YoJu Yggdrasill GT-R

Digital Camera


BODY
Olympus E-1

2003年10月発売、500万画素。
完全なデジタル一眼レフとしてゼロから設計されたフォーサーズ規格の一眼レフデジタルカメラ。
防塵防滴設計で、ダストリダクションシステムを搭載する。
左側をばっさり切り落としたフォルムで、静かで上品なシャッター音、
そして、コダックセンサーの独特の美しい発色は根強いファンを持つ。
テレセントリック性を追求したレンズ郡は、画面の隅々まで綺麗に描写する。



以下、E-1の使いこなし等、自分の用途からの視点で書いて行く。

いろいろE-1の良さはあるが、まず最初に挙げたいのは、その独特で静かなシャッター音。
シャッターの音量は、カタログに表れないが、カメラの性能のひとつと考えている。
E-1のシャッター音は、デジタル一眼レフの中で最も静かで、吹奏楽の演奏会でも何とか使っていけるほどだ。
演奏会に限らず、色々な行事の撮影や、動物や昆虫、静かな自然の中で撮影など、大きなシャッター音は迷惑になる。
静音シャッターと騒音シャッター、どちらが撮影の領域を広げるか、ちょっと考えれば誰でもわかる。
シャッター音をユーザーの好みと勘違いしている騒音シャッターを積極的に搭載するダメなメーカーが多い中、
7年も前に実用的な静音シャッターをいち早く手がけたオリンパスはちゃんとユーザーの立場に立って考えていると思う。

もうひとつよく言われるのが、Kodakセンサーを採用した発色の良さ。
他のWebサイトでいろいろ言い尽くされているが、E-1は鮮やかで良い色だと言われている。
個人的には、単純に濃いだけじゃなく、破綻せず、制御可能なギリギリの濃さに収まっている感じが良い。
これについては、アレコレいう必要もなく、実際に見ればわかるだろう。

もう一点良さを挙げるとすれば、本当にユーザーのことを考えて作られたカメラだと実感できる点。
インターフェイスについては、一見バラバラに配置されたボタンだが、使い込んでいくうちに実に操作しやすい配置になっていると気づく。
ファインダーはコストがかけられており、視野率だけでなくピントの見易さや明るさが考慮され、実用的なものに仕上がっている。
ボディやメカの過剰なまでの堅牢性と防塵防滴性能、そしてメンテナンスフリーのダストリダクションシステムは、まさに「写真を撮るための道具」として設計されたことを物語っている。
そして、後述するフォーサーズレンズ郡等、手抜きや妥協を感じない渾身の製品だと思う。

欠点は、ややノイズが多いことと、暗所でのAFの合い難さが欠点で、薄暗い屋内での撮影は苦手。
今となっては旧機種であり、手ぶれ補正もなく、高感度画質も良くない、明るさを補う内蔵フラッシュもない。
外付けのストロボが使用できない場合は、三脚に頼らざるを得ない。
可能な限り低感度を維持するために明るいレンズは揃えておきたい。
明るいレンズを使えば被写界深度も浅くなり、表現の自由度も高まる。

500万画素である点が短所か長所か議論の分かれるところだが、L判プリントがメインならまったく問題ない画素数だ。
四つ切以上はちょっとキツイが、離れて鑑賞するのだからと割り切れば問題ないと思う。
そもそもL判より大きなサイズでプリントするユーザーは少ないだろう。
個人的には、顔料プリンタで出力する場合はAdobeRGBで良いと思うが、新クリスピア+染料機で出力する場合、階調を可能な限り維持したいのでsRGBを使っている。

そのE-1の真価を発揮させるためにはRAW撮りは必須だと思っている。
カメラのJpeg生成のアルゴリズムはイマイチで、Jpegの解像感は悪い。
RAWで撮影し、OLYMPUS Studioで現像すれば、より高い解像感の画像を得られる。これがRAWを薦める一番の理由。
500万画素なので、RAWも1枚10MB程度で済み、現像スピードも速くて積極的に使っていける。
露出の調整もJpegよりは融通が利くし、ホワイトバランスは気にせずに済む。
撮影時の光源の雰囲気を残すのか、完全に白を合わせるのか、後から自由に変更ができる。
現像の手間を除いてRAWを使わない理由はないと思う。


