☆2008/2/9・10 @大阪BIG CAT・名古屋Electric Lady Land
行ってまいりました、みのりんの初ツアー大阪&名古屋公演。
以下総括的なライブレポートです。
セットリストを晒すようなことはしませんが、一部当日歌われた曲名を記していますので、見たくないと思われる方はお気をつけください。
大阪の会場であるアメリカ村のBIG CATは箱の大きさの割に舞台が大きく、人数もキャパに対して無理をしていなかったようで、かなり自分のペースで聴くことができました。
初ツアーの初ステージということで、最初は少し緊張していたようですが、一曲目からよく声が出ていて、痺れました。
ステージで声を張っても全くぶれないところは、ぽっと出の若手とは違います。
みのりんの真骨頂はじっくりと歌い込む曲。
この日のベストは間違いなく「sleeping terror」。
久しぶりに魂のこもった絶唱を耳にしました。
鳥肌が立って、全身の血の気が引くのを覚えました。
あとは「truth gift」。
この歌を聴いていると、心の底からみのりんに「よく頑張ったね」と言ってあげたくなって、胸がいっぱいになります。
万感の思いで胸が詰まって、この歌以降盛り上がれなくなってしまうのが玉に瑕です。
名古屋は会場がキャパ以上だったこともあって、かなり荒れました。
みのりんの歌を心の底から愛する者としては、「そうじゃないだろう」とつくづく思いましたが、ファンも一朝一夕に育つものではないので、そのうち良くなっていくでしょう。
連チャンでしたが、みのりんの声には全く問題なし。
むしろ前日を大きく上回っていました。
「sleeping terror」は前日以上。
何かが降りてきたようなみのりんの歌に、思わず涙ぐんでしまいました。
「Cynthia」のグルーヴ感も最高。
みんな気づいているかどうか分かりませんが、この歌のみのりんの振りがめちゃめちゃカッコいいんです。
「too late?…」のギターソロで再び涙。
みんなバックのソロになるとトーンダウンするんですが、バンドメンバーの実力たるや眼を見張るものがあります。
いわゆるメジャーな方々ではないようですが、ぜひバックバンドの音にも注目して聴いてもらいたいと思います。
ラストの「13th」で涙腺決壊。
あとは名古屋で新幹線に乗ってから家に帰るまで泣きっぱなしでした。
2日ともかなりいい位置で見られましたが、みのりんのきれいさは尋常ではありません。
宝塚好き故いろんな女優さんを舞台で見てきましたが、文句なく5本の指に入る美しさです。
チューリップを超えるアーティストに出逢うことはないと思っていましたが、みのりんは彼らに匹敵するアーティストです。
彼女によって僕の人生がもう一度変わる、そんな気さえしています。
☆2008/2/23 @渋谷O-EAST
個人的にはついにこの日が来た、というべき日でした。
何といっても整理番号が一桁。
最前列確定。
みのりんを至近距離で見たら自分はどうなってしまうんだろうというある意味変な不安がありました。
首尾良く最前列を確保して開演を待つ間にも胸騒ぎが収まらず。
そんな中、いよいよ幕が上がる・・・。
当夜の感動を上手く表現する言葉を持ちません。
ただただ、圧倒的だった、というしかありません。
魂を揺さぶられる感覚は理屈ではなく、アホみたいですが「感動しました」としか言いようがありません。
それにしても、みのりんはきれいです。
ホントにきれいです。
歌う姿が凛として美しく、眼が離せませんでした。
僕の中のきれいな女性ランキングでは文句なく一位です。
(ゆりちゃんやゆうがは、よく考えてみれば女性とはまたちょっと違うので、同じ土俵ではないと考え方を改めました)
特筆すべきはバック、特にギターとドラムの美技。
(二人の真正面にいたので、すごくよく見えました)
前2回とは比べものにならないノリの良さでした。
ギターのナベさんのスピード感にも惚れましたが、ガンちゃんのドラムの凄まじいことと言ったら!
