サ ウ ス ポ ー ト

Southport



サウスポートピア

行き方
<電車>
リバプール・セントラル駅から電車で約45分。
<私の場合>同上。


 突然、今度の旅では、リヴァプールに行こうと思い立った。そこで早速、「今度はリヴァプールに行きたいと思っているんだー」と、英会話の先生のジョン.P.に言ったところ、彼は「もし、リヴァプールに行くんなら、そこからちょっと行った所にある、サウスポートに行ってみてくれないか」と切り出した。
 「サウスポート?」。いきなりのサジェスチョンに、何で?、と、私は少しとまどった。
 すると、ジョンは、ちょっとためらいがちに、「実は、サウスポートは、僕が子供のころ住んでいた町なんだ」と続けた。「本当に小さな町だけど、君の好きなアガサ・クリスティーの小説にでも出てきそうなところだよ。住んでいる人はみんな親切だし、きっと君の気に入ると思う。」
 「へぇ、いくつぐらいまで住んでいたの?」「8歳ぐらいまでかな・・。もう15年ぐらい行ってないけど」
 クリスティーの小説にでも出てきそうな町・・、そしてジョンの故郷ときちゃぁ、行かないわけにはいかないでしょ。必ず行くから・・と約束した私であった。

 10:45ごろEustonに着き、昼食用のパンを買ってから11:10の列車に乗り込んだ。まず、目指すのはリヴァプールだ。
 はじめの計画では、もっと朝早い列車に乗る予定だった。いろいろ行きたい所があって、午後には、観光を開始したいと思っていたから。そして、もう1つ。ジョン.P.の提案で、列車の中でイングリッシュブレックファーストをいただく予定だったのだった。「そりゃぁ、そんなにおいしくはないだろうけど、列車の中での朝食なんて、めったに経験できないからね」。
 ところが、いざ、列車の切符を買いに行ってみると、朝11時前の列車は、11時過ぎの列車の2倍の値段であることがわかった。とりあえず、早い電車に乗れば朝食を食べられるのかと聞いてみると、ファーストクラスでなければダメだという。普通に11:10の列車に乗るだけで往復2万円弱。それが早い電車となると4万円、ファーストクラスとなるとさらに倍ぐらいするにちがいない。こうして、列車の中で朝食を・・という私の計画はあえなく散ったのであった。
 14:00、リヴァプール着。tourist informationに行き、サウスポートとリヴァプールの宿をとってからサウスポートに向かうつもりだったが、駅の時刻表でサウスポート行きの列車を探してみたがみつからない。「え? ジョンはリヴァプールから行けるって言ってたのになぁ・・」。サウスポート行きの電車があるかどうか聞くために駅の窓口に行ってみると、「今日、行くの?」と言う。「サウスポート行きの電車はここからじゃなくて1つ先のセントラル駅から出るんだ。8分後にセントラル方面行きの電車が出るけど、乗るかい? 電車はすぐそこを降りた所から出るから」。
 というわけで、大慌てでセントラル駅に向かい、14:38発の電車に乗り込んだ。ふぅー。。
 15:25ごろサウスポートに到着。まずはtourist informationでサウスポートとリヴァプールの宿をとることにした。「予算はいくらぐらい?」。「1人25ポンドぐらいかな」。「それならホテルに泊まれるよ」。tourist informationの男性は、ボールドホテルという名前のホテルを紹介してくれた。「ね、ね、ボールドホテルって、禿げホテルってこと?」、とふたりでくすくす笑ってしまったが、綴りはboldで、禿げではなく、「大胆な」という意味のほうのボールドだった。ははは。。やっぱ、禿げホテルなんて、普通、命名しないよねぇ・・。
 チェックインしたあと、お店をぶらぶらお店を見ながら、ジョン.P.の話していたピアに向かった。ちょっと前に降り出した雨はやんだけれど、風が強い。風はピアに近くなれば近くなるほど強くなった。写真を撮ろうにも、風が強くて、シャッターを切る手が震えてしまう。「今日、撮った写真、みんなブレてるかもしれないなぁ・・」と思うほどだった。「なんか危ないから、また明日来ようよ」と、あきらめて街へ引き返すことにした私たちである。
 

ピア近くの風景。左:ヴィクトリア女王の像がピアを見据えている。

 ところが、街中へ戻ってみると、まだ5時過ぎだというのに、ほとんどの店が閉まり始めている。しばらく、まだ開いている店を探しつつぶらぶらしてみたが、6時近くには、開いているのはパブかレストランぐらいになってしまった。「もう、ご飯食べるしかないみだいねぇ・・」。サウスポートの夜は早いのであった。

 翌朝は、前の晩が早かったこともあり、8時には朝食を済ませ、外に繰り出した。お日様が顔をのぞかせている。「今日は晴れみたいだねー」と、ピアの方向に歩き出した。ところが、歩き出してすぐ、晴れているのに雨がパラつき始めた。うそっ。。でも、午後は、リヴァプールに出て、マジカルミステリーツアーに参加するつもりでいたので、今、ピアに行くしかない。たいした雨ではなかったので、やはりピアに向かうことにした。でも、ピアに近くなれば近くなるほど、また風が強くなってきた。うーん、なぜ?
 それでも、向かい風を受けながら、海までの道を歩き続けた。寒いし、前の日ほどではないものの、とにかく風が強い。何百メートルか歩いた所にようやくゲートがあったが、まだ開いてはいなかった。開門時間まではあと1,2時間あった。海はあとちょっとの所に見えるが、間近で海を眺めるのはちょっと無理のようだ。ざーんねん!


 皮肉にも、街に戻ってきたらお日様がまた照り始めた。
 どうやら、サウスポートの海の神様に嫌われてしまったらしいですねー。

(2003.12.9)
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