フォーサーズについて
現在は、一眼レフのフォーサーズと、ミラーレス一眼のマイクロフォーサーズが存在する。
フォーサーズを語る前に、マイクロフォーサーズについて述べておく。
マイクロフォーサーズは、ミラーレスで小型軽量と言うのが特徴。
小型軽量を維持するためには、明るいズームレンズは期待できないし、望遠も弱い。
マイクロフォーサーズはカメラとしては入門機に徹し、フォーサーズが中級以上を担うことになるだろう。
なので、フォーサーズとは、主にカメラを趣味とする人が使うための道具であり、そういう人を対象に以降の記事は書いてある。

フォーサーズの一番良いと感じるところは、リーズナブルで実用的で汎用的な点。
50-200に加えて、HG標準レンズ、そして今ならE-3。これがフォーサーズの究極解だと思う。新品で最安で揃えれば30万だろうか。
他社で言えば、APS-C上位機+70-200+標準レンズに相当すると思うが、金額的に倍以上するだろう。
HGクラスは実用的な明るさを備え、逆光に強く、防塵防滴になっているし、寄ることもできる。
かなり広いシチュエーションに対応できるので、オールマイティーに使っていけるはずだ。
これをベースに各々が不足だと思う部分(マクロや広角、望遠)を加えて行けば完成する。

フォーサーズの良さのもうひとつはズイコーデジタルレンズ。
改めて説明する必要はないほど、Webで語りつくされていると思うが、すべてがデジタル専用で開発され、周辺まで綺麗に解像する。
HGとSHGレンズはすべて防塵防滴仕様でハズレなし。
各社の銀塩マウントが互換性のために起きる制限もない。

フォーサーズの将来性について
フォーサーズはセンサーサイズが小さく画素や高感度で不利だと頭ごなしに決め付けられてレッテルを貼られている。
実際は、APS-Cとほんのわずかしかセンサーサイズの違いはないが、非常に大きな違いであるかのように大袈裟に誇張されている。
世の中を見渡すと、これからのトレンドは、相変わらずの高画素化と高感度化だろう。
2000万画素を超えるような画素数だったり、ISO感度1万以上もあるのは、限定的な用途でしか真価しない無駄なスペックだと思う。
しかし、この高画素化、高感度化の恩恵を最も受けるのは、センサーサイズが小さいとされるフォーサーズだ。
フォーサーズセンサーでこういう進化をすれば、実用上APS-Cとの違いはなくなる。
センサーの違いがなくなれば、レンズの差だが、レンズに関して言えば、フォーサーズの方が有利だろう。
なので、将来性はあると思っている。オリンパスが続ける限りは。
バッテリーグリップ
SHLD2
縦位置撮影のために購入したが、真価は縦グリップ専用バッテリー(BLL-1)にあった。
当初は、縦グリップと本体で異なるバッテリーを使うのは不便だ、と不満に思ったものだが、
実際は非常に寿命の長いバッテリーで、一日1,600枚撮影しても平気だった。
E-3ではなぜコレを採用しないのだろうか?
LENS
SUPER HIGH GRADE
ZUIKO DIGITAL ED 35-100mm F2.0
フォーサーズ唯一の中望遠ズームレンズ。そして、世界初のF2.0ズームレンズ。
1.8kg(三脚座込み)という超弩級である。
寄れない/ゴースト/AFモーターがウルサイと欠点はあるものの、F2.0の明るさとボケの美しさは素晴らしい。
例えて言うなら、描写はやや異なるが『ズーム全域がZD50F2.0マクロ』と言えば、わかる人にはわかるだろう。

主戦力だった14-54/50-200/50F2の三本セットが、35-100を手に入れた途端、
35-100をサポートするためだけの存在に変わってしまう・・・。
それほどインパクトの強いレンズなので、購入の決断は慎重にすべき。

