『微生物相解析技術−目に見えない微生物を遺伝子で解析する−』
中村和憲・関口勇地 著
A5判 188頁 定価 (本体2500円＋税)
ISBN978-4-946553-39-4 C3045
《内容》
遺伝子配列解析技術の進歩、膨大な配列データを取り扱う最新技術の進歩により、目に見えない微生物を効率的に系統解析することができるようになった。本書では、急速に進歩しつつある微生物相解析技術の最前線を紹介する。
《主要目次》
第１章 目に見えない微生物の世界
食品と微生物／人工生態系の微生物／自然生態系の微生物／特殊環境下での微生物
第２章 微生物の分類・同定
微生物の分離培養／形態的な特徴を利用した微生物の分類・同定／生理的・化学的特性を利
用した微生物の分類・同定／遺伝子の塩基配列を利用した微生物の分類・同定／塩基配列を利用した分類・同定の実際／微生物の自然分類、原核生物における種
とは何か／細菌・古細菌の分類体系
第３章 遺伝子取扱い技術の進歩
遺伝子組換え技術／遺伝子増幅技術／塩基配列解析結果／塩基配列情報の集積と利用技術／未培養（未知）微生物に関する情報の集積
第４章 分子生物学的手法を利用した微生物相解析技術
リボソームRNAアプローチ／クローンライブラリ法／DGGE・TGGE・SSCP法／T-RFLP法／その他の手法／微生物の多様性を統計学的にとらえる
第５章 特定の微生物群を定量的に検出するための分子生物学的手法
抗体を利用した方法／ドットプロットハイブリダイゼーション法／FISH法／DNAマイクロアレイを利用した方法／rRNA分子を標的とした配列特異的切断法
第６章 特定の微生物群を定量的に検出するための分子生物学的手法（PCR編）
競合的定量PCR法／リアルタイム定量的PCR法／内部標準遺伝子を利用した増幅エンドポイント定量法／1塩基伸長反応とキャピラリー電気泳動を利用した定量法／増幅遺伝子量の計測方法／SNPs検出とrRNA遺伝子検出の類似性
第７章 分子生物学的微生物相解析技術の問題点
DNA・RNA抽出時の問題点／PCR増幅時の問題点／それ以外の問題点／本当に16S
rRNA遺伝子でよいのか？／分子系統解析からはそれぞれの微生物群が持つ機能はわからない
第８章 未培養微生物群の機能解析のためのアプローチ
MAR-FISH法／SIP法／in situでの遺伝子・mRNA検出／メタゲノムアプローチ／難培養性微生物を培養する／今後の課題
付 録
rRNA遺伝子配列の解析と原核生物の分類体系に関連する代表的なウェブサイト／16S
rRNA遺伝子のPCR増幅やrRNA検出の際に使用される代表的なプライマーとプローブ
米田出版
発行