発 音 |
意 味 |
【 あ行 】 |
|
ありぃとる (あるきょぉる) |
「歩いている」という意味。 参考:ありぃていけぇ(歩いて行け)、ありぃてけぇ(歩いて来い) |
あのけ |
「上方向」、「上向きにねころんでいる様」。
参考:あのけんだま=犬や猫が腹を見せて上向きに寝転んで甘えている、もしくは安心しきっている状態、(「あのけをとる」、ともいう)
参考:あのけのつば=天に向かってツバを履く |
あずる |
「苦労する」、「苦しむ」、「寝相が悪い」という意味。 |
あちぃ |
「暑い」、「熱い」、「厚い」という意味。強調する場合、「暑い」は「くそあちぃ」、「厚い」は「ぶあちぃ」となります。 |
あんごう |
「ばか者」という意味で軽蔑的なニュアンスを持つ。より腹が立つと「くそあんごう」となる。「あほう」が変化したもの。 |
いが |
トゲのこと。植物のトゲや、栗のトゲ(いがぐり)など。 |
いがる |
「大きな声で(神経質に)叫ぶ」という意味。備中では「おらぶ」。 |
いがやる |
「歪んでいる」「いびつな形になっている」「ひんまがっている」「へそが曲がっている」というような意味。例:「このキューリは、えろういがやっとるのう」=「このキュウリは、とても変形していますねぇ」、「うちの子はいがやってしもうて、もうじゅうんにならん」=「うちの子はへそが曲がってしまっていて、もう手に負えません」 |
いきのう |
「いきなり」「〜してすぐ」という意味。例:「起きたいきのうじゃ」=「今起きたばかりです」、「魚は獲ったいきのうがうめぇんじゃ」=「魚は獲ってすぐ(調理したの)がおいしいのです」 |
いけん |
「ダメです」という意味。「おえん」とほぼ同意。
「いけん」は「いけません」という命令的なニュアンスがあって、独り言的にも使う「おえん」に比べ、やや高圧的で上から目線的な印象を受ける場合がある。年頃の女性に「いっけぇ〜ん」といわれると、多くの殿方は了承せざるを得ません。 |
いぬ(る) |
「帰る」という意味。
参考:「いんだ(帰った)」、「いにんさった(帰られた)」⇔「きんさった、おいでんさった(来られた)」(昭和一桁生まれの人が使うことば) |
いら |
「気が短い、イライラしている状態」のほか、「毛虫(特に刺す毛虫)」という意味で使う。 |
いらう |
「さわる」という意味。 |
いらまかす |
「(相手が嫌がるように悪意を持って)からかう」という意味。 |
うずないぃ |
本来は「じれったい、はっきりしない」という人の状態のこと。建部・御津・赤坂あたりでよく使われるようだが、地域によっては微妙に違うようだ。高校の同級生は「態度が悪いヤツ」とか「付き合うのが面倒なヤツ」という意味で使っていた。使いどころは広いようなので、おおらかに受けてめるほうがいいだろう。 |
うったて |
毛筆で、筆を紙の上に落とす最初の動作、またはは部分。ひとつの字に複数個所存在する。転じて、物事の「最初の第一歩」という意味で使われる。 |
うんのびる |
「疲れきって、もしくは、暑さにやられて、べたっと脱力してしまう」という意味。またその状態を「うんのびとる(=うんのびている)」という。 |
えぇつ |
「あの人」「あいつ」という意味。 参考)「えぇつ=あいつ」「けぇつ=こいつ」「でぇつ=だれ?」、複数形は後に「ら」を付加。「でぇつ」の場合は「でぇら」(「つ」は省略される場合もある)。 |
え〜た |
「飽いた」という意味で、「もうえぇた」などとつかわれる。 |
え〜てぇ |
「会いたい」という意味で、「はようえぇてえ」などとつかわれる。 |
えぼ |
動物の食料「餌」のこと。特定の個人が使っていただけかも。 |
えもんかけ |
衣類を吊るす「ハンガー」のこと。 |
おうとる |
「会っている」、「背負っている」、「正解している」という意味。 |
