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バイオフィルム 




 『バイオフィルムとその工業利用』




 兼松秀行・生貝 初・黒田大介・平井信充 著

 A5判 170頁 定価(本体2600円+税)
 ISBN978-4-946553-60-8 C3045




《内容》


  本書では、様々な角度からバイオフィルムとそれが引き起こす工業的な問題について、特に生物付着(バイオファウリンング)や材料の腐食劣化、環境浄化(環 境問題)、電池などへの応用など、エネルギー問題との関連、生体材料(医療材料)に焦点を絞り、現状を紹介してある。バイオフィルムが影響を与える工業的 な問題は極めて広範囲に及び、まさにバイオフィルムは細菌学と環境学、そして材料科学の境界に存在する学際領域の科学の対象であるといって過言ではない。 工業における身近な日常的問題解決を図るためにはバイオフィルムを理解することが必須である。

《主要項目》

第1章 はじめに
  
第2章 バイオフィルムの基礎
バイオフィルムの形成と崩壊/バイオフィルムとクオラムセンシング/バイオフィルムと病気

第3章 生物付着
生物付着とは/ミクロ付着とバイオフィルム/微生物腐食と材料/生体材料とバイオフィルム/マクロ付着と汚損

第4章 バイオフィルムを使った環境修復技術
はじめに/環境修復プロセスにおけるバイオフィルムの役割/バイオフィルムによる環境修復技術の分類/バイオフィルムを用いた金属元素などの除去/バイオフィルムの形成と有害金属元素除去の可能性

第5章 エネルギーとバイオフィルム
はじめに~エネルギー問題とバイオ技術の応用~/燃料電池/微生物燃料電池(MFC)/堆積物微生物燃料電池(sediment MFC)/光微生物燃料電池(photo MFC)/将来展望

第6章 医療機器材料のバイオフィルム
はじめに/バイオフィルム中の細菌と浮遊細菌の違い/抗生物質に対するバイオフィルム中細菌の応答/各種医療機器材料/バイオフィルム評価法/医療機器材料のバイオフィルム対策

第7章 材料表面の汚れとバイオフィルム-EPSを中心として-
汚れとは/一般的な汚れの分類/バイオフィルムと汚れの関係/EPSについて/工業材料の汚れとバイオフィルム

第8章 新しいバイオフィルムの評価法-将来に向けて-
は じめに/染色について/光学顕微鏡/蛍光顕微鏡/共焦点レーザ顕微鏡/光学顕微鏡を使った3Dイメージング/走査型電子顕微鏡(SEM-EDX)/透過型 電子顕微鏡(TEM)/原子間力顕微鏡(AFM)/遺伝子解析(群集解析)/可視紫外分光法(UV-VIS)/質量分析の利用/白色干渉計/赤外分光法 (FT-IR法)/ラマン分光法/NMR(核磁気共鳴)法


発行 米田出版