25冊目 「パンやのくまさん」
フィービとセルビ・ウォージントン さく・え
まさき るりこ やく
福音館書店
気がつくと、成人式も節分も、バレンタインも過ぎてしまったので
なんてことない普通の絵本を紹介することにしますかね。
ちなみに2月22日はネコの日。でもネコの絵本じゃないよ。
この絵本、普通の絵本と書きましたが、いや実際なんてことない
普通のことが書いてあるんですが、ぼくはなんだかひどく感動しまして
そして「なんだこれはっ!!」と岡本太郎ばりにびっくりもしました。
パンやのくまさんが、あさ早起きしてパンを作り、そして焼き、
あさごはんを食べ、お店にならべ、車で売り歩き、ケーキを配達し、
お店でも売り、丁寧な接客と小さなサービスをこころがけ、
品物がなくなったから店を閉め、ばんごはんを食べ、
売り上げを勘定して、もうすっかりくたくた、めざましをセットして、
眠ります。
いやほんとにそのようなことが淡々と、かわいらしく、つつましく
書いてあるだけなんですけど、日頃から業深く、現実逃避ばかりのぼくは
「あほなことばっかりいってないで真面目に働こう」
なんてことを不覚にも思ってしまいましたぜ、お嬢さん。
だってはたらくくまさんかわいいんだもの。素敵です。
「地道に、実直に、生きるンやぁ、それで幸せじゃないかあ」
とも思ったりして。
なんか共産主義のプロパガンダ絵本かい、こいつは。
いかんいかんいかん、すぐにそんな風にものを見て、だめでしょ!!
とチョビット反省。深読みかんぐりいけませぬ。
パンやのくまさん、はたらきものだね、えらいね、
パンやの一日はこんなんなんだよ、っていってる 可愛い絵本です。
よかったら是非。
姉妹品に「ゆうびんやのくまさん」「うえきやのくまさん」
「せきたんやのくまさん」もあります。
これらもくまさんのすばらしい一日が描いてありますので
よかったらまとめて是非。
しかし石炭屋とは、やはりプロレタリアートの解放が目的なのか…
っていい加減にしなさぁい!!
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