キョート*ダンメンロシュツとは… 

 趣味で京都の町屋が解体されてできる切断面(ここではダンメンと呼んでいます)を撮りためています。トマソンでいうと"原爆型"にあたりますが、京都の
ダンメンにはそれ以外にもさまざまな様相が現れています。

 赤瀬川氏の著書「トマソン大図鑑」にもあるように長屋であればダンメンは世界中どこにでも現れるものですが次の2点で京都のそれは突出しています。
(1)京都の町屋は通称"うなぎの寝床"と呼ばれるように奥行きが異常に深い(時には数十メートルに渡る)ため大きな面積でラジカルに現れる。
(2)京都といえば伝統的な町並みを大切にしているところ。それにも関わらずダンメンは投げやり気味。匠の技できちんと仕上げられた伝統的な町並みと
DIYチックでいい加減に仕上げられる切断面のギャップが面白さを倍増。

 "ダンメン"には表の町並みからはうかがい知れない京都がCTスキャンのごとく映し出され、芸能人の寝起きチェックのごとくその素顔が白日の元にさらさ
れています。男が背中で人生を語るように、町屋はダンメンで自らを語る。キョート*ダンメンロシュツはそんなものたちのフィールドワークです。