羽末吉・画
       福音館書店

スーホの白い馬です。
みなさん知ってますか?知ってますね。
小学校で習いましたよね?習ったはずですよ。
小学2年頃に習ったはずですよ。
すっかり大きくなって忘れちゃった子は
も一度、ちゃんと読んでみましょう。
今度は教科書ではなくて、絵本で読んでみましょう。
ぼくもいっしょに読みますから。

不覚にも、先日このコラムの為に、夜中にスーホを読んでいて
泣いてしまいました。ああ、こんな悲しい話だったか。
馬頭琴はじめて物語だったりもしたんですな、31年目の新事実。
それにしても、美しい絵本です。
これの絵を描かれた赤羽末吉さんは、ものすごい絵本画家さんで
ぼくが尊敬する絵本画家さんのひとりであります。
ももたろうや舌切りスズメなんかも描いてまして
なんとも味のある、かわいくて暖かい絵を描く方です。
日本の神話、という全6巻あるとてもとても面白い絵本の絵も担当されてて
これはもう赤羽さんがいたから出来た絵本です、素晴らしい。
教科書では、絵は挿絵程度にしか使われないから
いまいち分からない、というか、気づかない、う〜ん、もったいない。
絵本では見開きいっぱいに、モンゴルの壮大な平原が描かれています。
スーホが、白馬が、ひつじが、役人や村の人々も、
とても生き生きと、とても力強く、そしてなんどもなんども言うようですが
とてもとても美しく、ただただ美しく描かれています。
昔小学生だった人も、今現役バリバリの小学生も
一度、いや必ず、絵本で読んでもらいたいです。
読まないと一生後悔します。読んだ方がいいです。
ぼくが言うんだから絶対です。

こんなこというやつは、信用なりませんね。(笑)
でもでも、読んだ方がいいです。
決して損はさせません。一度だまされたと思って是非。

こんなこといって良くだまされます。

<ちょっといい話>
教科書を未だにお持ちの奇特な方、現役小学生の方、とその保護者の方、
重要なお知らせです。
教科書の文章は縦書き、絵本は横書き、ということで
教科書と絵本では開く方向が違います。
なので、絵の向きも違います、ていうか絵が、違います。
教科書には、教科書専用スーホの白い馬の挿絵が載ってます。
教科書をお持ちの方、おいしいです。
ひと粒で二度おいしいです。よかったですね。