1999/11/某日
[ダブルハンド野郎の憂鬱in本栖湖]

 この日、吉川APC氏は朝から「同時多発性幻覚症候群」に見舞われ、レインボーやブラウンの幻影に向かってダブルハンドをキャストする、まさに「徒労」を絵に画いたような釣りを展開していた。そのうえ、氏はダブルハンドのバット部分を車のドアに挟んで折ってしまったのだ。その落ち込みようは推して知るべし。が、熱燗を摂取しすぎた世捨て人たちは、すでにヘロヘロ。彼の落ち込みには頓着なく、

「残った先っちょ二本にグリップつけて5番ロッドにしちゃえば〜折れたバットのとこは布団たたきにいいよ〜」
などと暖かい言葉を掛けるのであった。

写真は折れたダブルハンドを抱きかかえたまま瞑想にふける氏の姿。きっと瞑想の中では、モンスターがダブルハンドを満月にしならせているんでしょうね。なんか釣り人の苦悩が凝縮された写真ですね。

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