イージーリスニング ★★★
これはタイトルがそのものずばりを表している。坂本真綾と菅野よう子がお互いに持っている影の部分を封印して、だからといって無理に前向きになるわけでもなく、肩の力を抜いた作り手、聴き手ともにイージーなアルバムである。
悪くはないし、世評も高いらしいのだが、やはり僕には食い足りないのである。ものすごく高いレベルのBGMではあるが、やはりBGMでしかない。そういう狙いのアルバムなのだからそこにケチをつけるのは筋違いだとは思うが、このコンビがわざわざBGMを作ってしまったということ自体が僕にはもったいなく思えて仕方がない。
真綾さんの「声」がしない。何よりそのことがフラストレーションをもたらす。
なので、このCDを聴くことは滅多にない。唯一「birds」だけは聴き手を引き込むだけの力を持っている曲だと思う。
(07/3/6記)