湖水地方

こぼれ話



ウインダミア:B&Bのルークとベン
 初めて湖水地方を訪れたときに泊まったのは、とても優しそうな老婦人がきりもりしているB&Bだった。私とAkikoさんは、ここに2泊したのだけれど、2日目の夜、ご飯を食べてから戻ってきたら、彼女のお孫さんとおぼしき男の子が2人、リビングルームで遊んでいた。名前はお兄ちゃんのほうがルーク君で弟がベン君。とってもかわいかったので、私たちは夢中になってしまい、パシャパシャと、写真を撮らせていただいた。ね。ほら、かわいいでしょ?
 翌朝は、朝食を食べに行ったら、ベン君が1人、リビングのソファにちょこんと座っていた。きゃーっ! また会えたわー!! 今度は、図々しくも、一緒に写真を撮ってしまった私たちであった。

 最初の湖水地方のいちばんの思い出は、彼らと遊んだひとときだった・・と言ってもいいぐらい。とってもラブリーなウインダミアの町の印象を、さらにぐっとアップさせてくれた思い出です。 

 





アンブルサイド:通りすがりのすやすや赤ちゃん
 この子にも、最初の湖水地方の旅、アンブルサイドで出会いました。いやぁ、この気持ちよさそうに寝入っている姿。すれ違いざま、あまりにかわいかったので、写真を撮りたいよー、と、だだをこね出した私をみかねて(?)、Akikoさんがお母さんにリクエスト。実は、この写真で、乳母車を引いてひいているのは、何を隠そう、この私なのです!(カットしちゃったけどねー)
 Akikoさんが、「この人と写真を撮らせてあげてくれませんか?」とお願いしてくれたとき、お母さんは、ぽぉっと頬を染めて、この子でよかったらどうぞ、みたいな感じに、乳母車からパッと手を放して、まるで見ず知らずの私に、乳母車をゆだねてくださった。照れくさそうになさっていた表情がとっても印象的。
 あんな素敵なお母さんに育てられて、彼(たぶん・・)もすくすくと素直に育っていることでしょう・・。
 あ、こんな所に、無断で写真、載っけちゃって、ごめんねー。でも、とってもかわいいから、ついつい、皆様にもご紹介したくなっちゃったの・・。




Oxenholme→London:スコットランド人のおしゃべりおばさん
 さて、しんがりはこの方! 2度目に湖水地方を訪れた帰り、ロンドン行きの電車ででくわした、左側のおばさまです。
 当日の朝、Oxenholmeからロンドンまでの電車の指定席をとろうとしたのだけれど、時すでに遅し。今から予約はできないと言う。そして、案の定、Oxenholmeで電車を乗り換えてみると、電車はかなり混んでいたのだった。
 「荷物をみててください。あいている席があるかどうか、みてきますから」と、Akikoさん。しばらくしてから戻ってきて、「ラッキーなことに2つあいている席がありました」。
 ちょっと遠いんですけどねー、というAkikoさんの後について、座席まで歩いていく道々、彼女いわく。向かい側に座っていたおばさんに、「あなたが向こうからやってきたとき、robinがやって来たのかと思ったわ」って言われたんだそうだ。robinってマザーグースに出てくるコマドリのこと? コマドリに似てるってどういうこと?、としきりに首をかしげるAkikoさんであった。
 そして、ようやく座席にたどり着き、やれやれ、と、腰を降ろしたまではよかったのだけれど、私が日本語で、「私の耳、ただれやすくってさー」なんて、耳を見せながら話していたら、このおばさんが話に割り込んできた。イヤリングのせいで、ただれたんだと思い込んだらしく、金のイヤリングがいいわよ、と話し出した。
 彼女はグラスゴーから来たという。そのせいか、スコットランドなまりがかなりきつく、私には、彼女が話していることの1/4も理解できない。それでも、彼女の話はやまない。席をあけていただいた手前、邪険にするわけにもいかず、わからないながらも、興味深そうに相槌を打つことを強いられたロンドンまでの数時間だった。話は、花粉症とか、ものもらいにまで及んだ。途中、隣に座っている男性が、おもしろそうに時々笑い出す。しきりにうなづき、返事を返しているAkikoさんを見ながら、留学していただけあって、さすがだなー、と内心、関心した私であった。
 ところが、ロンドンに着いたあと、Akikoさんが言った。「なまりが強すぎて、言っていることの半分もわかりませんでしたね?」。え? そうなの? 「隣に座っていた男の人も、最初は連れの人かと思ったけど、違うみたいでしたよねぇ。きっと、あの人も、彼女が何を言ってるのかよくわからなかったから、訳もわからないのに相手をさせらている私たちの様子がおかしかったんじゃないですかねぇ・・」。
 旅に出ると、こんな偶発的な災難にでくわすこともあるのだった。

 



(2003.2.28)
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