第21回 「隙あり!!」

サクッ!。「うっ」。パタッ。合掌…。んなわきゃないだろ。

いきなりわけ分かりませんが、今回は「隙」について。
今回紹介した五味さんの本がほんとに好きで、
なんども何度もなんども何度も読んでくうちに思ったわけです。
けっこう隙があるな、と。余白がある。余裕がある。
絵本は作り手50%・読み手50%なんてことを言ってたような
気がしますが、う〜ん、たしかに。

しかし、作り手50%で止めるというのは結構大変なのではないかと。
いや、かなり大変、なはず。
読み手50%もこれまた大変。深読み厳禁。ここのタイトルのまんま。
格闘技なんかではわざと隙を作って、相手がそこを攻撃してきたところを
カウンターや当て身で攻撃するという高等技術がありますがそんな感じか。
癒し系などといいつつ、思い入れバリバリで誘導しまくりの
大人向け絵本にはなかなか出来そうにない高等戦術か。
というよりもあの手の絵本は無宗教な日本人のプチ聖書といったところか。
恐るべき大人マーケティング。まさに隙なし。それもあり。

いい絵本ってやつは、必ずといっていいほど隙、というか余白がある。
ような気がする。いや、そうだ。そういうことにしておこう。
しかし、こいつはなかなか手強いですぞ。
ていうか、そんな感じでやられっぱなしじゃしゃくなので
誘われたパンチはフェイントでさらにカウンターを狙いませう。
クロスカウンター・ダブルクロス・トリプルクロス…
と、 そのうちどっちが虚でどっちが実かわかんなくなってしまって大混乱。
あまりフェイントばかりでもいけません。
ていうか余りにも隙だらけなのは簡単にKOしちゃいますです。