ビッグベン&ウエストミンスター

Big Ben & Westminster

 初めての個人旅行のとき、節っちゃん(会社の先輩)とウエストミンスター寺院を見にでかけた。右も左もわからぬ状態で、ウエストミンスター駅に降り立ち、これかなぁ・・と思った建物に近づいていったまではよかったけれど、どうやら中に入れないらしい。中に入れないなんて、ついてないねー、と、すごすごと帰ってきた。後日、そのころ、ケンブリッジに留学していて何日間か旅行につきあってもらった、先輩の友だちのMitoさんに、「ウエストミンスターには入れなかったよ」、と言ったら、そんなはずはないという。クリスマスとかイースターとか特別の日ならともかく、今の時期、入れないはずがない、と。で、彼女に案内してもらって、再度、訪れてみて、きゃははー。なんと、私たちがウエストミンスターだと思い込んでいた建物は国会議事堂! 気づけば、そこには、堂々としたビッグベンの姿があったことよ。よくよく見ると、かのピューリタン革命の立役者のクロムウエルさんもそこにいる。ウエストミンスター大聖堂をウエストミンスター寺院と間違えたって話はあるようだけど、ビッグベンとウエストミンスター寺院を間違えるなんて、きっと私たちだけでしょうね? 今、思い出しても恥ずかしい、かなり笑える話です。
 さて、この国会議事堂。第2次世界大戦で被害を受け、立て直すことになったとき、議場の座席数を議員数どおりに増やすかどうか、議論がなされたという。しかし、結局、広くなりすぎては討論する場としてふさわしくない、という考えのもと、座席数は従来のまま再建された。659名の下院議員数に対し座席数は437。こういう環境だったら、だらだらと議論を引き延ばしたり、議場で居眠りする議員さんなんて、いないでしょうねぇ・・。さすが、イギリス! きっちりしてらっしゃいます。

  ウエストミンスター寺院は、ビッグベンの向かい側、道路を渡ったところにある。アンドリュー王子とセーラ妃の結婚式が執り行われた場所。ここには、エリザベスT世のお墓やオレンジ公ウィリアムの墓碑があって、中に入った途端に、そのはりつめたような冷たい空気を感じて、すっかり厳粛な気分になる。私はセント・ポールの雰囲気より、断然こちらのほうが好き。ヴィクトリア駅から行きやすいこともあって、数あるロンドンの観光名所のなかで、時間さえあれば、何度でも訪れてみたくなる場所である。









 ウエストミンスター寺院から、Victoria Streetをまっすぐヴィクトリア駅方向に進んでいくと、左手のほうにウエストミンスター大聖堂が見えてくる(左)。この大聖堂、小さいけれど、エレベーターで塔の上まで上がると、ウエストミンスター界隈のロンドンの景色を上から見おろせて(右中央と右)、なかなかよい眺め。けっこうお薦めのスポットです。

ちょっとおまけ・・
 さて、2002年春、ふたたびロンドンを訪れた友と私は、ナショナルギャラリーの前のバス停からオクスフォードストリートに出ようとして、反対方向のバスに乗ってしまった。途中で、どうやら反対方向らしいと気づき、手遅れにならないうちに、と、バスを降り立ったところが、ウエストミンスター駅だった。駅へ行くために地下にもぐってびっくり! 何やらどこかの未来都市のような雰囲気なのだ。
 ウエストミンスターへは、ちょくちょく訪れているが、ヴィクトリアから歩くことが多いせいか、この駅の印象はない。でも、前に降り立ったときは、こんな駅じゃなかったはずだ。いったいいつから??
 歴史あるウエストミンスター駅に未来都市の風情ある駅。そのミスマッチ(?)がまたまた面白くありません?

(2002.3.1作成、2002.3.27更新)
English


TOPへ

イギリスへ行こう!

やはりロンドンが好き!