27冊目 「イスとイヌの見分け方
       きたやまようこ・作
       理論社

この絵本には驚きました。
イスとイヌの見分け方を教えてくれると言うのです。
ほほう、そういえばイスもイヌも日々当たり前のように世の中にいますが
ちゃんと見分け方を習ったことなんかありません。
ていうか、そんなこと教えてくれるってひともいません。
でも待てよ、ぼくが思っているイスとイヌというのは
本当に会ってるのだろうか?
ひょっとすると今ぼくがこれを書いてる時に座ってるイスは
イヌなのかもしれない。足もちゃんと4本あるし、う〜ん。
あっ、そういえば娘のイスは座るとピューっと鳴くなあ。
あれも実はイヌなのか!?
それじゃうちにあるのはイスではなくてイヌばっかりなのか。
ぼくがゲームばっかりしててボロボロになった座イスも
ほんとはクタクタの座イヌなんだろうか、どうなんだぁあああ!!!!

と、思わず混乱してしまいましたが、
この絵本さえあれば大丈夫ダイ・ジョーブ博士。
きたやまようこセンセイがとてもわかりやすく、親切丁寧に、
イスとイヌの見分け方を説明してくれます。
え、本読むの苦手ですって。
それもダイ・ジョーブ、御安心下さい。
とてもかわいくて素敵なイラストで説明してありますのでそんな心配なし。
みなさんあっという間にイスとイヌの見分け方が身に付きます。
小さいお子様にも読んでいただけるよう、すべての漢字にルビ(ふりがな)を
打ってありますので御家族みんなで楽しんで頂けます。
もちろん読み聞かせにも最適です。ボケてきたおじいちゃんにも効果的。
さあみなさん、是非この機会にご購入されてはいかがでしょうか。


なんて、テレショップ風に紹介してみましたがどうでせう。
おいたが過ぎたでしょうか。はい、もちょっとまじめに紹介。
きたやま先生のイヌに対する愛情ってのは、ほかの作品からも感じられますが
ほんとにすごくて素敵で尊敬します。
イヌ好き好き、イヌLOVEな絵本はほかにもありますが
きたやま先生はモノ(というか世界)を見る目線ってのが非凡すぎて
とんでもないので、もっともっと大きな愛情を感じてしまうのかもしれません。
そして、イヌの比較対象にイス、“イ”しかあってないやん!と
つっこみたくなるような、うん、ちゃんと笑いのツボも押さえてある。
そしてつかみであるタイトル、これがまた素晴らしい。
ほかの作品もそうですがここのセンスってのもぼくは大好きです。
(なかよし取扱説明書(犬式)とかほんとに大好き、惚れ惚れします)
やはりいい作家さんは視野が広いですな。
いいサッカー選手も視野が広い。
この絵本は読んだ人の視野も広げてくれると思います。
まだ読んだことの無い人は、是非ゼヒ素直な気持ちで
一度読んでもらいたいものです。