ブ リ ス ト ル

Bristol



デビット・スーシェがポワロに扮するTVシリーズの「プリマス行き急行列車」では、ブリストル駅が登場。

行き方
<電車>ロンドン・パディントン駅から電車で約1時間30分。列車によっては、ブリストル・パークウェイで乗り換えが必要。
<バス>ヴィクトリア・コーチステーションから約2時間30分。
<私の場合>パディントン駅から列車で。ブリストル・パークウェイで乗り換えて、テンプル・ミードに到着。


 2年前、ブリストル・パークウェイにあるソーンベリー・キャッスルに行ったとき、駅からお城まで乗ったタクシーの運転手さんが言った。
 「ブリストルには2つ、大聖堂があるけど、たいしたことないんだ。でも、教会はすごいよ。イギリスでいちばんの教会さ!」
 ブリストルと名のつく駅は、ブリストル・パークウェイのほかにもあって、教会は、ブリストル・テンプル・ミードが最寄駅だった。そのときも、実は最初は、ブリストルで一泊し、市内観光を済ませてからソーンベリー・キャッスルに行くつもりでいたのだが、結局、日帰り旅行になってしまい、市内を見て回ることができなかったのだった。
 「そんな素敵な教会があったのかぁ・・。見れなくて残念だったな」。
 いつの日か、ブリストル・テンプル・ミードを訪れて、彼のいう、イギリスでいちばんの教会を見にこなくっちゃ・・と思った私である。
 そして2004年。父と母を連れてイギリスを旅行することになった。ロンドンを拠点に、2回ぐらい日帰り旅行を・・と考えたとき、候補の1つにリストアップしたのがブリストルである。ロンドンのパディントン駅から約1時間半の距離は、日帰り旅行にふさわしい。そして、母は、私が選んだ約5つの候補地の写真を眺め、ブリストルに行ってみたいと言った。よぉし、決まり!!

 イギリス旅行の3日目。ブリストルにでかけることにした。パディントン発10時の列車に乗るつもりだったが、なんと早起きな我が家族かな。5時に起きてしまったので、8時前には支度が整いホテルを出発。早くも8時半ごろにはパディントン駅に着いてしまった。それなら、1本早くて、直接ブリストル・テンプルミードに行く、9:15発の列車に乗ろうかと思ったのだが、そこがイギリスの列車料金の不思議なところ。9時半前の列車料金は異常に高い。9時半を境に料金がぐんと下がるので、結局、予定どおり10時発の列車に乗り、ブリストル・パークウエイで乗り換えることにした。
 11時40分、ブリストル着。着いてみてまず思ったこと。「ちょっと殺風景な所だな」。
 駅の周りには、私の気をひくような、ラブリーなお店もなく、私たちは、まずは、ここを訪れた目的となった教会を訪れるべく、シティーセンターをめざした。


ブリストル・テンプル・ミード駅


 セントメアリー・レッドクリフ教会は、14世紀に建てられた。ゴシック様式の建物で、外側はごつごつした感があるが、中に入ると、不思議な暖かさがあった。それは、私たちの姿を見るや、牧師さんか、ボランティアの方とおぼしき方が2,3人寄ってきて、優しく話しかけ、町の地図や教会のリーフをくれ、親切にしてくださったからなのかもしれない。
 「イギリスいちばんの教会さ!」と、言っているのは、ソーンベリー・キャッスルを訪れたときに乗ったタクシーの運転手さんだけかとおもいきや、『地球の歩き方』によると、「イングランドで最も美しく、魅力的な教区教会」と言ったのは、かのエリザベスI世だったらしい。確かに、外は荘厳で、内には優しさを秘めているこの教会は、イングランドでいちばん魅力的な教会といえるかもしれないと思った。

 昼食を食べたあと、市内観光の続きを・・・と思ったが、「ブリストルには2つ、大聖堂があるけど、たいしたことないんだ」、と言ったタクシーの運転手さんの言葉が頭をちらつき、どうしようかなー、という感じ。『地球の歩き方』を見ると、フェリーがあるようなので、ブリストルを遊覧するのも悪くないかも、と、乗ってみることにした。
 シティー・センターからホットウェルズのフェリー乗り場までの往復40分。やってきたフェリーに乗り込んだのは私たち3人だけ。これで採算とれるのかなー、と心配していると、小さな男の子を連れたお父さんが乗り込んできた。ほっ。と、もう1人、二十歳そこそこの女の子も乗船。そして出発。途中、いくつか船着場があって、誰かが降りたり、誰かが乗り込んだりで、私たち3人だけになることはなかった。シティー・センターで乗り込んできた女の子は、どうやら、自分の家に帰るところらしい。
 「歩いてもよかったんだけど、疲れちゃったから、ちょうど来たフェリーに乗っちゃったの」、なーんて、他の乗客と会話を交わしていた。
 観光客目当て、というより、もしかすると、町の人の足の1つなのかもしれない。
 途中、町の人々が住む家々が見えたり、グレートブリテン号の側を通ったりの遊覧は、なかなか楽しいものであった。

 15:10発の列車に乗り、ロンドン、パディントンへ。3時間ちょっとのブリストル滞在だったが、念願のイングランド一美しい教会を見ることができて、満足であった。

 

(2005.1.1)
English


 トップへ

イギリスへ行こう!