特別派手というわけではないのですが、みのりんの歌を完璧にサポートする叩きっぷりに完全にノックアウト。
こちらが欲しいと思ったタイミングで絶妙なラッシュをくれるので、否応なしに身体が動きました。
私と友人は完全にドラムに合わせて身体を動かすので、周りの人とは明らかに動き方が違っていました。
このドラムの凄さに気づいている人がどれだけいるのか、ちょっともったいない気もします。
ライブの最後で、みのりんが会場のみんなに手を振っているときに、こちらからガンちゃんに手を振ったら控えめに手を振り返してくれたのに、萌えました。
バンドのメンバーがみんな本気を出して、みのりんの後ろで演奏をすることを楽しんでいるのが分かるので、すごくうれしくなります。
歌も神なら演奏も神。
こんなステージを最前列で楽しめたことに、神様に感謝しなければいけないでしょう。
大変盛り上がってしまい、渋谷で飲んでいたら終電がなくなってしまったので、高田馬場に流れて丸八で始発が動くまで粘ることに。
翌日、つまり今日日曜日も仕事だったんですが、とことんまでテンションが上がっていたせいか、さほど眠くなく、仕事に支障を来すことは全くありませんでした。
みのりんのパワー恐るべし、です。
☆2008/3/9 @大阪なんばHatch
本来ならブロガーたるもの、ネタバレにならないよう気を付けながらも、ライブの雰囲気が伝わるような文章を書くべきなのでしょうが、とてもあの夜の出来事を文章で表現することはできません。
少なくとも僕の文章力では無理です。
音楽を聴きながら理性を失ったのは初めてです。
泣きながら飛び跳ねてました。
みのりんも、バンドも凄まじいの一言でした。
特筆すべきはバンドでしょうか。
追加公演に入ってリミッターを解除して、完全に本気を出しにかかりました。
特に、ギターのナベさんとドラムのガンちゃんはすごい仕事をします。
魂を持ってかれました。
最前列で聴いた前回を上回るライブなんてもうそうはないだろうと思っていましたが、軽く、助走なしで越えてしまいました。
茅原実里という才能はどこまで伸びていくのだろうか、空恐ろしいかぎりです。
前回のライブが終了後、もうあと4回「しか」ないと思っていたのですが、この圧倒的な体験をあと3回「も」しなければいけないのかと思うと、自分がどうなってしまうのか分からず、妙な不安に駆られてきます。
当座来週の名古屋は40番台なのですが、果たして正気が保てるものやら。
茅原実里という素晴らしいアーティストに出逢えたことに、この日このときという時間を過ごせたことに、心から感謝の念を抱いています。
☆2008/3/16 @名古屋クラブダイアモンドホール
僕と友人は40番台前半という好位置での入場。
先に入場した友人が上手寄り最前列を確保し、そこに僕が収まりました。
結果として前に柵があることが、後々救いになることに。
この日のステージ上の5人の気合いの入り方は異常でした。
一目見てみのりんの顔つきが違うので、僕も思わず身構えるほど。
そして、「今日はダメかも」という覚悟も。
オープニングの「Contact」からシークエンスの「詩人の旅」で完全に理性ブチ壊れ。
4曲目で早くも肩を震わせて泣く羽目に。
「sleeping terror」や「mezzo forte」を歌うみのりんの姿は、まさに鬼神のごとしでした。
あんなに「歌」に取り憑かれた人を見たのは初めてです。
みのりんの全てが「歌」に昇華されていく様は圧倒的でした。
泣くことすら忘れ、ただただ眼を丸くして立ち竦むしかありませんでした。
そこから少し落ち着きを取り戻したかと思ったのも束の間、「君がくれたあの日」で再び壊れ、「too late? not late・・・」「純白サンクチュアリ」でボロボロに。
柵がなければ完全に崩れ落ちているところでした。
僕はライブではあまり泣きません。
ライブ会場では感動が涙という形になって表れにくいのと、特にみのりんには笑顔を見せてあげたいという気持ちがあるので、泣かないことにしています。
しかし、今回ばかりは無理でした。
ステージ上の彼らがあまりにも凄すぎ、こんな凄い体験をさせてくれる彼らに対する猛烈な感謝の念が止めどもなくあふれてきて、抑えることができませんでした。
感動ではなく、感謝の涙が止まりませんでした。
アンコールにはどうにか立ち直って笑えるようになったのですが、「Contact 13th」で再び轟沈。
すごいぐちゃぐちゃの泣き笑いの顔でみのりんにバイバイする羽目になってしまいました。
いろいろなことへの感謝の念で胸がいっぱいになりました。