おえ |
「畳の間」という意味。 例:「犬や猫をおえへあげちゃーいけん」。 |
おえん |
「ダメだ」という意味。手に負えないということでしょう。「いけん」とほぼ同意。「いけん」が命令的であるのに比べ、「おえん」は独り言的に使う場合が多い。
少しなまって「おえりゃぁせん」「おえりゃせんがな」「おえりゃせんのう」となる場合も多い。 |
おじゅっつぁん |
「お坊さん」という意味。広義で「拝み手」のことを指す場合もある。 |
おつ |
「お吸い物」、「汁物」という意味。
例:「けぇのおつ」=「貝(あさり、シジミなど)のお吸い物」、「○のおつ」という場合、○は味噌などのダシではなく、具をさすことが多い。 |
おっとり |
「概ね」、「だいたい」という意味。 例:「車の修理代は、おっとり5〜6万円というところかな」 |
おてぇーた |
「落とした」という意味。 |
おとでぇー |
「男兄弟」という意味。 |
おめぇ |
「お前」がなまったもので、「君」「あなた」という第二人称。親しい間柄か、怒った相手に使うことが多い。 |
おもくれぇ |
「おもしろい」がなまったもの。狭い範囲でしか使われないかも。 |
おんびん |
「小心者」という意味。「おんびんたれ」とも言う。 |
【 か行 】 |
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がっそ |
起きたばかりで、頭髪がボサボサになっているような様を言う。ひどくなると「おおがっそ」ともいうらしい。
動画では「がっそ」から「散髪屋」を勧める流れになっています。整髪という意味での散髪でしたら理解できますが、散髪した翌日でも「がっそ」にはなります(私がそうでした)ので、あまり適切な文例ではないです。「がっそ」の解決は手串でも十分なので、「がっそ」からは身だしなみに気をつけようとする流れのほうがよいのではないかと思います。 |
かうぇーち |
説明が難しいので、また後日。 |
かきぃとく |
「隠しておく」という意味。 |
かざむ |
「匂いを嗅ぐ」、「臭う」という意味。例:「そのつぼの中をかざんでみぃ」=「そのつぼの中の匂いをかいでみてごらん」、「くっせぇ〜のががざんどる」=「臭い匂いがしている」、「かざます」=「(臭い匂いを)嗅がせる」、「なんかかざんどる」=「異臭がしている」 |
かたえる |
つきたてのもちの様に柔らかな物が「硬化する」「硬くなる」という意味。便秘気味のときにも使用する事がある。⇒「腹がかたえとる」 |
かなぐる |
「(爪を立てて)ひっかく」という意味。 |
ぎぃーす |
「キリギリス」という意味。秋のバッタ全般を指す場合もある。 |
きゃーがわりぃ |
「不愉快である」という意味。特に、「イライラする」「いじましい」「思いどうりにならない」というニュアンスが強い。 |
ぎょうさん |
「たくさん」、「多く」という意味。
参考:「こぎょうさん」=「些細なことをたくさん」という場合に使われることが多い。細かいことを都度咎められている亭主が「こぎょうさんにいうな!」と言って切れる場合などに使う。 |
きょうてぇ |
「怖い」という意味。 |
きょうる |
「来ている」という意味。否定は「きょうらん」。 例:「ぼっこうきょうるで」=「たくさん来ているぞ」、ここで「ぼっこう」は人でも車でも「たくさん=多く」という意味。「なぁ〜んもきょうらん」=「何も来ていない」。 |
きんさった |
「来られた」という意味。かなりの丁寧語。
参考:「おいでんさった」=「おいでになられた」、「おこしんさった」=「お越しになられた」 |
きんかいも |
「ジャガイモ」という意味。通常は「きんけぇーも」と発音する。 |
くう(食う) |
