グリンカ:歌劇「ルスランとリュドミラ」序曲(1965年盤) BVCX-4028
レニングラード・フィル
★★★★★

 クラシック音楽のすごさ、いや凄まじさと言った方がよいだろうか、それを十二分に味わえる5分弱である。

 どういう訓練を積めばこの超絶テンポを寸分の狂いもなく合わせられるのか。初めて聴いたときは鳥肌が立ったものである。完璧、という言葉はこの演奏のためにあるのではないかと思う。こういう演奏は理屈ではなく身体で感じるしかない。

 トラックの最後に終演後の熱狂的な拍手が入っている。偏見かもしれないが、冷戦期のソ連人でもこんなふうに興奮することがあるんだと感心した。

(07/5/6記)

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