4.楽園の恋
僕のことを愛しているなんてことは太陽が西から
昇ったとしてもあり得ないんだって?
君は知らないの?
太陽が東から昇るのはほんの偶然に過ぎないてことを
地球と太陽の関係なんて単なる気まぐれなんだから
もう一度やってみれば分かったものではない
神様だって宇宙を最初に創ったときに
サイコロを振ってその法則を決めたかもしれない
と物理学者は頭を悩ませているんだよ
パリティの保存則は破れているようだとか
そんなものより僕の愛を信じたほうがよほど良い
見てごらんこの楽園を
美味しい果物ははたっぷりあり
動物達は満ち足りて顔つきまでも愉しそう
魚だって海の上を飛び跳ねている
雨が降れば植物はたっぷり水を吸って
そのあと輝く光を受けて大急ぎで成長し
美味しい果実を一杯つける
物事には起こる順番があるだけで
刻まれる時間なんてどこにもない
そうだよ
何かが起これば次に何かをすればいいだけなんだ
僕の背丈が大きくなって君の髪が長くなったので
君のことを愛しているって言ったんだ
簡単だよ
私もって言えば良い
後は体が動くまま・・・