HIGH GRADE
ZUIKO DIGITAL 14-54mm F2.8-3.5
標準ズームレンズ。
明るくて、やわらかくてクリアな描写で、歪みも少なく、被写体にも寄れて、
防塵防滴でフォーカスも速いという、まさに万能レンズ。
スナップ、ポートレイト、風景、花撮りと被写体を選ばない。
この標準ズームがあるフォーサーズは幸せだと思う。
荷物を減らすために、軽くて小さいレンズを持って行くというなら、やっぱりこれ。
レンズキャップ(LC-67B)追加購入
ZUIKO DIGITAL ED 50-200mm F2.8-3.5 SWD
フォーサーズ定番の望遠ズームレンズ。TATSUNO QUALITY。
旧50-200レンズがマイナーチェンジしたので買い替え。
円形絞りとメカニカルフォーカス、SWD、フィルター操作窓が改良点。
旧モデル同等の光学系で、シャープで抜けの良い描写は健在。
欠点らしい欠点はないが、あえて言うなら、望遠端のF3.5。
個人的に室内撮りにも使うため、F2.8は欲しかった。
ただし、ZDのラインナップで、コレを超える明るい望遠ズームは90-250しかない。
このレンズがフォーサーズの存在価値を最も強く示しているレンズだと思う。
ZUIKO DIGITAL ED 50mm F2.0 Macro
開放からクリアでシャープな描写と、とろけるようなボケの美しさが特徴。
ポートレートや花撮りである程度のボケを出したかったため購入。
解像力が非常に優れたレンズで、積極的に使いたい。
レンズキャップ(LC-52B)追加購入

STANDARD GRADE
ZUIKO DIGITAL ED 9-18mm F4.0-5.6
スタンダードグレードの超広角レンズ。
小型軽量に注力した設計で、DSAレンズにED非球面レンズを使用。
STDグレードながらもTATSUNO QUALITY。
ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0-5.6
スタンダードグレードの望遠レンズ。
200gなのに換算300mmという小型軽量に特化した望遠レンズ。
プラマウントの割に、EDレンズを採用し光学的な妥協はなく、
40mmスタートという画角が個人的には使いやすくて良い。
しかし、いかんせん暗いのと、50-200を持っているので、格安でなければ買うことはなかった。
小型軽量を生かして、極力荷物を減らしたい旅行や出張のときが唯一の出番。

レンズ関連アクセサリー
ZUIKO DIGITAL 2x Teleconverter EC-20
2倍テレコンバーター。画質や使い勝手の優れた1.4倍テレコンバーターと迷った。
将来、カメラが性能向上し、AF性能と高感度特性が改善されれば問題はないだろう、と信じてEC-20を選択した。
50-200だけでなく、50マクロ、14-54と組み合わせても使い勝手がいい。

ZUIKO-OMレンズ関連
F.ZUIKO AUTO-S F1.8 f=50mm
OMフォーサーズアダプターを生かすべく購入したジャンクレンズ。
OMレンズのなかでは割と使用頻度は高め。
OLYMPUS LENS AF ZOOM 70-210mm 1:3.5-4.5
OM3桁用のAFレンズ。
フォーサーズの2倍換算のメリットを生かすために、なるべく望遠のレンズを、と思って買ってみた二束三文のジャンクレンズ。
OM-AFレンズなので、絞り固定じゃないと使えないのがツライ。
ZUIKO MC AUTO-ZOOM 1:5 f=85-250mm
OMマウントの超望遠ズーム。
このレンズにKenkoのOM用2xテレコンを追加して、換算340-1000mmの超望遠ズームを構成。
中古で数千円で1000mmズームはコストパフォーマンスは最高。
さらに、フォーサーズ用の2xテレコンバータを投入し、換算2000mmの世界(ただし、F20)。
完全に持て余して月以外に撮るものがない。
アダプタ等 OM FourThirds Adapter
Kenko TELEPLUS MC7 (OM用)

売却済
ZUIKO DIGITAL ED 50-200mm F2.8-3.5
望遠ズームレンズ。
40-150 F3.5-4.5では暗いので明るさを補うため購入。
新型に買い換えるため、放出。
ZUIKO DIGITAL 14-45mm F3.5-5.6
E-1エディターズキットに付属のレンズ。14-54購入後、不要になったのでドナドナ。
ZUIKO DIGITAL 40-150mm F3.5-4.5
望遠ズームレンズ。
屋外撮影では概ね満足。50-200購入後、不要になったのでドナドナ。
FLASH エレクトロニックフラッシュ FL-50
バウンスアダプター FLBA-1
ストラップ
CSS-P002
瑞光ストラップ
三脚 Velbon Sherpa PRO CF-541EL (ElCarmagne540の海外モデル)
Velbon QRA-635L (クイックシュー)
Velbon QRA-35L (スペアシュー)
フィルタ Kenko PL fileter Pro1 Digital (67mm、72mm)
マルミ クロスフィルター (67mm)
マルミ DHGスーパーサーキュラーP.L.D(58mm)
Kenko C-PL(W) VERNIER (52mm)
Kenko PRO-ND4 (52mm)
他小物 レリーズケーブル(RM-CB1)
カメラバッグ
ARTISAN&ARTIST GDR-213C
次に欲しいもの LEICA D SUMMILUX 25mm F1.4 ASPH. (F1.4)
ZUIKO DIGLTAL ED 90-250mm F2.8(永遠の憧れ)
出して欲しいもの 次期E-1後継機
・静かなシャッター・・・シャッター音は静かに限る。
・AF微調整・・・調整しやすく、完璧に補正できる機能。  ダストリダクションと同じように、メーカーに送らなくても何とか補正したいでしょ?
・中サイズボディ・・・マグネシウム。E-1の金型を改良してくれれば良い。
・ライブビュー・・・パカパカAF改善、バリアングル液晶

