11冊目 「くものこどもたち」
ジョン・バーニンガム 作
たにかわしゅんたろう 訳
ほるぷ出版
そろそろ海外の作品も紹介してみようかと思いまして
その一発目はやはりぼくが一番好きな作家さんを
紹介せんといかんかな、ということでバーニンガム登場です。
国内外問わずもっとも好きな作家さんのひとりで
もう、どうしたらこんなにすてきな絵本が作れるんだ!?
などとうれしがったり、くやしがったりしながら
いろんな作品をなんども何度も読んでしまうのでした。
で、今回ご紹介のくものこどもたちなんだけど
これがもう「深けぇ〜っ」と何度読んでも唸ってしまう
ほんとに好きな作品です、ほんとにこれを子供の本と
ひとことでくくってしまうのはもったいない。
主人公のアルバートくんはあやまって崖からおちてしまう
でも、運良くくものこどもたちに助けてもらい
こどもたちといっしょに過ごすことになるのですが…
と、あとはぜひぜひ読んで確かめてくださいな。
バーニンガムの作品には力強さがあります。
なんかねえ、なんてんだろ、この作品もそうなんだけど
死ぬこと・別れなどのテーマをしれっと描いてたりして
でもね、それも含めて生きてくもんだ、みたいな
ことばで書くと安っぽくなっちゃっていやなんだけど
そんな強さがあるんだよな、人生真っ向勝負ってな感じで。
ぼくが好きで好きでたまらないとこはそんなとこ。
そしてさらに好きなところは、そんな本格派の上に
フォークやスライダー、ときにはナックルなんか投げてきて
ほんとに楽しませてくれるとこ。
いやはやほんとに脱帽です、尊敬しております。
もし面接なんかで、尊敬する人はときかれたら
間違いなく「絵本作家のジョン・バーニンガムさんです」
と答えるでしょう…
いや、宮本茂さん(マリオつくった人ね)も捨てがたいな。
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