ベルリオーズ:レクイエム
小澤征爾指揮 ボストン交響楽団他
★★★

 クラシックに興味を持ち始めた頃には、小澤にも結構お世話になった。サイトウキネンンフェスティバルの公演などがNHKで放映されるので、曲目を覚える目的で様々な演奏に触れた。『ザ・グレイト』という曲を初めて知ったのもサイトウキネンとのライブだった(ただし翌日買ったのはフルトヴェングラーのスタジオ盤)。

 この曲も、ボストン響との来日公演をBSで放映したのを観て知った。気に入ったのでCDを買いに行くと、売り場には最新盤ということで当盤が置いてあった。というか他になかったので、これを買って帰った。

 演奏には特に不満はない。別に深みが云々という類の音楽ではないからだろう。大管弦楽の分厚い響きとコーラスの咆哮を楽しむ音楽であり、小澤はきっちりと役割を果たしていると思う。

 ただし、ライブ盤なので録音に直接的な迫力を欠く。例えばミュンシュ指揮の盤を入手したりすれば、途端にこの盤の価値はなくなるのかもしれない。

(07/3/12記)

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