明るい望遠ズームレンズ
・ZUIKO DIGITAL ED 70-200mm F2.8 SWD(100-200mmでも可)
 50-200SWDの望遠端を明るくすべき。オリンパスの本命レンズになると思う
本命の標準レンズ
・ZUIKO DIGITAL ED 14-50mm F2.8 SWD
 14-54を超える明るさで。HG標準沼の正解として欲しい。
薄いエクステンションチューブ
 25mmは寄り過ぎるんで、もっと薄いのを、寄れない35-100用に是非。
シーン別撮影 自分用メモですが、参考になれば。機材は所有物の中から挙げてます。
フォーサーズでも、フォーサーズだからこそ、コレだけ出来ます。
特にE-1に合わせた使い方で書いています。

演奏会の撮影
 とある団体の演奏会を撮影する、対象は団員全員を撮影する場合の撮影を想定。
 当然、主催者の許可は取っておくこと。
 重い機材を持って歩く必要もないから、躊躇せずいろいろ持ち込む。
 必須機材:三脚、クイックシュー、50-200、14-54、ストロボ(ロビー撮影用)
 有れば良い機材:35-100、9-18、50F2、テレコン

カメラの設定について
 照明でステージは明るいように見えるが、実際はかなり暗いので、感度を上げる。
 シャッタースピードを稼ぎたいので、絞り優先で絞り開放をメインに。(というか、普段の撮影でも絞り優先ばかり使ってます)
 レンズ交換の余裕があれば、明るいレンズ(35-100や50F2)を積極的に利用する。
 シャッター速度は、1/80はキープしたい。高感度に抵抗がなければ、感度をどんどん上げてもいい。
 手ブレを防ぐためにレリーズケーブルを使い、カメラにミラーショック軽減モードがあれば利用する。
 衣装は黒が多いので、露出はマイナス補正が必要だろう。
 演奏中は客席は暗く、背面液晶が明るすぎるため、ヒストグラムでチェックすること。

本番前に・・・
 可能ならリハーサルから参加し、曲順、人数、ソロシーン、曲の音量、照明や演出を覚える。
 リハと本番では、衣装で変わってしまうことが多いので、露出は本番で適宜合わせる。
 人数に合わせて適切な画角のレンズで全景を抑えておきたいので、人数や使用するレンズプログラムにメモしておく。
 カメラを2台持ち込んで標準と望遠の切り替えがスムーズに出来れば良いが、カメラ一台なのでクイックシューで対応する。
 イベントが終わるまでに、望遠レンズで、全メンバーのアップを抑えておきたい。
 望遠でのアップは、ピントが楽器に持っていかれたり、被写体ブレが目立ったり、目閉じに写ったりと難しいので、多目に抑えておく。
 特定の曲にしか参加しないメンバーがいる場合や、ソロシーンがある場合は、そこでも望遠に変えてアップで撮る。
 本番では、休憩を挟んで衣装替えするメンバーもいると思うので、衣装が変わっていたら撮り直しておく。

撮影方法
 ボリュームの小さな曲はシャッター音が邪魔になるので、曲の波に合わせて目立たないところでシャッターを切る。
 楽器を演奏していない写真は不要だが、写真では音はわからないので、チューニングのときもシャッターチャンス。
 照明で演出が入る場合、露出が激しく変わるので、ヒストグラムでチェックする。ホワイトバランスも狂うのでRAWで撮っておくと良い。
 黒い衣装の人物のアップの撮影と明るい舞台全体を収める撮影では、露出補正を変える必要があるので注意。

その他、忘れずに
 受付やロビーは標準レンズにストロボを使い、飾りつけの小物やや客の出入りを撮っておく。
 演奏前の客席の様子も余裕があれば広角レンズで抑えておく。