食べるという他に「蚊が刺す」「動物がかみつく」という時に使う。蚊に関しては「さされる」が標準語、「食いつかれる」は砕けた表現ということ。「噛み付かれる」と表現する方言もあるとの事。私の周辺では、主に「さされる」だが、昭和初期生まれは、主に「食いつく」を使う場合が多い。 例:「蚊がくいちぃーとる」=「蚊が止まって血を吸っている様」をさす。「きゅうつけんと、犬がくいつくぞ」=「気をつけないと、犬に噛まれるよ」という意味。 |
ぐっしぃ(ぐすい、ぐしぃ) |
「(ゴムなどが)緩い」という意味。サイズが大きい場合などは「ぐすぐす」とも表現する。転じて「要領が悪い、どんくさい」という意味でも使う。例:「おめえらぁ、ぐっしぃのぉ」=「君たちはどんくさいねぇ」) |
くちなわ |
「蛇」という意味。口がついた縄ということでしょうか。 |
くつわいぃ |
「くすぐったい」という意味。 |
ぐるり |
「周囲一帯」という意味。「ぐるっとその周り」を縮めたものでしょう。非常によく使うフレーズでしたので、意味は全く違いますが「グリル」という文字を見ると、思わず「ぐるり」と発音してしまう事がよくあります。 |
けぇ(名詞) |
「かい(貝)」という意味(イントネーションが尻下がり)。 参考:「けぇのおつ」=「貝の汁物」。 |
けぇ(代名詞) |
「これ」という意味(イントネーションが尻上がり)。
例)「けぇじゃ」=「これだ」。「けぇを、かきぃとけぇ」=「これを隠しておけ」。
参考:「けぇら(ぁ)」で複数形「これらは」の意味。
参考:「こりょう」=「これを」。「こりょうをこうてぇてぇ」=「これを買っておいてください」。 |
けぇ(動詞) |
「来い」(命令)という意味(イントネーションが尻下がり)。
例:「こけぇけぇ」=「ここに来い」、「けぇからけぇ」=「これから来い」。 |
けぇから |
「これから」という意味。
参考:「けぇからけぇ」=「これから来い」。 |
けぇくり |
指を軽く握った両手のこぶしを、胸の前でグルグルとまわす動作。 幼児相手に「けぇくり、けぇくり」とあやす場合によく使っていた。 |
けぇつ |
目の前にいる、ちょっと見下した人のことで、「こいつ」という意味。 参考)「えぇつ=あいつ」「けぇつ=こいつ」「でぇつ=だれ?」、複数形は後に「ら」を付加(「つ」は省略される場合もある)。 |
けぇーる(動詞) |
「帰る」という意味(イントネーションは尻下がり)。
参考:「ほなぁけぇらぁ」=「それじゃあ帰るよ」 |
けぇーる(名詞) |
「カエル」、「蛙」という意味(イントネーションは尻上がり)。 |
げぇ |
ゲロ、嘔吐物のこと。例:げぇ、吐くな! |
けっぱんづく |
「躓く」という意味。 |
けなりぃ |
「うらやましい」という意味。参考)「けなりがる」=「うらやましがる」。 |
こぉーてくる |
「買ってくる」という意味。
参考:こぉーとく=買っておく、こぉーてぇー=かってほしい、こぉーてぇーてぇー=かっておいてください |
こうこ |
「たくあん」の意味。稀に、お新香、漬物全般を指す事もある。 |
こけぇ |
「ここへ(here)」の意味。
例:「こけぇけぇ」=「ここに来い」。 |
こしょう |
語尾の「う」は明瞭に発音し、「支障がある」という意味。
例:「あしたにこしょうから、もうねんせぇ」=「明日に支障が出るから、もうそろそろ寝なさい」。 |
こっぱん |
虫刺されなどで台形状に腫れた部分
類義語:「ほろせ」ともいう |
ごっとん |
「強盗」という意味。場合によっては「泥棒」「空き巣」の意味にも使う(厳密な使い分けはしていないが、「怖い人」というニュアンスが強い)。
参考:子供の頃は「夜中に歌を歌ったり、楽器を鳴らしていると、ごっとんが来る」と諌められたものです。 |
ごだ |
「無茶苦茶」「無理なこと」の意味。「ごじゃ」と発音する人もいた。
例:「ごだばぁいうな」=「無茶なことばかり言ってはいけません」。 |