みのりんを初めとしたステージ上の5人に対してだけではありません。
みのりんと引き合わせてくれた今回のツアーに同行してくれている友人、彼らのステージを心の底から楽しめる感性を育ててくれたチューリップ、その他自分が今の自分であることに関わってくれた全ての人に対して、感謝の念が止みません。
オフコースの「言葉にできない」の有名なくだり
あなたに逢えて 本当によかった
うれしくて うれしくて 言葉にできない
まさにこの心境です。
僕と友人はこの5回、上手寄りのかなり前方に陣取り、ギターとドラムを中心にステージを見ているのですが、今回はナベちゃんとガンちゃんと通じ合っていることを確信しました。
(僕らぐらい彼らに合わせてノり、彼らをガン見している客は他にいないですから)
「純白」のとき泣きながらナベちゃんの方に視線を向けると、ナベちゃんは僕の方を向いて大きく二度頷いてくれました。
よしよし分かってるぜ、みたいな感じで。
友人の方にはピックを投げてくれました。
先日のO-EASTでもゲットしているので、僕と友人二人でピックをもらってしまいました。
ガンちゃんも僕らの方をちらちら見てニヤッと何度も笑うんです。
おまえらついてこられねえだろう、みたいな感じで。
実際この日の二人のプレイは神過ぎました。
ナベちゃんのネックでの早弾きはいつも異常にキレてたし、サイリウムを使って弾いて見せたり、とにかくDNAをグツグツに沸かせてくれました。
ガンちゃんのとても柔らかいシンバルワークはこれ以上はないと思います。
アンコールの「詩人」でのプレイはまさに神。
この人はどんだけ上手いんでしょう。
ガンちゃんも僕らのDNAをグツグツにしてくれます。
二人のプレイだけで泣けてきます。
こんなすごいプレイを目の当たりにすることができた奇跡にただひたすら感謝するのみです。
この奇跡もあと二回を残すのみとなりました。
僕らにできることは、ただ受け取り、感じることだけです。
しかし、彼らがステージ上から発する全てのものを余すことなく感じること、そのことが、形には見えずとも、輻射熱のようにじんわりと彼らへと返っていくと信じています。
あと二回、めいっぱい彼らの歌を感じたいと思います。
☆ツアー千秋楽を前にしての所感(2008/3/20記)
前にも書きましたが、チューリップのライブに訪れるオーディエンスは本当に素晴らしい人たちです。
青春を彩った懐かしい歌を聴いて、その当時を振り返るという気持ちももちろんあるでしょうが、それ以上に、「今」のチューリップの歌を感じようとする姿勢がとてもよく伝わってきます。
同じ詞・メロディでも、時を経れば歌は質感を大きく変えます。
同じく時を経て変わった自分の姿と重ね合わせて、チューリップが今しか歌えない歌を、今しかできない感じ方で感じているのです。
会場に集う人たちの大半は、僕より少なくとも10は年上、親の世代の人も少なくありません。
おそらく音楽を日常的にたしなんでいる人は多くないでしょう。
普段の日はおせんべいを食べながら韓流ドラマを眺めているのかもしれません。
それでも、チューリップのライブでは、歌を心の底から楽しむ素晴らしいオーディエンスとなるのです。
もっとも、チューリップが日本のライブシーンを一から築いてきたバンドであるということは、そのファンもまたライブの楽しみ方を築いてきた人たちなわけですから、ライブの達人の集まりであるのはむしろ当然だとも言えるでしょう。
翻って、みのりんのライブの会場で心の底から歌を感じている人がどれほどいるでしょうか。
ステージ上で生まれている歌のクオリティに、その下にいるオーディエンスはついて行けているのでしょうか。
残念ながら現状ではそうではないようです。
僕の主観はともかく、先日みのりんのオフィシャルサイトに「コンサートマナーへご協力のお願い」が掲示されたという事実がそれを物語っています。
みなが歌を感じているのならば、こんなものが発表されるはずはありません。
みのりんはただの可愛くてちょっと歌の上手いアイドル声優なのでしょうか。
ライブはそんなみのりんを生で見るだけの場なのでしょうか。
ライブをどんなふうに楽しもうが、そんなのは各自の自由だ、という考え方も確かにあると思います。
しかし、最近の流行りの言い方を借りれば、「客の品格」というものも非常に大切だと僕は思います。
僕は「食べログ」というレストランの口コミサイトをよく読みます。
何人か非常に見識豊かなレビュアーさんがいて、自分がレビューを書くときの参考にもなるので、マメに更新をチェックしています。
そこでよく指摘されるのが、「店が客に荒らされる」ということです。
