第8回 「読み聞かせ その1」

読み聞かせとはなんなんだろうと
時々絵本屋さんなどで子供達と一緒に
読み聞かされながらふと思いました。

人の親になってみて、たしかにこれはあるかな
と思う絵本、例えばしつけ絵本とか図鑑絵本とか
世の中の仕組みや必要最低限のモラルを
子供に教えるってことで、絵本はなかなか有効だな
なんて思ったりもしましたが
ぼくは絵本を嗜好品のひとつとして接しているので
いわゆる“読み聞かせ”ってやつがね
ちょっとうさん臭いなあ、なんて思っちゃったりしまして。
いや、一生懸命こどものために頑張ってるひとたちや
わが子がすこやかに育つようにと参加してる
お母さん方が悪いとは思わない、むしろ
今の絵本を支えてるのはそのような方だろうとは思うんですが
実際に参加してて思ったぼくの素直な感想は
「この人たちはほんとに絵本が好きなんだろうか?」
だったんですよね、う〜ん。

ひとになにかすすめるのってすごく難しいんだけど
すすめる本人がそれを好きであるってのが
大前提ですよね、ふつうは。
やっぱりこどもにすすめるにしてもそのことは
あてはまるはずなんですけど、なんだかまわりを見ていると
教育にいいから読み聞かせ、感性を磨くための音楽または絵
みたいな、なんだか不純な感じがして。

ホントにね、絵本は素晴らしくて素敵で楽しくて
もっともっと読まれてもいいんじゃないかと思ってますけど
それは絵本バカの思い、ただそんだけです。
だから別に娘が本を読まなくてもべつにいいっす。
でもね、親が本気で夢中になってるものには
こどもは勝手に興味もっちゃうようですよ。
うちの娘さんもぼくが絵本読んでたりゲームしてたりすると
じゃましにきますもんね、何度怒られても。
娘がゲームの攻略本をそれはもう真剣に見てる姿を見て
ぼくはちょびっと苦笑してしまいます。
それはそのまんまぼくの姿ってことですから…