第24回 「買うということは」

絵本を読むひとは意外と多いと思います。
いや、絵本に限らずマンガでも小説でもCDでも。
でもそれを買ってまで読む人となるとグッと減ってしまうでしょう。
図書館に行く、マンガ喫茶で読む、レンタルで聴く、
ネットでダウンロード…などなど買わなくてもいいんですから。
じゃあ、なんで買ってまで読むんでしょう。
手元に置いときたい、収集僻がある、流行ってるから、
気まぐれで…こちらもいろいろあるでしょう。

実際ぼくなんかもぼくなんかも惰性で買ったりストレス発散だったり
なんか集めなきゃと思ってたりと理由もいろいろですが
けっこう大きい理由のひとつに

買うということは作家さんを応援するということ

なんてのがありまして。 だから好きな作家さんの作品を見かけると
(絵本に限らず音楽でもゲームでもマンガでも)
すぐさまレジへ、中身も見ずにレジヘ、なんてことしょっちゅうです。
やはり作家さんも商売です。売れなきゃ続けられません。
いくらいい作品でみんながいいねって言ってくれても
売れてなければその作品は見ることができなくなります。
次の作品を見ることもできなくなります。
そんなのぼくは嫌だなあ、と。
だから心底惚れた作家さんのものは多少つまんなくても買います。
次の素晴らしい作品を期待して買います。ある意味投資です。
今回の最高だったよ、と。そして次もがんばれよ、と。
まあ、ここまで考えて絵本を買えってのはちょっと無茶苦茶な
気もしますが、もっともっといい絵本を作ってもらうためには
けっこう重要な気もします。
最近出ている絵本の何冊が、ぐりぐらやだるまちゃんのように
何十年も生き残れるかけっこう本気で心配だったりします。
やっぱり買うってのが重要です。

買うということは残すということ

とも言えそうです。
絵本は基本的には子供のもんなのでよい状態で残すのは
非常に難しいとは思いますが。
本当にちょこっとでもいいので世の中の人がここんとこ
考えてくれるといいのにな、と幻の名作と呼ばれるゲームしながら
思ったりします。レアな絵本読みながらそう考えます。
とくに毎週のように図書館に言って、必死にわが子に読み聞かせている
教育熱心なお母さんたちにそう言いたい。
買ってればね、その時読み聞かせられていたお子さまが
大きくなってまた読みたくなった時
それはそれは素晴らしい出会いになるでしょうから…