特に志のある若い店主の店にあるようです。
店主の高い志を全く意に介さず好き放題飲み食いをする客が居着いてしまうと、その店主の志を楽しもうとする客の足が遠のいてしまう。
しかし、そういう客ほど金を落としていくので、店主もそういう悪い客をむげに扱うわけにいかない。
自らの志が理解されないまま時が過ぎ、やがて仕事も荒れて、ダメな店になるという例が少なくないそうです。
ドキッとする話です。
果たして我々は志を理解し、それを伸ばしていけるようなよい客なのでしょうか。
少なくとも、またこいつらに歌を聴いてもらいたいと思ってもらえるオーディエンスであらなければならないと思います。
そのためには、ステージ上で生まれる歌を感じるしかありません。
その歌をどう感じるかは、もちろん個人差があるでしょう。
しかし、最低限、歌を感じる姿勢は持っていなければなりません。
残り二日、みのりんの歌を精一杯感じ、よいライブにしなければなりません。
☆2008/3/22 @品川プリンスホテルステラボール(1日目)
オフィシャル側からの警告などの経緯があり、ライブの開始までいささかの不安がなきにしもあらずだったのですが、始まってしまえばそんなものは吹き飛んでしまい、非常に楽しかったです。
(若干会場内は大人しかったような気がします)
僕自身も前回の名古屋で壊れて吹っ切れたのか、ひたすら楽しかったです。
これにつきます。
小学校低学年の作文みたいですが、とにかく楽しかったです。
(スピーカーのド真ん前に陣取ってしまった結果、音がピーキーで割れ気味だったのがちょっとだけ残念でしたが)
今回はみのりんのライブ初めての女性と一緒だったのですが、彼女もすごく楽しんでくれていました。
みのりん自身も、女の子のファンが増え始めてうれしいとMCで言っていましたが、みのりんの歌は女性にフィットする内容が多いと思うので、女子人気が今以上に上がるといいですね。
今回の連れの友人、年に一回友達にSurfaceのライブに連れて行かれるらしいのですが、客席はほぼ女性にもかかわらず最初から最後まで跳びっぱなし。
しかも開始30分前からファンの友達から綿密な振り付け指導がされるそうです。
彼女曰く「今日のライブはみんな大人しかったね」。
何事につけ、いざとなると女性の方が怖ろしいという話でしょうか。
☆2008/3/23 @品川プリンスホテルステラボール(2日目)
泣いても笑っても最後となったみのりんの1st Live Tour。
一人のアーティストのツアー全てを追いかけるのも初めてなら、7回も立て続けにライブに通うなんてことも初めてでしたが、終わってみれば約2ヶ月、7回なんてあっという間でした。
千秋楽ということで、淋しくなったりするかと思いましたが、とても楽しかったです。
みのりんもバンドメンバーも、去りゆく時間を惜しみつつもステージを楽しんでいるのが分かり、僕もパワーをもらって彼らの歌を十二分に楽しませてもらいました。
全7回で一番汗をかきました。
ファンも少しずつステージ上の音楽を理解するようになってきたような気がします。
前後半のつなぎのインストも、今回はものすごく盛り上がりました。
おそらくバンドメンバーにも我々の想いは伝わったのではないかと思います。
アンコールのMCで会場にいらしていたご両親の紹介があり、会場からは暖かい拍手が。
とても暖かい気持ちになれた一幕でした。
僕らとみのりんは、また逢おうね、と約束しました。
ツアーは終わりだけれども、これは始まりのための終わり。
その想いを胸に、みのりんとバンドメンバーへの尽きぬ感謝を無人の舞台に捧げて、会場を後にしました。
全7回を振り返って、個人的なベストは追加公演の名古屋でしょうか。
あの夜のみのりんのテンションは異常でした。
あの何かに憑かれたような歌唱は、一生忘れることはないでしょう。
歌によって理性を完膚無きまでに破砕されるなんて経験は、もうそうはないと思います。
圧倒的なメタモルフォーゼを僕らに見せつけたなんばHatchも強烈でした。
舞台上で何が起きているのか理解できずに、ただただ翻弄されるばかりでした。
ライブが終わってもう二日が経ちますが、今週末はあのライブがないということが信じられません。
ナベちゃんのギターが、ガンちゃんのドラムが、みのりんの歌が聴けないということが、どうも実感できません。
千秋楽の前は、これでやっと平穏な週末がやってくるなんて思っていましたが、あの圧倒的なライブに馴らされてしまうと、普通の週末なんてものが物足りなく思えて仕方ありません。
どうもみのりんの歌にすっかり感性が浸食されてしまったようです。
2008/12/19編集