こまぁ |
「来ないだろう」といの意味。「来ない」の訛り。 |
【 さ行 】 |
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さばる |
「しがみつく」という意味。稀に「まとわりつく」という意味で使われる場合もある。例:「もう、さばりつくな、まぶれつくな」 |
さみぃ |
「寒い」という意味。 |
さんにょう |
「計算」という意味。 |
しぃねぇ(しねぇ) |
備中地方で、「しなさい」という意味。「しぃねぇ」を「しねぇ」と発音する人もいるので、物騒なことになる事もある。「はようしねぇ」=「早くしなさい」ということだそうだ。 |
じゃ |
「〜だ」という意味。例:「わしゃ男じゃ」 |
じゃぁ |
肯定的に「そうだ、そうのとおりだ」という意味。参考:重ねることで、より強調します「じゃぁじゃぁ」 |
しぃーか |
「スイカ」という意味。 |
しぃーしぃ |
「〜しながら」という意味。「勉強しぃーしぃてれびゅーみな」=「勉強しながらテレビを見るな」 |
しゃーけぇー |
「それだから」という意味。 |
しゃーけぇーど |
「それでも」という意味。「せぇでも」と同意。 |
しゅむ、しゅんどる |
「浸み込む」、「浸み込んでいる」という意味。例:「しょうゆがようしゅんどる」=「しょうゆの味がよく浸み込んでいる」 |
しりぃまつがへぇえる |
「ウソをつくと、『尻に松が生える』」と子供のしつけに使う。かなり地域限定かも。 |
しわい |
なかなか噛み切れないような状態。「しうぇ〜」となまる事が多い。稀に「しぶとい」いう意味に使う場合もある。 |
しんちゃい |
美作地方で「しなさい」という意味。 |
すける |
「載せる」という意味。「すける」よりも「すけとく(載せておく)」と使うことが多い。
例:「棚のうえぇすけてぇてん」=「棚の上に載せておいてください」、「棚のうえぇすけてぇたろう、よぉさがしてみんせぇ」=「棚の上に載せておいていたでしょ、よく探してみてください」 |
すっとこ |
素肌の上に直接開襟シャツ着ている、下着を着ていない状態。 例:「今日はすっとこじゃのう」。 |
すばろぉしぃ |
「不機嫌な」「不景気な」「無愛想な」という意味の表情・心情を現す時に使う形容詞。 |
すねぼんさん |
「膝小僧」という意味。ウチの周りでは「すねぼん」という。 |
せぇ |
備前地方で、「しなさい、しろ」という意味。代名詞の「それ」という意味でも使う。 |
せぇじゃ |
「それだ」という意味。参考:「けえじゃ」=「これだ」という意味。 |
せぇから |
「それから」という意味。 |
せぇでも |
「それでも」という意味。「しゃーけぇーど」と同意。どちらも、後に「のう」か「なぁ」が続き、「せぇでものお〜、」「しゃーけぇーどなぁ、」としてつかう。 |
せびる |
「ねだる、ダダをこねる」という意味。 |
せらう |
「うらやましがる」という意味。
主に、他人(お友だち)が持っている物を欲しがってダダをこねている子供に対して「せらう(せろうとる)」と使う場合が多い。 |
せられぇ |
「どうぞ〜してください」という意味。決して命令的ではなく、親切心を含んでいる。
参考:備中)しねぇ(しぃねぇ、しね ⇒ 初めて聞くとむっちゃくちゃびっくりする)、美作)しんちゃい
例:備前)はようせられぇ(はやくしてちょうだい)、はようたべられぇ(はやくたべてください)、備中)はようしねぇ、はようたべねぇ、美作)はようしんちゃい、はようたべんちゃい |
せわぁねぇ |
「世話をする必要はない」⇒「心配ない、大丈夫」という意味。 |
そっ |
「さあどうぞ」という意味で、品物を差し出しながら発音する。「そりゃ」と発音する場合もあるが、この場合は多少上から目線のニュアンスを含む。♪「ポッポッポ、鳩ポッポ、豆がほしいか『そら』やるぞ」の「そら」は、見下した感じの「そりゃ」に近い。 「ほっ」「ほりゃ」と発音する人もいる、こちらは「ほい」という感じかも。 |