中ホールでの撮影
 中ホールは最後部席の後ろが壁になっていることが多く、基本的にカメラマンは移動できない。
 そのため、最後部座席を陣取って撮影することになる。
 同じアングルばかりになってしまうが、失敗は少ない。

大ホールでの撮影
 大ホールの多くは、一番後ろが通路になっており、その通路の一部を陣取る。
 通路上を左右に移動したり、他の観客の邪魔にならないように曲と曲の合間に、前の方に移動したりできる。
 50-200でも届かない場合は、テレコンバーターを併用するが、成功率は極めて低く困難。
 人数が多い場合は、全員をひとりずつアップで撮ることを諦めて、何人かを一まとまりに撮影して凌ぐか?

集合写真の撮影
 集合写真は苦手だ・・・。
 上手く被写体と意思疎通してコントロールすること。
 必須機材:三脚、リモコンorレリーズケーブル、水準器、14-54、ストロボ
 被写体が収まれば:35-100

撮影のプロセス
 光の向きに注意する。順光が良いでしょう。
 ストロボはキャッチライト用。チャージの時間を気にするなら無くてもいいかも。
 水平に注意。水準器で確認しつつ、違和感がないようにセッティングする。
 ノイズを減らしたいので低感度で。
 露出やホワイトバランスなんかで失敗できないので、RAW。
 念を入れるなら1/3段露出ブラケット(撮影リズムが狂うようなら、やらない)
 広角側は画面端が歪みやすいので、出来るだけ離れて望遠側を使いたい。
 普通はプリントするので、出力サイズを意識した被写体の配置を。
 解像度と被写界深度を稼ぎたいので、回折が起きない程度まで絞る。
 ピントが後ろの背景に抜けないように。ピントを確実に決めてAFロックで固定。
 ミラーショック軽減モードを使いたいが、撮影のリズムが優先かな。
 目閉じに注意して、何枚か撮っておきたい。最悪、レタッチで合成か。
 被写体は待たされるとツライので、テキパキとさっさと撮る。
 終わったと思わせておいて、もう1、2枚撮ると良い笑顔が撮れるかも。

結婚式の撮影
 『プロの代わりに撮ってくれ』は、お断りしといた方が無難でしょ。14-35やSummilux、サブカメラと自信があれば可。
 自分の立場を理解し、撮影を優先して良いかどうか状況をよく考えること。
 式場によっては、撮影NGとかあるので、可能なら事前確認。
 必須機材:14-54、ストロボ
 有れば:35-100、9-18、50マクロ
 一度限りの式なのでRAWで撮っておくと安心。
 ま、どうせ他の一般招待客がコンデジでバシバシ撮るから、気楽に行けば良いです。
 レンズごろごろ持ち込めなきゃ14-54にストロボつけて気軽にどうぞ。
 交換レンズまで持ち込める立場なら、35-100で主役をしっかりと。
 屋外のシーンは、9-18でワイド感を演出できたら良いと思う(被写体に近寄ることが出来れば)。
 建物、食べ物とか小物とか忘れずに。
 披露宴は暗かったりするので、感度あげるか、ストロボを炊く。ストロボの使用は、状況を見て迷惑にならないように。
 お色直し中のスライドにストロボ炊いても無駄ですので。

レースの撮影
 富士スピードウェイ、SuperGT。車中心の撮影。
 必須機材:一脚(無ければ三脚)、50-200、x2テレコン、予備バッテリーと予備メディア、ストレージ、ND/PLフィルタ
 パドック&ピットウォーク用:14-54、ストロボ
 やる気があれば:脚立、脚立に乗っても下まで届く一脚。自分は持っていきませんが。
 人も多く、長時間立ちっぱなしなので、水分補給や栄養補給はしっかりと。日射病にならないように注意。
 風が強く、朝夕が思ったより冷える場合も。

撮影のポイント
 富士スピードウェイは撮影ポイントからコースが遠く、二重金網が多いので、撮影箇所が限られる。
 200-300mmのレンズでは足りない。400mmは欲しいところ。50-200とテレコンで距離を稼ぎたい。
 撮影ポイントは、コカコーラコーナー、ヘアピン、ダンロップ、プリウスコーナー。
 (第一コーナースタンド席は行ったことがないので、良い撮影ポイントかどうか知らない)
 脚立使えば柵越えも可能なので、第一コーナー内側や、ヘアピン、プリウスでの撮影の自由度が上がる。
 一箇所に居ても別に自由だが、レースは長いので一箇所に留まらず、時間配分を考えていろいろ動く。
 移動しながらストレージにバックアップで、時間を有効に利用する。
 SuperGTだけでなく、カートレース等のレースも同時開催されるので、しっかり練習。

