「演奏曲 歌詞集」2023年11月2日
「里の秋」
しずかなしずかな 里の秋
おせどに木の実の 落ちる夜は
ああ かあさんと  ただ二人
栗の実にてます  いろりばた

あかるいあかるい  星の空
なきなきよがもの  渡る夜は
ああ とうさんの あのえがお
栗の実たべては おもいだす

さよならさよなら  椰子の島
お舟にゆられて かえられる
ああとうさんよ  ご無事でと
今夜もかあさんと 祈ります

「野菊」
遠い山から 吹いて来る
小寒い風に ゆれながら
けだかくきよく 匂う花
きれいな野菊 うすむらさきよ

秋の日ざしを あびてとぶ
とんぼをかろく 休ませて
しずかに咲いた 野辺の花
やさしい野菊 うすむらさきよ

霜が降りても まけないで
野原や山に むれて咲き
秋のなごりを おしむ花
あかるい野菊 うすむらさきよ


「いつでも夢を」
星よりひそかに 雨よりやさしく
あの娘はいつも 歌ってる
声がきこえる  淋しい胸に
涙に濡れた この胸に
言っているいる お持ちなさいな
いつでも夢を いつでも夢を
星よりひそかに 雨よりやさしく
あの娘はいつも 歌ってる

歩いて歩いて 悲しい夜更けも
あの娘の声は 流れくる
すすり泣いてる この顔上げて
きいてる歌の 懐かしさ
言っているいる お持ちなさいな
いつでも夢を いつでも夢を
歩いて歩いて 悲しい夜更けも
あの娘の声は流れくる

言っているいる お持ちなさいな
いつでも夢を いつでも夢を
はかない涙を うれしい涙に
あの娘はかえる  歌声で
(あの娘はかえる 歌声で・・・)

「港町十三番地」
長い旅路の 航海終えて
船が港に 泊る夜
海の苦労を グラスの酒に
みんな忘れる  マドロス酒場
ああ港町  十三番地

銀杏並木の 敷石道(しきいしみち)を
君と歩くも 久しぶり
点るネオンに さそわれながら
波止場通りを 左にまがりゃ
ああ港町  十三番地

船が着く日に 咲かせた花を
船が出る夜  散らす風
涙こらえて  乾杯すれば
窓で泣いてる  三日月様よ
ああ港町  十三番地

「南国土佐を後にして」
南国土佐を 後にして
都へ来てから 幾歳ぞ
思い出します 故郷の友が
門出に歌った よさこい節を
「土佐の高知の ハリマヤ橋で
坊さんかんざし 買うをみた」

月の浜辺で 焚火を囲み
しばしの娯楽の 一時を
わたしも自慢の 声張り上げて
歌うよ土佐の よさこい節を
「みませ見せましょ 浦戸をあけて
月の名所は 桂浜」
 
国のとうさん 室戸の沖で
鯨釣ったと 言う便り
わたしも負けずに 励んだ後で
歌うよ土佐の よさこい節を
「言うたらいかんちゃ おらんくの池にゃ
潮吹く魚が 泳ぎよる
よさこい よさこい」

「高原列車は行く」
汽車の窓から  ハンケチ振れば
牧場の乙女が  花束なげる
明るい青空  白樺林
山越え谷越え はるばると
ララララ  ララララララララ
高原列車は ラララララ  行くよ

みどりの谷間に  山百合ゆれて
歌声ひびくよ  観光バスよ
君らの泊りも 温泉(いでゆ)の宿か
山越え谷越え はるばると
ララララ  ララララララララ
高原列車は ラララララ  行くよ

峠を越えれば 夢みるような
五色のみずうみ  とび交(こ)う小鳥
汽笛も二人の 幸せうたう
山越え谷越え はるばると
ララララ  ララララララララ
高原列車は ラララララ  行くよ

「別れの一本杉」
泣けた 泣けた
こらえ切れずに 泣けたっけ
あの娘(こ)と別れた 哀(かな)しさに
山の懸巣(かけす)も 啼(な)いていた
一本杉の
石の地蔵さんのヨー  村はずれ

遠い 遠い
思い出しても 遠い空
必ず東京へ 着いたなら
便りおくれと いった娘(ひと)
リンゴのような
赤いほっぺたのヨー  あの涙

呼んで 呼んで
そっと月夜に 呼んでみた
嫁にも行(ゆ)かずに この俺の
帰りひたすら 待っている
あの娘(こ)はいくつ
とうに二十(はたち)はヨー 過ぎたろに

「古城」
松風騒ぐ  丘の上
古城よ 独(ひと)り
何偲(しの)ぶ
栄華の夢を 胸に追い
あゝ  仰げば佗 (わ)びし 天守閣

崩れしままの 石垣に
哀れを誘う  病葉(わくらば)や
矢弾(やだま)のあとの ここかしこ
あゝ  往古(むかし)を語る  大手門

甍(いらか)は青く  苔(こけ)むして
古城よ独り  何偲ぶ
たたずみおれば 身にしみて
あゝ  空行く雁(かり)の 声悲し

「ふるさと」
兎(うさぎ)追いし かの山
小鮒(こぶな)釣りし かの川
夢は今も めぐりて
忘れがたき 故郷(ふるさと)

如何(いか)に在(い)ます 父母(ちちはは)
恙(つつが)なしや 友がき
雨に風に つけても
思い出(い)ずる 故郷

志(こころざし)を はたして
いつの日にか 帰らん
山は青き 故郷
水は清き 故郷