ヨーコブルース、
 イギリスの旅人

クレジットカードは万能ならじ!、の巻。
 ハロッズで伯母に頼まれたヴィトンのバッグを買おうとしたときのことだった。代金を支払おうとしたとき、「VISAカードなの? ほかのカードはないの? それとも現金は?」、とお店の人が聞いてきた。なんで?、という顔をしていると、「VISAの回線がずっとダウンしているの。だから、電話で確認しなきゃならないんだけど、混んでいるから、なかなかつながらないのよね」と言う。現金の持ち合わせはなく、VISAカードしか持っていない私は、あぁ、アメックスでも作っておけばよかったかなぁ・・と思ったが後の祭り。 キャッシングという手はあるのかもしれないが、直接カードで買うのと違って手数料がかかる。他人の買い物なのにばからしいよなぁ・・、とさまざまな考えが私のなかを駆けめぐった。
 「他のカードも現金も持ち合わせがないんだけど・・」と言うと、「とにかくやってみるわ」、という返事。幸い、電話はすんなり一発でつながった。
 「あなた、ラッキーだわ。あの人なんか、30分以上電話してるけど、つながらないのよ」。
 なんとか事なきを得たのだったが、それを教訓に、このあと、マスカーカードも作り、海外旅行のときは、VISAとマスター、2種類のカードを持参するのが原則になった。
 ラスベガスに旅行に行ったときのことだ。マジックショーのチケットを買い、料金を払おうとVISAカードを渡した。何やら手こずっているようで、どうしたのかなー、と思っていると、処理が終わったあと、係りの人が言った。
 「このカード。読みとりが悪いみたいですよ。今は手でコードを入力したから処理できたけど、磁気が壊れているんじゃないですかねぇ・・」。
 結局、その旅行の間中、そのVISAカードは調子が悪くて、使えないことが多かった。
 帰国後、事情を話し、カードをチェックしてもらったのだが、「異常、ありませんよ」とのこと。カードとアメリカとの相性が悪かったからなのか? はてさて。。結局、原因はわからず仕舞いだったが、正常なカードでも、回線が落ちていなくても、使えないことがあるということである。やはりカードは2枚必要、ということである。
 が、これでも安全とはいえない。今やどこでも誰でもクレジットカードを利用する時代だが、トラベラーズチェック(T/C)はおろか、クレジットカードも使えない小さな町も存在するのだった。2003年にリバプールからほど近いチャーチタウンという町を訪れたときのことだ。小さなお店のショーウインドーをのぞいているうち、あのカードが欲しい、あの水彩画が欲しい、あの巾着袋が欲しい・・と、どんどん欲しいものが増えていった。開店するのをを待って、いざ、買おう!、と思ったとき、お店の人が言った。「クレジットカードは使えないのよ」。「えっ?」。そのお店では、T/Cも使えず、持ち合わせの現金があまりなかった私は目の前が暗くなった。「マジですかぁーーー」。友にお金を借り、なんとか欲しいものを手に入れた私であったが、友の持ち合わせとて、十分とはいえず、もしクレジットカードが使えたなら、私は、この店でもっと買い物をしていたはずである。
 下手に換金していくより、カードで買ったほうが換算レートがよい感があり、最近は、以前よりも少な目にT/Cに換金しているのだが、クレジットカードは万能ならじ!、ということを気にとめておいたほうがよいようであった。

(2004.10.2)


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