13冊目 「MONKEY BUSINESS
      J.OTTO SEIBOLD & VIVIAN WALSH 文
      J.OTTO SEIBOLD 絵

絵本なんでね、だいたい必ず絵が描いてあります。
水彩だったり版画だったり、たまに写真だったりもしますが
とにかくなんか絵があります。
この絵のバリエーションが、ほんとにたくさんある。
特に海外の作品には、ハッ!!とさせられることが多いです。

この作品にもハッ! !とさせられました、なんかすごいなと。
こいつはパソコンで描かれた作品なのです。
パソコンで絵を描くソフトってのはペイント系とドロー系に
分かれるんですが(ぼくはぬり絵系と切り絵系だと思ってます)
シーボルト氏はドロー系、ベジェ曲線を操るベジェ・ボーイです。
最近ではCGで描かれた絵本なんて、そんなに珍しくはないけど
これを見た当時(1995年頃)は少なくて単純に驚いた。
しかもシーボルト氏の描くがイラスト実にいいんだな。
ページ全体のデザインがいい、というべきか。
とにかくこの表現をするためにはCGがベストでしょう。

ぼくがさらにハッとしたのは色使い、CGなのに落ち着いてるんです。
でも、決して地味ではない、これはシーボルト氏の作品すべてに
共通している特徴なので、一度見てやって下さい。
主人公のスペースマンキーのいる自社ビルなんか
カタカナで“モンキービジネス”って書いてあるし
ほんとに賑やかで楽しい作品です。

こうゆう感覚のアメリカの作品って最近けっこう多いとおもいます。
パラッパのロドニーさんとかパワーパフガールズとか。
で、そんな作品は間違いなく日本の方が受けると思うんだけど
残念ながらまだ邦訳されていません。
ぼくもこの本の魅力を半分しかしらないってことです、がっくし…

<おまけ>
J.オットー・シーボルトの公式サイトなんてのがあります。
ちょびっと重いですが、めちゃくちゃ楽しいです。
この作品を含め、主な絵本作品、関連グッズなども買えます。
かなりオススメなので一度どうぞ。

http://www.jotto.com