第5回 「普段使ってはいるものの…」

ことばってなんだろう?
てなことをね、未だにおもってるんですよ。

たとえばね、“ケーキ”ってありますよね、ケーキ。
想像できましたか?
で、ケーキは“あまい”んですよ、普通は。
でもね、いまぐんぐんことばを覚えているぼくの娘さんに
“ケーキ”を、う〜ん…!!“アメデオ”、
“あまい”を“ねむい”なんて教えちゃったりすると
娘は少なくとも社会にでるまでは、当たり前のように
「お父さん、このアメデオねむいね」
なんて会話が成立するんですよ。
なんかプレステの“どこでもいっしょ”みたいだ。
もしくはぼくが、独裁者にでもなって
「みながマグロと呼んでるものを
 今日から“ボナンザ” とす!!」
とかいってね、そのまま500年位経ったりしたら
その時代のひとは、マグロのことをボナンザと
呼んでるのでしょうか?

そんなことをね、思ったりするんですよ。
なんかことばって危ういな、ってね。

とくにね、“こどものために書きました”って
顔してる絵本なんか読んでると、ものすごく
気になるんですよ、ことばそのものが、なんでやろ?

こんなこといってたら社会じゃやっていけないですね
ということは俺がおバカさんなだけなんだろうか?
そういえば中学校の時、あんまり英語の成績が悪いもんで
母親に「英語のどこがわからないの?」と聞かれた時
ぼくは「Aがなぜ“エー”なのかわからん」つって
泣きながら答えたのを思い出した 。
あまりにもばかばかしいけどけっこう深いね、天才かも…