『夕焼けに針を巻け』(元:夕焼けに鎌を研げ)

夕焼けは明日の晴天を表していることから、夕焼け空を見たら明日の釣行に備えて毛針をまきなさいという教え。たとえ明日が仕事であろうと、釣りを優先する世捨て人特有の行動。

『ユラユラ帯』

本来は汽水域の海水と淡水のぶつかりあう境界線のことを指しますが、世捨て人の間では湖上にできる潮目やブローゾーン、また川では流心脇のフェーディングレーンをこう呼んでいます。中本賢氏の造語です。

『宵越しの羽は使わぬ』(元:宵越しの金は使わぬ)

その日買ったマテリアルは、その日中に使い切ってしまうという、世捨て人の切符の良さを表したたとえ。たとえ、あと二本分のウイングが残っていたとしても、「こんなのじゃブラウンは釣れない」などと言い、人前で捨ててられる人こそ、本当のタイヤーになれる。

『世捨て人は世捨て人を呼ぶ』

世捨て人はみな自然に同類の世捨て人を集めるフェロモンがあるらしい。なぜか同志向の人間を集め仲間にしてしまうという格言の例え。但し、この世捨て人の場合ほとんど皆、心の中では「人間としては自分がまだ一番まともだ」と思っているのだ。

『世捨て人、金と女はなかりけり』

タックルの購入と釣行は計画的に。また『アタシとヤマメとどっちが大事なの?』とか『アタシとそのリールとどっちが大事なの?』なんて迫られても、決して『君とヤマメは比べられないよ』とか『君もクリック音がすればなあ』なんて遠い目をして答えたらダメですよ。

『寄らば樽酒の影』(元:寄らば大樹の影)

楽しい釣行をするなら、樽酒氏のような人物と一緒に行きなさいという意味。何をやらかすかわからない人物と時を過ごすと、たとえ釣れなくても、それだけで楽しめる。時には釣りよりも、その人物の行動をつぶさに観察し、釣りを忘れてしまうことが玉に瑕。

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