【 た行 】 |
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たいも |
「里芋」という意味。通常は「てぇーも」と発音する。 |
だちゅう |
「途中」、「〜している最中」という意味。例:病院に行くだちゅうに、コンビニに寄ってくれ。 |
たびょーる |
「たべている」という意味。 |
たるほど |
「十分に」「十分すぎるほどに」という意味。「たる」は「足る」だと思う。 |
ちくちく |
「すこしずつ」という意味。
例:ちくちくたべんせぇ=すこしずつおたべなさい。 |
ちぃーとる |
「ついている」という意味。
例:もちゅーちぃとる=餅をついている。ごみがちぃとる=ごみが付いている。きょうはちぃとる=今日はツイいてる。ウソをちぃーとる=ウソをついている。 |
ちぃめぇ(ちんめぇ) |
「小さい」という意味。 |
ちばける(ちゃぁける) |
「ふさける」という意味。主に「ちばけ(る)な(ちゃぁけ(る)な)=ふざけるな」と叱責的に使用される場合が多い。 |
つぁんつぁん |
「おじさん」という意味。
例:「ありゃ、ぼうちのつぁんつぁんじゃ」=「あれは、よそのおじさんですよ」。 |
つかぁせぇ |
「〜してください」という意味。
例:「おせぇてつかぇせぇ」=「教えてやってください」(かなりへりくだった意がこめられています)。 |
つかえる |
詰まった状態、混みあっている状態の意味。
例:「食いすぎて胸がつかえとる」=「食べ過ぎて胃が張っている」、「事故で前がつかえとる」=「事故で前方が渋滞している」 |
つくのんどる |
両手両膝を地面について(場合によっては頭も地面につけて)、疲労困憊してしまっている様。へたり込んでしまっている様。orz ←こんな感じ。 |
つれのうて |
「連れなって」という意味。
例:「つれのうていっちゃれぇ」=「一緒に行ってあげなさい」 |
てぇ |
「鯛」という意味。
参考:「てぇをてぇてぇてぇ」=「鯛を煮ておいてください」、「てぇをてぇてぇてぇ、てぇ」=「鯛を煮ておいてください、と言ってたよ」。 |
〜てぇ |
「〜だってさ」という意味。通常、「じゃぁてぇ」として使う。例:「明日いくんじゃぁてぇ」=「明日いくんだってさ」 |
てぇて |
通常「てぇてじゃねえ」と否定的に使う。「簡単ではない、大変だ、手間がかかる」という意味でよく使う。 |
でぇれぇ |
「すごく」という意味。
参考:えらい(とても)→でぇーれぇー(ど・えらい)→どうぇーれぇー(ど・でぇーれぇー) |
でぇ |
「大」という意味。例:「うどんはでぇじゃ」 |
でぇ |
「誰」という意味。例:「おめぇはどこのでぇなら」=「あなたは何処の誰ですか」、「でぇつ」という人もいる。 参考)「えぇつ=あいつ」「けぇつ=こいつ」「でぇつ=だれ?」、複数形は後に「ら」を付加(「つ」は省略される場合もある)。 |
でぇこ |
「大根」という意味。 |
てご |
「手伝い」という意味。
例:「はよう、てごぉしてくれぇ」=「早くてつだってくれ」 |
てっぱらこ |
「すっからかん、一文無し、使い切った」という意味。 |
どけぇ |
「どこへ(where)」という意味。例:「どけぇ、いくんなら?」=「どこへ行くのですか?」 |
どしゃげる |
「ぶつける」という意味。例:「車がかべぇ〜どしゃげとった」=「車が壁にぶつかっていた」 |
とろく |
「(大切に)仕舞う」という意味。「片付ける」とは少々異なる。
参考:命令的に「はようとれぇとけぇ」=「早く仕舞って置きなさい」
備中)とらげる |
とぉーちか トーチカ |
「アメリカザリガニ」という意味。 |