 コカコーラコーナー:第一コーナーからの立ち上がり〜300R入り口まで見渡せる。
  スタート直後の、団子状態の撮影が出来るので、人気スポット。
 ヘアピン:高い位置〜低い位置まで移動できるので、いろいろなアングルが撮れる。
  低速ポイントなので撮影がしやすい。
 ダンロップ:S字コーナーなので、マシンの正面や角度をつけた状態が撮影できる。
  ここも、低速ポイントなので、撮影しやすい。
 プリウスコーナー:コーナーに沿って撮影ポイントが長いので、構図を変えつつ撮影できる。
  最終コーナーへ続く登り坂はバトルがよく見られるポイント。
  緊急車輌の出入り口でガードレールが切れているところは、車の真後ろからの撮影ができる。車種によっては真っ赤な排気口とか。

撮影方法
 一脚を使うことになるが、移動しながら撮影することになるので、クイックシューを併用する。
 一脚を所有していない場合は、三脚の脚を束ねると、ちょっと扱いづらいが簡易的な一脚として利用できる。
 カメラの露出は、シャッター優先かマニュアル。
 高速シャッターで止めるか、低速シャッターで流すかのどちらかを狙うことが多いので、シャッター優先が基本だと思う。
 しかし、派手なレースカーに露出が引っ張られてしまうので、露出補正を適宜必要。
 撮影ポイントによっては車のライトの光が直接レンズに入ってくるので、そうなると露出は大きく狂ってしまう。
 いっそのこと、マニュアル露出でアスファルトに合わせて固定しておくという手もある。
 ただし、レースは長く、光線状況が変わるので、微調整は必要。
 夕方になると、感度を上げる必要も出てくるし、曇天や雨天なら、日中でさえ高感度が必要になる。
 その場合は、高速シャッターは諦めて、流し撮り主体で撮って行くと良いと思う。
 撮影場所からコースまでは遠いので、レンズにフォーカス範囲スイッチが有れば、望遠側にしておく。
 カメラのドライブモードは、とりあえず連写にしておく。
 連写すれば良いってもんじゃないんであまり使わないが、スタート直後の団子状態のように限られたシチュエーションでは有効。
 カメラのAFモードは、基本はC-AFで良いと思う。
 E-1は、フォーカスポイントの配置が悪いので、C-AFでは構図が限られてしまう。
 C-AFが苦手なシーンでは、S-AFであらかじめAFロックでピントを合わせておいて置きピン。
 車のヘッドライトの光が直接レンズに入ると、フォーカスを見失うので注意。

 流し撮りについて
 ・シャッタースピードを1/100前後に固定する。絞りやND/PLで光量を調整する。
 ・車輌が目の前を横切って行くときが最も流し撮りしやすい。
 ・C-AFでAFポイントで車輌を捕らえて、半押しや全押しを続けて、AFポイントを車輌から外さないように追い続ける。
 ・シャッターを切り終わっても、カメラのスイングをすぐに止めない(フォロースルー)。
 ・ホイールのセンター、ドライバー、車のフロント・・・どこかブレない中心を決めて撮影する。
 ・横の流し撮りに慣れたら、正面、縦、ナナメもその応用。
 ・流し撮りでも構図を考えながら撮る。
 ・シャッタースピードを遅くすると成功率は下がるが、流し撮りの迫力は増す。

 その他
 ・レース中の電光掲示板の周回数や順位を撮影しておくと、どこまでのシーンかわかる。
 ・撮影中は同じ構図になりがちなので、いろいろな構図を試す。
 個人的に面白いと思うポイント
 ・真っ赤に赤熱するブレーキローター
 ・マフラーのアフターファイヤー
 ・スピンの瞬間
 ・クラッシュの瞬間
 ・混戦、混走
 ・車の汚れやダメージ、補修跡
 楽しみ方
 ・レース終了後のコースウォークに参加する。
 ・レース終了後のスタンドの録画を鑑賞して時間を潰し、渋滞を避ける。
 (*パドックウォーク、ピットウォークについては、後日、気が向いたら追記)
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