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  『血液と血液凝固のレオロジー
        ~血液サラサラ・ドロドロの科学から、エコノミークラス症候群まで~


     貝原 眞 著

     四六判 156頁 定価(本体1500円+税)
     ISBN978-4-946553-68-4 C0043





《内容》

  血液には、生命を維持するという重要な役割があり、多くの物質から構成されています。赤血球は、呼吸によって肺から取り入れられた酸素を各臓器や組織に運 搬するとともに、生体のさまざまな生命活動によってつくられた二酸化炭素などの老廃物を、肺に運ぶ役割を担っています。血小板は、止血する役目がありま す。白血球は、生体防御の役目があります。その他、生理活性物質、塩類、たんぱく質などの物質を輸送するとともに、体温の調節にもかかわっています。
 本書は、このような生命活動の維持に重要な役割を担っている血液のレオロジーについてわかりやすく解説してあります。

《主要項目》

第1章 レオロジーの基礎
レオロジーとはなんだろう/工業分野で重要なレオロジー/食品分野で重要なレオロジー/いろいろな分野のバイオレオロジー/臨床分野でも重要なレオロジー ほか

第2章 生命の維持に不可欠な血液
血液の構成成分/血漿たんぱく質の役割/赤血球の働き/血小板の働き/白血球の働き

第3章 血液の粘度-血液サラサラ・ドロドロの科学
血液の粘度/赤血球は凝集する/赤血球は変形する/細い管の中の血液の流れ

第4章 血液循環と血液細胞のレオロジー
動脈の血液循環/静脈の血液循環/毛細血管内の赤血球の移動/血小板と白血球の移動/赤血球のレオロジー/小さな血小板のレオロジー測定 ほか

第5章 臨床血液レオロジー
血沈/血液粘度の異常/赤血球変形能の低下/赤血球数が増加する疾患/貧血、溶血と血液レオロジー/糖尿病での血液レオロジーの異常/動脈硬化とレオロジー/脳血管障害 ほか

第6章 血栓形成とレオロジー
血栓の種類/白色血栓の形成/赤色血栓の形成/血液凝固過程のレオロジー測定/血小板の収縮作用/血栓の溶解/血栓溶解過程のレオロジー測定 ほか

第7章 エコノミークラス症候群
ファーストクラスでも起こるエコノミークラス症候群/飛行機の中だけで起こるのではないエコノミークラス症候群/エコノミークラス症候群を発症した例 ほか

第8章 静脈血栓と赤血球
危険因子だけで静脈血栓は起こるのだろうか?/測定装置の開発が研究のスタート/ハイブリッド血管モデル/血管モデル内での血液凝固の研究/静脈血栓発症の危険因子 ほか

第9章 静脈血栓発症リスクの評価法
すべり台式とシーソー式装置/カプセル(チューブ)の回転挙動/血管壁の損傷と血小板の影響/静脈血栓発症リスク評価の試み

第10章 血液レオロジー関連あれこれ
血液はどのようにつくられるのでしょうか/核のない赤血球と核のある赤血球/血液型/さい(臍)帯血/赤い血液と青い血液/人工血液はあるのでしょうか/母乳のもとは血液 ほか


米田出版 発行