14冊目 「FLYING
       Kveta Pacovska 作
      (クヴィエタ・パツォウスカー)

ぼくがまだ長さんの絵本にガツンとやられる前、
かわいくてきれいな画集、なんて感じで絵本を集めてた頃
この本に出会いました。

飛び出すページがあるせいか、中を見ることが出来ませんでした。
しかし、ぼくは表紙のへんてこなぶたが気に入ってしまったので
おもわず手にとってレジへ向かってしまいます。
洋書絵本を中身を見ずに買うってことは
洋楽CDをジャケ買いするようなもんでかなりの博打です。
とにかく当たりはずれは開けてみるまでわからんので
いそいで家に帰ってあけてみます。

うわっ、なんだこれ!?

とにかく衝撃的な出会いでした。
いままでの絵本のイメージが吹き飛ぶぐらいすごかった。
はっきりいって、それまで絵本をこどもの読むもの・かわいいもの
となめていたところが少なからずあったと思うんですが
こいつのおかげで180度見方がかわりました。
表現としての絵本に目覚めた、とでもいいましょうか。
惚れましたね、ほんとに。
一冊の本が、オブジェのように存在しているすごい作品です。
絵が云々、色が云々いってる場合じゃありません。
とにかくみるべし、ふれるべし。
パツォウスカーの作品は日本語版もけっこう出てます。
どれもすてきな作品なんで、是非触れてみてはどうでせう。

しかし、何回見てもやっぱりすごいなあ。
これみてぼくは絵を描こうって思ったんだったな。
そういえばよく真似して描いたな、銀紙はったりして。
こいつに出会ったから、長さんにも気付いたような気がする…

どうやら、ぼくの生き方をけっこう変えてしまった作品のようです。