とんぎる |
「尖る」という意味。 |
どんきゅう |
魚の「どじょう」という意味。 |
どんがめ |
「鈍臭くて大柄の亀」という意味。 |
【 な行 】 |
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なっとらん |
1.実が「実る」という意味の「なる」の現在否定形。/ 2.「あるべき状態でない」「すべき事ができていない」という意味。
例:「おめぇの態度はなっとらん」=「君の態度は不届きだ」 |
なにしょん |
「何をしているのか?」という意味。通常は「なにゅうしょぉん」「なにゅうしょぉんなら」と発音する。単純に尋ねる場合に使用しないではないが、「いったい何をしているんだ」というあきれた感じのニュアンスを含んでおり、蔑視的な使い方をすることが多い。コムパス星人の女性の使い方が正しい。発音は恥じらいがあるのでもう一つ。 |
なる |
実が「実る」という意味。
例:「ぎょうさん柿がなっとる」=「たくさんの柿が実っている」 |
なるい |
「傾斜が緩い」「平たい」という意味。
例:「あの坂を越えたら、道はなるうなる」、「この神社の階段は、なりいのう」。「平」を「なる」と発音する地名もある。備前周辺ではないが「一向ヶ平」=「いっこうがなる」。 |
なんぼ |
「いくら(how much)」という意味。
例:「その壷、なんぼぅ(するん)なら?」=「その壷の値段はいくらですか?」。関西弁です。 |
にえでる |
「圧縮させて、隙間から中身が出てくる様」をさす。 例:シュークリームを強く握ると、中のクリームがにえ出てくるからきぃつけんせぇ。 |
ねぇ |
「ない」という意味。
例:「ねぇがな」=「ないじゃないか」、「とれぇーてぇーた○がねぇなっとる」=「大切にしまっていた○がなくなっている(見つからない)」
参考:「ねぇなった」≒「のうなった」 |
ねぇなる |
「なくなる」という意味。「のうなる」とほぼ同意で、消耗品を使い切ってしまった場合にも、物を紛失してしまった場合にも使う。 |
ねぇーとる |
「泣いている」という意味。 |
ねき |
何かの「際(きわ)」という意味。
例:「木のねきぃ、置いとけぇ。」=「木の根元に置いておきなさい。」 |
ねこ車 |
一輪の木製の手押し車のこと。二論のリヤカーは「ふくさと車」。 |
ねぶる |
「舐める」という意味。おそらく、関西ならどこでも通じる関西弁。 |
のう |
1.形容詞、動詞のあとにつけて感嘆的、軽く同意を求める場合に使う、「〜だねぇ」という具合。(例:ぼっけぇのう、めぇーにちあっちぃのう)
2.単独で「強く(強制的に)同意を求める」場合に使う。(例:そうじゃろうがぁ、のう! ・・・、のぉようんじゃ。(百姓のオヤジがよく使う))
3.名詞の後ろにつけて、呼びかけ的、間をおく時などに使う。(例:「おめぇ(らぁ)のう、・・・」=「おまえ(たち)なあ、・・・」、「そうじゃのう、」=「そうだなぁ、」) |
のうなる |
「なくなる」という意味。「ねぇなる」とほぼ同意で、消耗品を使い切ってしまった場合にも、物を紛失してしまった場合にも使う。 |
のさな |
おおざっぱな、雑な、がさつな、という意味。
あいつはのさなやつじゃけぇ、きぃつけんさいよ。 |
のる |
おおむね「反る、反り返る、仰け反る」という意味。「首だけ動かして上を見上げる」という場合にも使用される。
ばあさんが荒川静香のイナバウワーをみたら「ぼっけぇ〜のるもんじゃのう」といっていたでしょう。 |
のんの(ん)さん |
「神仏など、拝む対象」という意味(幼児言葉)。「かんのんさま」からきていると思われる。
例:「のんのさん、あん」=「神様、お願いします」。 |
【 は行 】 |
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はうさる |
