サンダウンのビーチ。太陽はてかてかで、海はとっても青かった・・。
あるとき、ロンドンからの帰り道、コーチを使ってヒースローへ出た。ヒースロー行きのバスの終点はポーツマスで、私の隣に座ったおじいさんは、ポーツマスへ出て、どこかの島にバカンスに行くのだと言った。そのどこかの島がどこだったのか、覚えてはいないのだけれど、それはおそらくワイト島だったに違いない。
そのおじいさんの様子がとても楽しそうだったからなのか、はたまた、ジェレミー・アイアンズがワイト島の生まれだと知ったからだったからか、なんだかとってもワイト島に行きたくなってしまった。この年の旅は欲張りで、大好きなセントアイヴスへ行った帰り、ワイト島を経てロンドンに戻る・・という日程。
セントアイヴスからワイト島への電車の便はダイレクトというわけにはいかず、まずブリストルで乗り換えてから、サウサンプトン→カウズ→シャンクリンというちょっと複雑な経路をとるはずだったのだけれど、途中、電車が遅れたため、ますます複雑になってしまい、エクセター→ソールズベリー→サウサンプトン→カウズ→シャンクリンという経路になった。朝の10時半ごろペンザンスを発ったのに、カウズに着いたのはすでに夜の7時過ぎ。その日の宿のあるシャンクリン方面のバスがちょうど出た直後だったので、1時間、バスを待って、宿にたどりついたのは夜の9時半。ふぅ、本当にたいへんな道のりでした。ロンドンからなら、1時間20分から2時間ちょっとでワイト島行きの船に乗れるようだから、やはり素直にロンドンからトライすべき場所でしょうねぇ・・。。
翌日は、まず、サンダウンのビーチへ。イギリスでも、こんなに照りつけることがあるんだななー、としみじみ思うほどの明るい太陽の光と、ぬけるような青い空。うーん。ワイト島は素晴らしい!、と心底、感動しましたよ。
そして、ライドへ出て、オズボーン・ハウスへ。ヴィクトリア女王のお気に入りだったというだけあって、お屋敷(右)の中もさることながら、庭(下)のつくりもほぉー、と、うならされるものばかり・・。このオズボーン・ハウス、本当に、かなりお勧めです。
とはいえ、私は、このオズボーン・ハウスで、一緒に旅行中の友と大喧嘩をし、留学中でロンドンに居住していた友は、今からならロンドンに帰る電車に間に合いそうだから、と、私を残して、とっととロンドンへ帰ってしまった。売り言葉に買い言葉。まぁ、素直じゃないからこんなことになったわけです。自業自得ですね。とほほ・・。
この夜、宿のあるシャンクリンの街では、カーニバルが催された。そんなに本格的なものではなくて、もしかしたら、近所のお姉さんやお嬢ちゃんがパレードしてるのかなぁ・・といった感じのアットホームなカーニバル。友と喧嘩して、ひとりワイト島に取り残され、途方にくれていた私の気持ちは、そんな雰囲気のパレードに、なんだかちょっぴり癒された。
そのせいもあるのかなぁ・・。こんなとほほの結末だったのに、ワイト島には、嫌なイメージが全くない。広くて、全然、回りきれなかったほかの場所に、またいつの日か、トライしたいなぁ・・という思いが残った。ほーんと、ワイト島のてらてらの太陽を、もう一度、真夏の最中、浴びてみたいもんです。
翌日は、ポーツマス経由でロンドンに戻った。せっかく来たんだからと、ちょこっとポーツマスも見物。でも、爆弾テロの騒ぎ以来、駅では荷物を預かってくれなくなってしまったので、近くのVictoria
Newsという店に荷物を預けることにした。ところがどっこい、現金の持ち合わせがなくってねー。重たい荷物をえんやこら持ち歩いて、exchangeを探し回ることに・・。けっこうふんだりけったりのポーツマスでしたね。でも、食の力は恐るべし! この日のお昼に、パブで食べたローストポークが、とってもおいしかったので、ポーツマスにも悪い印象がない。もう一度、ワイト島に行けたなら、やっぱりポーツマス経由にして、あそこのパブでローストポークを食べたいなぁ・・と目論んでいる私です。
左:ポーツマスに停留していた船。右:ポーツマス大聖堂