15冊目 「はらぺこあおむし」
エリック・カール さく
もり ひさし やく
偕成社
エリック・カールです。
はらぺこあおむしです。
こどもたちに超人気のこの作品は、ほんとによくできてます。
あおむしが蝶になるまでのおはなしです。
ついでに一週間も覚えられます。
さらに1から5まで数えられるようになりそうです。
いろんなくだものも出てきまして
食べ過ぎるとお腹が痛くなることもわかります。
けっこう欲張りな内容です。
話の展開はまさに起承転結、さらに絵本によく使われる
反復のテクニックも、食べたことを実感させるために
ページに穴をあけるギミックもばっちり。
そのうえこの絵本、ぼくより一才年上だったりします。
30年過ぎてなお、この鮮やかなデザイン。
まさに絵本の王道。
明るく楽しく激しいプロレス、じゃなかった絵本です。
ナンセンスな絵本が大好きだったりするので
王道がなんぼのもんじゃい、と吠えてみようかな
などと思ったりもしましたが、やっぱりいいものはいいです。
偏った見方はいけません。
いろいろたくさん見て、いいものにたくさん出会いたいです。
いいものはいいと素直に言えるっつうことは素敵です。
<おまけ>
絵本作りの教科書のようなこの絵本は
いろんな版の大きさで出版されています。
文庫くらいのサイズのもから、幼児の身長くらいのものまで。
ぼくがその中で一番大きなビッグブックを買った時
道でこどもに会う度に
「あっ、はらぺこあおむし!でっけえ!」
などと口々に叫んでるのを見て、「いいでしょ」と
自慢しながら、こどもたちの認知度にびっくりもしてました。
ほんとにほんとに好きなようです。
きっと出版不況も関係なしのオバケ絵本なんだろうな。
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