「腹ばいになる」、「伏せる」という意味。「はうさっとる」という発音で、状態を表すことが多い。 |
はしる |
「擦り傷がひりひりと痛む、しみる」という意味。擦り傷にアンメルツを塗った感じと思えばまず間違いない。 |
はずむ |
「弾む」とは別に、「便意をもよおす」という意味。 例:「しっこがはずんで我慢できん」「おめぇ、そわそわしとるけぇど、はずんどんか?」 |
はま |
車両の「車輪」もしくは「タイヤ」という意味。 |
はります |
平手で「ひっぱたく」という意味。例:「ほっぺたぁはりますで」=「頬をひっぱたくぞ」という脅し文句。 |
ひぃ〜る(名詞) |
血を吸う「ヒル」という意味。 |
ひぃ〜る(動詞) |
「うろつき回る」という意味。特に、自転車やバイクを乗り回して、あっちこっち出歩く様を言う。 例:「おめぇ、ふうがわりぃけぇ、バイクでひぃ〜りゃーぁるくな」 |
ひしゃげる |
「つぶれる」という意味。例:「尻もちゅうしてしもうて、ダンボールばこぉひしぇ〜でしもうた」=「尻もちをしてしまって、ダンボール箱をつぶしてしまった」 |
ひょんなげな |
「奇妙な、変わった」という意味。 |
ひろひろする |
周りの様子が気になって、落ちつかないでキョロキョロ・そわそわしている様。さらに、他人の持っているものをもの欲しそうに観察している様。 |
ふぅがわりぃ |
「みっともない、はずかしい、世間体が悪い」という意味。たぶん「風が悪い」ということだと思う。 |
ふくさと車 |
二輪の木製のリヤカーのこと。一輪は「ネコ車」。 |
ぶり |
「勢い」という意味。例:「後から押して、ブランコのぶりゅぅつけちゃる」 |
へぇから |
「それから」という意味。 |
へぇえる |
「入る」という意味。
参考:「へぇった」=「入った」、「へぇっとる」=「入っている」、「へぇりょうる」=「入りつつある」 |
へぇと |
「乞食」という意味。 |
ぼうち |
「よその」「見知らぬ」という意味。おそらく「某地」からきていると思われる。
例:ぼうちの子、ぼうちのおじさん |
ぼっけぇ |
「すごい」という意味。「でぇーれぇー」とほぼ同意。例:ぼっけぇうめぇ=大変美味い、ぼっこぅいうちゃんな=あまり強く責めてやるな |
ほでぇーた |
「ほどいた」という意味。
例:「なわぁほでぇーてぇてぇ」=「縄を解いておいてください」、「なわぁほでぇーてぇたぞ」=「縄を解いておいたよ」 |
ほろせ |
虫刺されなどで台形状に腫れた部分、広義で湿疹全般を指す場合もある。
類義語:「こっぱん」ともいう |
ぼんさん |
「お坊さん」という意味。「おじゅっつぁん」ともいう。
例:「ぼんさんがきんさった」=「お坊さんがおいでになった」、
参考:10文字数える時に、全国的には「だるまさんがころんだ」がよく用いられるが、ウチの周りでは「ぼんさんが屁をこいた」が常用されていた。 |
【 ま行 】 |
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まける |
「こぼれる」という意味。「水を撒く」の「まく」が変形した用い方かも。 |
まん |
「運」という意味。例:まんがわりぃ=運が悪い |
みてる |
消耗品を「使い切った」という意味。「なくなる」=「物品の紛失」ではない。
参考:「醤油がみてっしもうた」=「醤油がなくなってしまった、使い切ってしまった」。「満ちる」とは反対の意味なので、違和感をもたれる場合が多い。 |
めぇーとる |
「巻いている」「撒いている」という意味。 |
めぇーにち |
「毎日」という意味。 |
めげる |
「壊れる」という意味の自動詞。他動詞:めぐ。
