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 『入門電子スピンサイエンス&スピンテクノロジー』

 
 電子スピンサイエンス学会
監修
 
 執筆者(五十音順)
 工位武治・手老省三・渡部徳子・桑原幹典・小澤俊彦・安川圭司・

  兵藤文紀・内海英雄・山内清語・山内 淳・桜井 弘・太田 仁・

  山中千博・池谷元伺・塩谷 優・吉村哲彦・山田健一・大和真由実・

 村上君代・谷川 徹・吉川敏一・河盛阿佐子・市川和洋・輿石一郎・

  韓 連熙・Yu. V. ヤブロコフ・下山雄平・大矢博昭・牧野圭祐


 A5判 横組 並製 310頁 定価(本体2400円+税) 
  ISBN978-4-946553-44-8 C3043

《内容》

 電子スピンサイエンススピンテクノロジーは、「電子スピン」をキーワードとする学問領域の確立と発展を目指し、既存の学問体系の枠を超えた新たな体系(パラダイム)、あるいは学際領域の確立を目指すものとして、位置づけられる。その意味で、電子スピンサイエンスス ピンテクノロジーは、従来の電子スピン磁気共鳴などがカバーする研究領域や課題、技術・方法論、考え方などに限定しないで、広く新しいパラダイムや研究の 座標軸・考え方を開拓し、体系化することを目標にしている。高度なスピンハイテクの開拓だけではなく、新しいグリーンサイエンスの確立やヒューマンサイエ ンスの一翼を担うなどの波及効果も念頭においている。

本書によって、読者が電子スピンサイエンス&スピンテクノロジーの目指すところを部分的にでもスケッチでき、何らかの形で関わってみようと思っていただければ、幸いである。 <序文より>

《主要項目》

1. はじめに―電子スピンサイエンスの魅力―

2. ESRの基礎と原理

電子スピン共鳴の原理/電子スピンの特性/Zeeman相互作用/超微細相互作用/異方性超微細相互作用/磁気モーメントの運動/ESR吸収線形/g


3. 電子スピン磁気共鳴測定法と装置

電子スピン磁気共鳴分光法の特徴/電子スピン磁気共鳴分光器の基本構成と定常状態測定法/マイクロ波空洞共振器による電力吸収と共鳴周波数シフト/マイクロ波空洞共振器と等価な回路/マイクロ波バランスブリッジ回路/静磁場の磁場変調と位相検波法


4. ESRスペクトル解析法
ESRスペクトルを読む/ESRパラメータから分子情報を知る


5. 電子スピンサイエンスの方法
ラ ジカルの電子スピンサイエンス/金属錯体の電子スピンサイエンス/スピントラッッピング法/スピンラベル法/スピンイムノアッセイ/ESR画像化/パルス ESR/時間分解ESR/多重共鳴法/光・音響ESR/バイオ電子スピンサイエンス/多周波ESR/強磁場ESR/励起状態の電子スピンサイエンス /ESR年代測定・放射線量計測


6. 
電子スピンサイエンスのフロンティア

新物質・材料のESR/バイオ電子スピンサイエンス/動物個体でのESR計測/ESR計測/医療のESR/光合成の電子スピンサイエンス/環境科学ESR/単分子顕微電子スピンサイエンス&スピンテクノロジー


7. ESR
はいかに発明されたか―ESRの黎明―


8. ESR
関連学会の動向―近接場波とスピンホール効果―

はじめに/近接場波(エヴァネッセント波)を用いたESRの観測/Ken効果顕微鏡によるスピンホール効果の研究


9. おわりに―未来を拓く電子スピンサイエンス―
ESR法はどのように発展してきたのか/法のさらなる改良はなぜ必要なのか―例えば生命科学では―/どのような改良が重要なのか―同じく生命科学への応用を考えて―/生命科学以外ではどうだろう

付表 原子核の磁気的性質


米田出版 発行