例:「おめぇ、時計をめぇだろぉーがぁ」=「君、時計を壊しましたね」。状態を示す場合:「めげとる」=「壊れている」。ぶっ壊した、粉々に壊した、など、強調する場合は「ぶちめぐ=ぶち壊す」。ここでいう「ぶち」は very の意味ではなく、叩く=打つ(ぶつ)という意味から変化したもので、「ぶちめぇーだ」=「叩き壊した」と解釈できる。「めぐな」=「壊すな」。 |
もぉ〜ん |
尻を突き出すポーズ。ご婦人が男性用小便器で用をたす時のポーズ。排便後に肛門周りを拭き取ってもらう時にとるポーズ。 |
もぐろ |
「土竜(モグラ)」という意味。いくら正しても、ウチのばあさんは死ぬまで「もぐろ」と言っていた。 |
もげる |
「歌っていて、音程をはずした」という意味。
参考:「鼻がもげる(ような臭い)」=強烈に臭いにおいを形容する場合にも用いる。 |
もっとで |
「もう少しで」という意味。 |
もとおる |
「上手く操る、達者」という意味。例:口がもとおる=よくしゃべる |
もんげぇ |
「ものすごい(great)」という意味で、「ものすごい」⇒「ものすげぇ」⇒「もんげぇ」となまったもの。
主に男子の小中学生が使っていた言葉。突発的(瞬間的)に発する事が多く、通常は感嘆的に単独で「もんげぇ!」「もんげぇのう!」と使用し、後段に名詞・形容詞・動詞が続くことは珍しい。ということで「もんげー岡山」は、ネイティブの私としては、言いたいことは十分通じるものの、多少の違和感も感じる。 |
【 や行 】 |
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やっちもねぇ |
「しょうもない、くだらない、価値がない」という意味。 |
やんつき |
これは方言ではないでしょうが、語尾に「やん」がつくあだ名をつけられている人のこと(例:おてもやん)。
あだ名(愛称)には「ちゃん」「ぴー」などの接尾語があります。その中で最後に「やん」がつく人は、「悪気はないので憎めはしないが、天然的でちょっと困ったお人」である確率が高かった。結果的に「仕方がない、あいつぁ『やんつき』じゃぁからのぉ」ということで納得してしまうことが比較的多かった。もちろん「やんつき」の前で「やんつき」発言をすることはなかった。 |
ゆぅ |
「ゆぅに」=「ゆっくりと」、「ゆぅな」=「余裕がある」という意味。 |
よぉーけぇ |
「たくさん」という意味。
参考:「ぎょうさん」とほぼ同意。 |
よぉーさ |
「夜」という意味。
例:「よぉーさりゃ、でゃーるくな」=「夜には出歩くな」。 |
よだつ |
事を起こすにあたり、その準備に気を使いすぎて手や体が動かなかったり、手間取ったりすること。また、億劫に感じること。 |
よったぁーり |
二人か四人、詳細不明。 |
よばれる |
「ご馳走になる」という意味。元々は「招待を受ける」とか「接待を受ける」的な意味合いだったようだが、結局何か食わせてもらうという意味で使う事がほとんど。 例:「晩御飯どうする?」「ツレのところでよばれて来る(友人の家で食べてくる)」 |
よぼう |
広く染み渡ること。 例:「雨漏りで天井から雨水がうだってきて(おちてきて)、おえ(畳)の上によぼうてしもうとる。」 |
【 ら行 】 |
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らっしもねぇ |
「だらしがない」という意味。人によっては「こ・らっしもねぇ」と使う。 |
りりゅぅ |
「天然パーマ」という意味。例:「りりゅぅをめぇーとる」「りりゅぅがへぇっとる」 |
【 わ行 】 |
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わや |
「むちゃくちゃ」という意味。通常の使い方:「わやじゃ」「わやぁすな」。 |
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